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百四話
脳をフル回転させながらも、福田先生を盗み見る。会話に混じらず、ただ項垂れている。
「……呪術、か」
「何か心当たりあるのか?」
「数日前、彼女のカバンの中にあったの。確か名前は――」
過去転生。
「過去転生?」
聞き返す。一体どういう呪術なのだ?
「分からない。私が初めて資料室に行った時見つけたんです。ひょっとしたら呪術解除の方法も書かれているかもしれない」
真樹によるとその紙は現在桐葉の手中にあるという。真樹も全貌は知らないらしい。だとすれば桐葉のバッグからその紙を獲得するしかないのだが、そんな隙あるかどうか。そもそも彼女がバッグを学校に持っていない可能性がある。
「とにかく、楓さんを探しましょう。それが優先事項です」
「そうだな。学校内にいるのは確実だ」
絶対にここから生きて脱出してやる。
「福田先生も一緒に行きましょう。はぐれないように」
「ああ」
福田先生は難しい表情のまま頷いた。しかし眼差しはどこか今とは違う所を見ているようで。だけど今はそんなことに注目している場合ではなく。
時刻は八時半を指示していた。




