表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
雪の耳飾り  作者: カイン
祐樹&ユキ
PR
18/25

運命だと、思った

ついに、最後の話です

長編で完成できたのはこれが最初なのでとても嬉しいです

ベタベタな最後ですが、最後まで読んでもらえるとうれしいです!


では、どーぞ!

「ほら、さっさと席につけー」

SHRの時間になり、担任が教室に入ってくる。

皆が席についた時、担任が事も無げに発表した。

「あー、実はなぁ、転校生が来たから、皆、仲良くするようにー」


なぜか運命だと、思った。


転校生が入ってきた途端、世界の時間が止まったような気がした。

皆も一瞬静まり返り、あちこちでひそやかに騒ぎ始める。

俺には先生が黒板に書いた静和 雪という名前も、輝いて見えた。

彼女が皆の方を向くと誰かがほぉっとため息をついた。

彼女はそれほどに可愛かったのだ。

明るい茶色い髪に、白い肌。日本人離れした顔だちだった。

どこかで見たことがあるような気がする。気のせいだろうけど。

目が合ったような気がした。

なぜか少し切なくなって、とても嬉しくなった。

「転校したてで何もわかりませんので、色々と教えてください」

彼女がそういいながら微笑む。誰かの顔が、そこに重なった。

「おいおいおい!可愛いじゃん!」

後ろの席の圭がつついてくるが気にならない。

「・・・じゃ、仲良くするんだぞー」

担任が出て行った途端、ほぼ全員が彼女を取り巻いた。

俺は後ろから皆をかきわけ、彼女の前に立った。

文句を言われることなど考えられなかった。

ただ、考えていたのは目の前の彼女のことだけだった。

いつの間にか静まり返った空気の中。

「好きだ。付き合ってほしい」

そう言った。

彼女は呆気にとられたような顔をした。

静寂は一分だろうか、もしかしたら十秒だったかもしれない。静まり返っていた教室が驚愕の叫びで埋め尽くされた。

「返事は急がないからっ!」

周りにかき消されないように、理解したのか真っ赤になった彼女に聞こえるように大きめの声で叫んだ。

その台詞で周りの騒ぎ立てる声がもっと大きくなる。

「おいおいおいっ!どうゆうことだよ!いつあの子と知り合ったんだよ!」

席に戻ると後ろに押し寄せる男子の代表のような形で圭が問い詰めてきた。

どうやら女子があちらに行って、男子がこちらに来たらしい。

「会ったことはねぇよ」

「嘘付け!初対面で告白するやつがいるか!いたとしてもお前のキャラじゃねぇよ!なぁ!?」

圭が周りに同意を求めると、並み居る男子が全員頷いた。

「ホントに初対面だよ!」

「嘘付け!!!」

「ホントだっての!」

「・・・お前、熱があるんじゃねぇの?」

「残念ながら平熱だよ」

「拾い食い」「してない。俺は犬か!」「イカれた」「ちげぇ・・・と思う」「別人格?」「漫画の読みすぎだ」「画面の向こうの彼女とそっくり」「俺はRPGしかしねー」

俺は圭のボケに突っ込むのをやめ、男子を見回した。

「つか、なに、そんなにおかしい?俺が告白するのって」

「いや?別におかしくねぇよ?」

まるで代表者のように圭が答える。

「お前だって男だし、好きな女の一人や二人いてもおかしくねぇさ。彼女も可愛いし、一目ぼれもありえる。たださぁ、お前のキャラじゃねぇから」

「そりゃ俺もわかってるさ。でもさ・・・身体が動いちまったもんはしゃーないだろ」

一瞬静まり返ってから、男子達は一斉にはやしたて始めた。

「言うねー!」「見直した!」「お前も男だったんだなぁ・・・!」「お母さん、一言どうぞ」「ええ、もうあのヘタレた子がここまで立派になってくれていたなんて・・・!」

「うるせー!つか、お前を母親と思ったことはねー!」

わざとらしくインタビュアーに答えながら、ハンカチで目をぬぐうふりをしていた圭がニヤッと笑う。

「ま、がんばれや・・・結果はわかりきってるけどな。さぁ、どちらに賭ける!?」

「俺は振られる!」「俺も!」「俺は大穴に賭けて受け入れられる!」「俺は振られるほうに賭ける!」

「てめーら・・・!俺をだしに賭けなんかするんじゃねー!!!」


「あ、あの・・・!お返事がしたいんですけどもっ!」

放課後。

皆が帰る準備をしている中、真っ赤になった彼女が俺の机の前に立つ。

その言葉で教室中が大騒ぎになった。

「う・・・その・・・えっと・・・!」

皆が注目しているなか、静和は懸命に声を出そうとするが、出ないらしい。

「行こ。こいつらに聞かせる義理はないし」

「あっ・・・!」

細い手首を掴み、はやしたてる声を背中に聞きながら俺は屋上に向かう踊り場にいった。

「ここなら大丈夫」

「・・・・・・・・・」

「? どうしたの?」

さっきよりも真っ赤になったまま、彼女は固まっている。

「おーい?」

「・・・手・・・!」

やっとといったふうに彼女は声をしぼりだした。

「あ、ごめん!」

急いで離す。

そのままお互い無言になってしまう。

「・・・あー、えっと」

「は、はいっ!」

声をかけると、彼女は緊張しているのか直立不動になった。

「・・・その、思ってたより返事が早いんで振られる覚悟はまだないんですが・・・なるべく早く言ってもらえると、嬉しい、です・・・」

「は、はい・・・あの、えっと・・・」

少し彼女は迷ったあと、決心したかのように口を開いた。


「****、***********」


彼女がなんて答えてくれたかは、よく覚えてない。

俺がはっきりと覚えてるのは。

思わず抱きしめた、細く柔らかい小さな身体の感触と、真っ赤になった可愛い顔だけだ。

これで、雪の耳飾りの本編は終了です

番外編ものせておきますが、こちらは読まなくても本編にはなんら影響はありません

まぁ、終わったので影響があるわけないんですがw


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