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雪の耳飾り  作者: カイン
祐樹&ユキ
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11/25

信頼してる悪友

「あ、これも食べたい!あれはおいしい!?それってどんな味?」

「お、落ち着いて!そんなに買えないから!」

俺はユキがかごの中に入れようとお菓子を慌てて押しとどめた。

「一個!一個だけなら買ってあげるから!」

「えぇー・・・あ、じゃあ、あれは?果物が描いてあっておいしそー!ジュース?」

「それはお酒!お酒は二十歳になってから!」

「むー・・・」

小学生並みの会話だ。でも、むくれるユキもまた可愛い。

お菓子売り場に戻っていったユキを見送り、俺は野菜を選んでいた。

(・・・んー、レタスはあんまり安くねぇ・・・お!人参が結構安いじゃん!ついでにじゃがいもに、大根も・・・あれ、肉はあったけなぁ・・・?)

「・・・あれ?祐樹?祐樹じゃん!」

「え?」

名前を呼ぶ声に振り向くと、そこには見覚えのある顔があった。

(げっ!圭!?なんでここに!)

「・・・なんだよ、そのゲッと言いたげな顔は」

「!? い、いや、そんなことはないぞ!?お前、なんでここに・・・?」

圭は、悪友で勘が鋭いヤツだ。ちなみに、女好きでなまじ顔がいいのでそれなりにもてる。

(ユキを見たら、こいつのことだから口説くに決まってる・・・!)

「ああ、俺はなんか食いたいな~、と思って。あと飲み物切れたし。お前は・・・聞くまでもないな」

「ほっとけ」

じろじろと見てからそう判断を下す。まぁ、あながち間違ってないので否定はしないが。

というか、正直早くどこかに行ってほしい。

ユキを見たらコイツは必ず・・・。

「あ、君可愛いね~。どう、これから暇ならちょっとお茶でも・・・」

「え、あの・・・?」

(そうそう、ああいう風にすぐ声を・・・)

俺は勢いよく振り返った。圭に話しかけられて困った顔をしたユキが目で助けを求める。

「おいこら!やめろっての!」

ユキが俺の背中に隠れる。それを残念そうに見送ってから、やつは俺に好奇の目を向けてきた。ニヤニヤとしているのが腹立たしい。

「・・・ほぉ~?ちょっとこっちに来いや、この野郎」

「いてて!」

笑顔のままいきなり耳を引っ張られ、彼女から離される。

小声でこちらに話しかけてきた。

「・・・なんだ、あの子は?ん?どうゆう関係か、おにーさんに正直に言ってごらん?ついでに紹介しろ」

「お前を兄と思ったことはねぇし、した覚えもねぇ。つーか、すると思うのかこの馬鹿」

「てめ、親友だろ!?」

「ほぉ、お前と俺では何か大きな誤解があるようだな。俺はお前を親友だと思ったことはねぇっての」

「なにぃ!?小学生からの仲だろ!?」

「ああ、それはな?腐れ縁って言うんだよ。わかるか?腐ってんだよ。もう、あとは落ちるのを待ってる状態なんだっての!」

「でも落ちてねぇだろうが!なんだ、お前、まさか五年のときのやつをまだ引きずってんのかよ。心の狭い男だなぁ」

「なんだとこの野郎・・・!」

お互いにっこりと顔は笑っている。しかし、その間には相手に対する敵意がむき出しになっていた。

まぁ、こいつだからあからさまにできるという信頼がお互いには(認めたくは無いが)あるのだ。


だが、そんなことは知らないユキは二人の棘だらけな雰囲気に、困惑したように二人を見ていた。

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