人生初デートなんだけど
いつも読んで下さっている方々、おはようございます!
初めましての方々も、おはようございます!
執筆終わりましたのでUPいたします!
それではお楽しみください!
次の日、目が覚めると寝間着越しだがルイスの温もりが目の前にあった。
頬ずりする。
柔らかくて気持ち良い。
しばらく味わっていると頭の上から声が聞こえた。
「悪戯する子は誰なのかしら?」
ルイスが起きた様だ。
【ルイス、昨日はありがとう。おかげで元気が出たよ。】
「今度は絶対に無理はしちゃ駄目よ?」
【分かってるよ、今度は相談するね。】
「良くできました。御褒美よ。」
そう言って唇にキスをしてくれた。
柔らかい。
このままでいたいのだが、南通りの朝市に行こうと思っていたのでルイスを誘ってみた。
「面白そうね。行くわ。」
ルイスは着替えに部屋へ戻って行った。
今日は二の月の五の日だ。
約束の日は近いけれども大丈夫だ。
ダンならきっと来てくれる。
その間に『アリステリア様』に祈りを捧げる。
そういえば、これってデートか?
初デートが朝市か・・・。
今度はもうちょっと考えて感じの良い所でデートにしよう。
雰囲気の良い所でルイスと・・・。
おっと、いかんいかん。
着替え終わってルイスを待っていると「コンコン」とドアががノックされた。
ドアを開ける。
「お待たせしたかしら?」
【待ってなんかいないよ。じゃあ、行こうか!】
今日は南通りの朝市だ。
手を繋いで歩く。
ルイスには珍しいのだろう。
「これはなあに?」
色々と聞いている。
そんなルイスが可愛いんだ。
そう思って見惚れていた。
漁港に行くと元気な声がかかる。
「シビ旦那!今日も入っているよ!どうしますか?」
【もちろん頂くよ。】
「今日は六本ですぜ?」
【ああ、全部頂こう。】
「まいどあり!へへ、いつも助かりますよ!」
そう言うと隣のルイスに気づいたのだろう。
「おや?今日は奥さん連れかい?」
【そうだ。まだ結婚はしていないんだけどね。】
「ちょっと!」
「シビ旦那、悪い事は言わねえ。さっさと結婚しな?」
【そ、そのうち婚約する予定なんだよ。】
「!?」
ルイスが真っ赤になっている。
「やるねえ、シビ旦那!そのお盛んな様子だと第二夫人もいるのかい?」
第二夫人?
【第二夫人てなんだい?】
漁師さんの話はこうだった。
この世界では男の重婚が認められている様で手続きをすると多数の人と結婚出来るらしい。
まあ、それなりに稼ぎが無いと駄目だとの事だ。
【この人は俺だけの人だ。それに今の所、重婚する気持ちは無い。】
ルイスは真っ赤になって微笑んでいる。
【他には良い物は無いのかい?】
「鯛の良いのが上がってますよ、シビ旦那。」
【それも買おう。魚はいつもの通りにしてくれるかな?】
「分かりやした!いつもありがとうよ!」
【こちらこそ。】
するとルイスが聞いて来た。
「ね、ねえ。シビ旦那の「シビ」ってなあに?」
【ああ、シビっていうのは鮪の事なんだけれど、あの魚痛むのが速くって人気がないらしいんだよ。】
「あんなに美味しいのに?」
【美味しいのにね。】
捌いた魚をバックパックに入れると値切りをし料金を支払い店を回る。
【ルイス、味醂干しを食べてみないかい?】
「みりんぼし?」
【うん、マヨネーズと七味唐辛子を付けて食べるとすごく美味しいんだよ。】
「是非食べてみたいわ!」
凄い勢いで食いついて来た。
【じゃ、じゃあ店に行こう。】
途中米屋に寄ってお米も買っておく。
もちろん値引きは忘れない。
買い終わった後、しばらく歩くと店が見えて来た。
「これは若旦那、お久しぶりでございます。」
【ああ、おはよう。】
「そちらの美人さんは奥様で?」
【そうだよ。とりあえずカワハギの味醂干しを焼いてくれるかい?】
「かしこまりやした。良い所を焼きやすね。」
七輪を出し焼いてくれる。
おお、炭火だ。
「若旦那、お包み分はどうされますか?」
【カワハギを全部と秋刀魚の味醂干しを五十くれるかい?】
