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好きの違い
リビングで理玖と二人で映画を観ていた凛が、眠そうに目を擦った。
「もう寝るか?」
理玖が頭を撫でる。眠くなったのだろうと理玖は微笑んだ。
頭を抱いて、さらさらとした黒髪に鼻先をくっ付けた。
くすぐったそうに、凛は身じろぎした。
「やだ…まだ終わってないし」
「無理しなくていいよ、また一緒に観ればいいじゃん」
停止ボタンを押し、テレビを消す。部屋は真っ暗になった。
「んー…りく、」
「ん? 抱っこ?」
甘えたがりの凛は、今でも抱っこを強請る時がある。小さい子どもじゃあるまいしとも思うが、それでも理玖は自分より体格もずいぶん小さい弟が可愛くて仕方がなかった。
「りく、ぎゅーってして」
「こう?」
凛の頭に手を添えて、胸に抱き寄せる。小さくて細い身体が心許なくて危うくて、腕に入る力は緩まない。
「ほっぺにチューも」
「凛は甘えただな」
ふ、と笑って理玖は凛のふっくらした頬に口付けた。
「りく、口は?」
「それは凛の好きな人としなきゃだから。だめ」
「……おれ、りくが好きだよ」
「その好きじゃなくてだよ」
頭を撫でて、理玖は凛を抱きしめた。




