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遠足・喫茶店にて

ほのかにただよう紅茶とコーヒーの香りと……ゆっくりと落ち着いた音楽が都会の謙遜を忘れさせてくれる………そう、ここはおしゃれな喫茶店。


店に入るとすぐに店員が来て窓際のテーブル席へと案内してくれて……僕達は男女向かい合わせに座った。


「ご注文がお決まりになりましたら、お声をおかけください」

一礼をし、店員は離れていった……


こんな本格的な雰囲気の店に来たのは初めてだ……

僕は少し緊張し落ち着かない……そこで皆の様子を見ると……案の定ジョニーもこの様な店は初めてのようで落ち着かない様子……

真弓は、どうやらこの雰囲気が気に入ったらしく髪を指に絡ませながらメニュー本を見ている……優子はふだんどおり、落ち着いた様子でメニュー本を見ている


約五分後……優子がメニュー本を閉じ僕達を見て

「皆さん、注文は決まりましたか?」

「ええ」

「はい」

「おっ、おう」


全員うなづくと優子は手をあげ「すいません、注文お願いします」と、店員を呼んだ。


「それでは御注文をおうかがい致します」


最初に真弓が、店員に分かるようにメニュー本を指差し

「あたし、アイスコーヒーとサンドイッチね」

続いて優子も同様に、メニュー本を指差し

「私は紅茶のケーキセットをお願いします」


そして僕は、メニュー本と店員の顔を交互に見ながら

「アイスコーヒーとホットケーキお願いします」


最期にジョニー……足を組み店員を指差す等無意味に格好をつけ、きざな口調で

「わいは……ホットドッグとエスプレッソ……それと君の笑顔もつけてくれへんか?」


さすがにジョニーの注文に店員は困り、というより呆れはて……何度も苦笑いをしながら厨房の方へと消えてゆく……


そして、飲み物が来るまでの待ち時間……


優子がテ-ブルにひじをつき、真弓を見ながら

「ねえ真弓……あなた、ここに来るまで何度もジョニーさんを見てたわよね……どうしてかしら?」


「お姉ちゃん! 突然なに言い出すの?! ……あたしは、ただ……今回の事を餌に、こいつに恩着せがましくされるのが心配なだけ……ほんと、それだけだから」

突然の優子からの意外な質問に、少し取り乱しながらも真弓が答えると……今度はジョニーが


「わいはそんなせこい男ちゃうわ」

とテーブルを軽く叩いて抗議する……相変わらずの彼の反応に真弓は安心し……彼女もいつもの様に


「ははっ……どうかしらね」

と鼻で笑いジョニーをからかった……


雑談していると、店員が来て注文した飲み物を置いていく……


そして僕達は食事を始めたが、なぜかジョニーはコーヒーカップをしぶい顔で見つめたまま動かない……すると優子が心配そうに


「ジョニーさん、どうかしましたか?」

「なんかコレ、少なくない?」

「そうですか? エスプレッソでしたら適量だと思いますが……もしかして知らずに注文したのですか?」


優子に図星をつかれ「うん」頷き落ち込むジョニーに、追い打ちをかけるかの様に真弓が笑いながら

「ははは……かっこつけて知らないモノ注文した罰よ!」


僕は、ますます落ち込むジョニーをみて不覚にも笑ってしまった……すると!


「もう仕方ないわね……あたしのアイスコーヒーと交換してあげる……これで文句ないでしょ!」

真弓が、ジョニーの返事を待たず強引に、飲みかけのアイスコーヒーとエスプレッソを交換する


「お前、これ飲みかけ……!」

ジョニーは、交換されたアイスコーヒーに刺さったままのストローを見てあせりだすが……それは対照的に真弓は、なにくわぬ顔で平然と返事をする


「そうよ……でも、このエスプレッソよりは多いわよ」

「そやなくて……このままやとお前と間接……」


「だからなに小学生みたいなこと言ってんのよ!」

ジョニーのはっきりしない態度に真弓は、呆れた表情でため息をつきストローを取り出しそのままテーブルに置き、彼を見て

「ほら! これで大丈夫でしょ……これ以上文句言ったら、怒るわよ!」


するとジョニーは「ありがとう」と大人しくアイスコーヒー飲み始めた……


それからみんなが、食べ終わり一息ついてると……ジョニーが軽く手を叩き

「ほなこの後、どこ行こか? ……またオタロードへ戻ろか……?」


「ごめん……そこには行きたくない……」

そううつむく真弓の肩に、そっと手を添える優子

「……しゃあないな……でもわいとしては、もっぺんメイドさん見たかったんやけどな……」


「もう三時すぎてるし、ジョニーもこんなキズだらけだから……寄り道しながらゆっくり帰りのバスの所に行こうか?」


皆もまだ行きたい場所もあっただろう……しかし……クラスメイトを気遣う僕の提案に賛成してくれたので、早いとは思うがバス停に向かうため喫茶店を後にした……。


読んでいただき、ありがとうございます。

『山田太郎たちの恋物語・Boys Meets Girls?』

第十八部『遠足・喫茶店にて』

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とてもうれしく、励みとなります。よろしくお願いします。


by.メガネ君(作者)

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