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雪の耳飾り  作者: カイン
圭&渚
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22/25

告白と、仕返し

息を乱しながら俺は資料室についた。

カギを開け、暗い資料室に入る。後ろ手で扉を閉めた。

開いてたら誰か入ってくるかもしれないからだ。

「・・・渚?いるのか?」

カタン、とかすかな音がした。

小さな嗚咽が聞こえる。

「・・・渚・・・」

「来ないで!」

悲鳴のような涙の混じった声。思わず足を止めた。

「来ないで、見ないで・・・!」

だが、すぐに足を動かし、渚がいると思われる奥の方へ行く。

その気配を察したのか、また渚が声を上げた。

「来ないでっ!来ないでよ!あたしは、あたしは大丈夫なの!こんな嫌がらせになんか負けないんだからぁ・・・!」

小さく縮こまって震えている渚の元へたどり着き、俺はいつもより小さく感じる渚を抱きしめた。

「いいよ、我慢しなくても。誰も来ないから」

「離してっ・・・!」

「だめ。離さないよ。だって、渚は女の子なんだから。もっと甘えろよ」

「あたしは・・・!」

「平気じゃないだろ。俺は男で、渚は女なんだから守るべきだろ。つか、守らせろ」

「守んなくていい!」

「よくない。だって、俺は渚が好きだから」

「!?」

驚いたのか、渚が息をのむ。

「好きだよ。弱ってるとこにつけこむみたいだけど。俺、渚のこと好きだよ」

「・・・嘘」

「嘘じゃない。真面目に言ってる」

「・・・・・・・・・」

「俺、もっと頼ってほしい。一人で抱え込むなよ。祐樹だって、頼りないけど傍にいるだろ?祐樹には、お前は甘えられないだろうけど。だから、俺に甘えろよ」

「・・・う、うぅぅぅ・・・!」

こらえきれなかったように、渚は声を殺して泣き始めた。

「よしよし。泣き止んだらすぐに行くぞ」

「・・・グス・・・どこに・・・?」

「そりゃあ、決まってんだろ。水道だよ。目、赤くなってるから。祐樹にはばれたくないだろ?」

「・・・うん」

「そんで、少しは顔をマシにしたら仕返しすんぞ」

俺はにやっと、顔を上げた渚に笑いかけた。


「・・・ねー、これでいいの?」

「おう、大量だな。よくやった」

皆がまだ登校していない、朝早い時間帯。教室には俺を含めた、渚と祐樹の三人しかいない。

祐樹が持ってきた箱の中を見て、俺は満足げに頷いた。

「・・・ねぇ、ほんとにこんなのが使えるの?」

祐樹が自分の持っている箱を気持ち悪そうに見る。

「使えるに決まってんだろ。むしろ最高だ」

「でも、こんなの、どうするの?」

渚も自分の持ってきた箱の中身を見て首を傾げる。

俺の持ってきた箱と合わせると、かなりの量があるだろう。これだけあれば十分だ。

「面白いことに使うんだよ。まぁ、見てろ」

俺の、何かを企んでいる笑顔に、二人も笑顔を返す。

あの三人がこの嫌がらせの首謀者なのはわかっている。この仕返しにどんな顔をするのだろうか。

それを考え、俺は笑いをこらえた。

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