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雪の耳飾り  作者: カイン
祐樹&ユキ
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10/25

仰るとおりです・・・

(スノードロップ・・・?本名が?でも、日本で育ったって・・・ああ、両親が外人だったら当然か・・・?でも、外人ってそんな名前の人いるのかなぁ・・・・・・・・・あれ、そういえば、スノードロップってどこかで聞いたことがあるような・・・?)

「どうしたの?おいしくない?」

「・・・え!?あ、いやいや、ちょっと考え事してただけだよ。ごめんね。おいしいよ」

悲しそうな声に我に返り、急いでそれを否定する。

確かにお世辞抜きで親子丼はおいしかった。たぶん、俺が作ってもこんなにおいしくはできなかっただろう。

「そう、良かった」

嬉しそうに笑う。

「・・・あー、うん、あのさぁ」

「ん?なに?」

「スノードロップって本名、なんだよね・・・?」

「うん、そうだよ」

「うーん・・・」

「あ、えっと、もしかして呼びにくい?」

「ああ、うん、それもあるんだけど、変わってるな、て思って・・・」

「そうかなぁ?」

不思議そうに首を傾げる。その動作の一つ一つが可愛くてたまらない。

「ああ、気にしないで。でも、呼びにくいのは困るから・・・なんて呼んだらいいかな?」

「好きに呼んでいいよ!」

「え?えっと・・・スノー、はなんか微妙だな・・・ユキでどう?」

「ユキ・・・うん、いいね!可愛い!」

「そう?良かった」

ようやくそれだけを言った。花が咲くような、とはこのことを言うのだろうか。彼女、ユキが笑うだけで空気というか、雰囲気が一気に華やぎ明るくなるような気がする。

もう晩御飯は食べ終わっていたが、しばらく俺はその心地よい空気を味わっていたのだった。

自分が幸せ者だということをしみじみとかみ締めながら。


「え、公園に?」

「うん。行きたい」

いきなりの言葉に俺は胡乱な声を出した。

彼女がこの家に来てから四日が過ぎていた。

彼女が作った昼ごはんを食べてから、のんびりとしていた時に言われたのだ。

「うん、別にかまわないよ。ああ、ついでに買い物にも行こうか」

「ありがと!」

少し慣れてきた笑顔に嬉しくなって笑い返す。

「じゃ、行こうか」

「うん!」

暖かい春の空気の中、二人で公園に向かった。公園にはまだ昼時だからか、人の影は見えない。

着くと、すぐに彼女は茂みにしゃがみこみ、何かを探し始めた。

「どうしたの?何か探してるの?」

「うん、花をね、探してるの」

「花?それならそこらへんにも咲いてるけど。ほら、桜が綺麗だよ?」

俺は公園を見回した。この頃暖かくなったせいか、早めのツツジや桜、タンポポがそこらにつつましやかに咲き誇っている。

「違う。違うの探してるの。私の球根」

「ユキの?何か植えたの?」

「ううん、植えてもらったの」

(??? どうゆうことだろ?誰かに代わりに植えてもらったとか?)

「ふぅん、そっか。手伝おうか?」

「いい、わかんないでしょ?」

「・・・仰るとおりです」

確かに俺は植物に詳しいわけじゃない。見てもわかんないだろう。

「う~ん・・・ないなぁ・・・」

「確かにそこに植えてもらったの?」

「うん・・・そのはずなんだけど・・・・・・まぁ、いいか」

「え、いいの?」

「うん、いいや。買い物に行こ」

「え?あ、うん」

さっさと歩き出したユキを慌てて追いかけた。

買い物に行くスーパーは反対方向だと教えるために。

ヘタレではなくなってきている、だと・・・!?


・・・いえ、いいんですけどね

人は成長するものですし・・・

でも、なんか寂しい・・・w

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