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二十五話

 一時間くらい資料を掘り起こしていた。学校の成り立ち。校長先生のプイロール。卒業生のことや、論文、誰かの直筆の紙まで。

 興味を魅かれたのは、過去転生という呪術の一種が記載されている紙だった。何故こんな所に挟まっているかは不明だったし、紙質は他の物と比べ黄ばんでいた。

 記事によれば、以前よくないことがあった場所で呪術をやると、エリアごと異世界に飛ばされるらしい。

 「何か見つけましたぁ?」

 桐葉が尋ねてきた。

 「いえ。特に面白いものはないよ」

 そう言いながら、真樹も呪術が書かれた用紙を地面に落とした。

お目当てが見つからない中、下校時刻を告げるチャイムが鳴った。集中していた意識が現実に急浮上する。

 横を見ると、飽きずに資料の山と格闘している桐葉がいた。半分も減っていないが、転がる資料の山も相当で、地面が見えない。いつの間にか両手がカサカサになっている。

 「そろそろ帰りましょ? 保高さん」

 「先に帰っていいよぉ? 私はもう少し調べてみるからぁ」

 いや、帰らないとやばいんじゃ……。

 「今日中に資料を五分の一まで減らしたいから。西条さんは帰って帰って!」

 資料に目を落とし、しっしと手をひらひらする桐葉。冷酷な態度にカチンときたが、挨拶も無しに真樹は資料室を出た。


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