「いつもありがとうございやす。七味はどうしますか?」
【もちろん買うよ。包んでくれるかな?】
「かしこまりました。」
【支払いはいつもの通りで。】
丁度、味醂干しが焼けたのでマヨネーズを付け七味唐辛子を振りかけて食べる。
「ちょっと、貴方こんなに美味しい物を毎日食べている訳?」
【毎日じゃないけれど食べているかな?】
「これからは誘ってよね?」
【うん、誘うよ。その時は、えっと・・・く、口付けして起こして良い?】
「・・・いいわよ。」
食べるのはやめないがルイスの顔が真っ赤で恥ずかしそうだ。
ふふふ、今度早速試そう。
食べ終わると今度は米酒を売っている店に向かう。
「お、若旦那も隅に置けねえな。別嬪さんを連れて来てよ。それで今日はどうしますかい?」
【この黒い樽のは試飲出来るのかな?】
「大丈夫ですぜ?」
ブランデーだった。
迷わず樽で買う。
【これってお酒?豊潤で美味しいわね?】
「でしょう?奥さん分かる人だねぇ!」
【そうなんだけれど、まだ結婚してないんだ。】
「若旦那、そんなんじゃあ逃げられちまいやすぜ?」
【逃がす気はないし逃げるつもりもないんだ。】
「わ、私も逃げるつもりは無いわ・・・。」
「へーへー、そんな良い顔で言われたらもっと値引きするしか出来ねえですぜ?」
すごく値引きしてくれた。
【また来るよ。じゃあ次に行こうか?】
「まいどあり!また寄ってくだせい!」
色々な所を一緒に回る。
ルイスは楽しんでいる様だ。
あちこちで奥さんと呼ばれて顔を赤くしている。
残念だけど、そろそろ時間かな?
【ルイス、そろそろ帰ろうか?】
「うん、とっても楽しかったわ。」
【それなら良かった。】
そう言うと手を繋ぎ一緒に宿に戻る。
いつもの場所にリズとベスとマオがいた。
「「皆、おはよう!」」
「「「おはようございますー!」」」
「お兄さん、もう大丈夫なの?」
「そうですよ・・・一日ぐらい休んでも良いと思います・・・。」
「そう思います!」
【今日は絶好調なんだ!大丈夫だよ。】
そう言って時計を見る。
時間は七時十五分程だった。
【ルイス、アリスを起こして来てくれるかな?】
「分かったわ。」
そう言ってルイスは二階へ上がって行く。
さてと、俺は貴族様の朝御飯の支度だ。
今日は何にしようかな?
と、エプロンをしながら考えていると女将さんからリクエストが来た。
「小僧、寿司が食べたいってさ。大丈夫かい?」
随分と、御寿司が気に入ったようですね、御姫様達は。
【仕入れたばかりなので大丈夫ですよ。】
「じゃあ、お願いしようかね。」
背中をバシバシと叩いて来る。
女将さんが俺の方をジーっと見ている。
「立ち直った様だね、小僧!」
【おかげさまで!】
と、言って寿司を握って行く。
味噌汁と出汁巻き卵も作った。
出来上がると女将さん達が三階へ持って行く。
俺もルイス達の元へ寿司を持って行く。
そう言えばアーゼ様はまだお仕置きをしているのだろうか?
いやいや、あの二人にはしばらく会わない方が良いな。
「「「いただきます!」」」
皆でご飯を食べる。
うん、いつもの雰囲気だね。
そう思っているとお姉さん達から声がかかる。
「「お寿司のお代わりをお願いしますー!」」
さて、握るよ。
ルイス達もお代わりの様だ。
皆は、よほど寿司が気に入ったらしい。
帰って来たらまた作ってあげよう。
そうしてルイス達と貴族様達のお代わりを用意して楽しい朝御飯は終わるのだった。
此処まで読んで下さってありがとうございます!
まずはいつもの!
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大変に、ありがとうございます!
励みになります!
皆さんに感謝を!
今日はクリスマス・イヴですね。
今年も何も予定が無い・・・
温もりが欲しい。
おっと、失礼しました。
それでは 次話 最適化(仮 でお会いいたしましょう!
お疲れさまでした!




