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雪の耳飾り  作者: カイン
圭&渚
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24/25

言えないんなら、言ってやる

俺は舌打ちしたい気分になった。

「・・・それはホントなの?渚さん」

俺は手を上げずに立ち上がった。

「待った。なんでそうなるの?理由があるんだろ?渚を犯人って決め付けるってことは」

「決め付けるって・・・!私、そんなつもりじゃ・・・!」

「じゃあ、どういうつもりなんだよ。この場で名前を出すってことはそういうことだろうが。ほら、そう思った理由を言ってみろよ。言えるもんならさ」

「・・・・・・・・・」

俺の怒りのこもった声に、発言した彼女は下を向き黙ってしまった。

クラスを見回すと、顔を合わせないように皆が顔をふせる。

「・・・渚」

小声で呼ぶ。目で許可を求めると、少し迷ってから決意した表情で頷く。そして、立ち向かうように背を伸ばした。

「・・・言えないのなら俺が代わりに言ってやろうか」

「!?」

数人が驚いたように顔を上げた。だが、すぐに下を向く。

「渚がいじめられてたからだろ。嫌がらせを受けていたからだろ。そんで、あいつらがその首謀者だったからだろ。渚の仕返しじゃないかって、そう思ってんだろ?」

「・・・え?そんな話、聞いてない・・・」

思わずといったふうに呟いた先生を睨みつけた。

「へぇ、気付かなかったんだ。言われなきゃ先生はわかんねーんだ」

「な、なんでそれを・・・!」

「言ってくれなかったのか?」

台詞をとると、先生は口をとじた。俺は睨みながら答えた。

「渚がそれを望まなかったからだよ。そんなこともわかんねぇの?」

「ほ、ほんとなの!?渚さん!」

「・・・はい、本当です」

「なんで言ってくれなかったの!」

「言って何になるんですか?どうせなくならないんです。それなら言わないほうがいいじゃないですか。余計な波はたてたくなかったんです」

(・・・単なる意地だろ)

俺は心の中でそう呟いた。

「・・・で?誰か、なんか言うやついる?渚を犯人扱いするやつはいるのかよ?」

教室は静まり返った。

「ってことで、先生、渚は犯人じゃないそうです。あ、渚に対するいじめの話はここだけの話にしてください・・・いいですよね?」

俺は先生の返事も見ずに席についた。

何人かの女子が泣いてるのを見て、舌打ちしたい気分にかられる。

(まるで自分達が被害者みたいな顔してんじゃねーよ。渚を苦しめたんだ、本当ならお前らの下駄箱にも入れたかったんだぜ)

俺は一人心の中で毒づき、外の青い空を見上げた。


結局、どちらの話もうやむやに終わり、次の日から無視はなくなった。しばらくはぎこちなかったが、そのうち元に戻った。

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