十五話 「クソスーパー」
田舎は、和やかで自然多く、穏やかな場所であることをイメージするだろう。
実際、それは嘘ではない。引っ越してきたときの印象もこうだ。
思ったより社会は狭いんだな、と思った私。田舎全てがそうとは言わないが、やはり都会と比べると思想が閉鎖的だ。それに、狭い分、口頭でどんどんと根拠のない噂話も聞く。
「あの人、あそこの大家さん。また変なの住まわせたんだって」
「えー?それはまた、怪しいわね」
「女性ばかりだから、身体で払わせてるんだとか、前聞いたわ」
「どうせ、大家も住んでる人もろくでもないわよ」
スーパーは安い。安いが、そのために受けるストレスは、料金を貰いたいくらいだ。レジ打ちの老婆に当たると、流石のお怒りっぷりを披露してくれる。
「チッ、はぁー」
ガタン。
「......」
場所や環境に関しては、あまり文句を言うところはない。そもそも、自分からこのような場所を選んだのだから。
しかし、人に関しては、以前の暮らしとはまた別の種のドブドブとした黒さが観える。
社会人として社会に搾取され消費されるか、田舎者として鳥籠で鑑賞されるか。
発展したからと言って、随分と生きづらい世の中になってしまったものだ。いや、なってない。結局、どの世もこうなんだ。
ああ、駄目だな、こんな生産性のない考えは。
どうしてこんなところ、来てしまったのだろうか。




