大切な思い出
最終話です!
「・・・おーい、圭?」
「・・・え?」
「どしたの?ニヤけた顔しちゃって」
「ああ、ちょっと思い出してたんだ。ゴキブリ事件」
俺がに言うと、思い出したのか渚もおかしそうにくすくすと笑い始めた。
「あれは今思い出してもおもしろかった。あーあ、あの時の圭はかっこよかったのに・・・」
「ちょっと待った。今の俺はどうなんだよ?」
「微妙。女の子を口説きまくるし、好きとは言ってないみたいだけどお茶には誘ってるみたいだし」
聞き捨てならず突っ込むと、ばっさりと切り捨てられた。
俺は話題をむりやり変えようと考え、その数日後のことを思い出した。
「そういや、あの後だったよな。お前が屋上に俺を呼び出したの」
「あー、うん、そうだったわね。あれ、結構恥ずかしかったのよ?」
「俺だって告白は恥ずかしかったっての。ああ、でもあの時の渚は可愛かった」
「・・・ちょっと、今はどうなのよ」
「今?もちろん可愛いに決まってる」
そう言うと、彼女は唐突に足を止めた。
「ん?どした?」
「『返事がしたいの』」
俺はぴんときて、渚に向き合った。
「『なんの?』」
本当はなんとなくわかっていたけど、あえて聞いたんだ。
確信は持てなかったから。
「『あの・・・ほら・・・好きって言ってくれたじゃない』」
「『ああ、あれか。うん、言った。お前を守ってやるって』」
「『ほんとに守ってくれる?』」
「『ああ、守ってやるよ。ずっと!』」
「『じゃあ、他の子に、もう好きとか言わないで』」
「『いいよ。俺にとっては渚が一番だから』」
「『何歳になっても傍にいて』」
「『おばあちゃんになってもいるよ』」
「もう他の子をお茶にも誘わないで。むしろ口説かないで」
「・・・って、そんな台詞なかったろうが」
「だって・・・」
むくれたような、しょぼくれたような顔。俺はあっけなく白旗をあげた。
「ああ、もう、わかったわかった。いいよ。口説かないし、誘わない」
「ホント!?約束だよ!」
「ああ、いいよ。約束だ」
ご機嫌になった彼女の背中を見ながら、俺は嘆息した。
「俺はお前に甘いよな・・・」
「ん?なんか言った?」
「いいや、なんでもないよ。大好きだよ、渚」
「あたしも圭のこと大好きだよ!一生大事にしてあげる!」
「そりゃこっちの台詞だっての。『一生守ってやるよ、お姫様』」
俺の目の前にいる、一番大好きでとても可愛い彼女は、最高の笑顔をしながら答えた。
「『しょうがないから、守られてあげるよ、王子様』!」
俺達は笑いながらもう一度キスをして、また歩き始めた。
前から三人の過去は書きたいと思ってたので、書けてとてもうれしいです!
あ、ちなみに余談ですが、圭は約束したことは守りますので、今では口説かなくなったらしいです
まぁ、時々誘いたくはなるらしいんですがw
最後まで見ていただき、ありがとうございました!




