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kawaii研究所♡ラブ実験室  作者: 櫻木サヱ
研究所スカウト編

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6/7

萌えパワー爆発

朝のkawaii研究所。


いつも通り、いや、いつもより少しだけ騒がしい。


「警告:研究所内エネルギー値、異常上昇中」


「またですか……」


桃瀬りくは淡々とモニターを見ている。


ももかはその横で、すでに遠い目。


「私、もう原因って言われるの慣れてきました」


「慣れるな」


即答だった。


そこへ、桜井教授が嬉しそうに飛び込んでくる。


「今日は特別実験だ!!」


「それ毎日言ってません?」


「今日は“萌え安定供給テスト”だ!」


「嫌な予感しかしません」


教授が説明する。


「被験者の“自然な行動”によって研究所のシステムを安定させる!」


「つまり?」


ももかが聞く。


「普通にしてくれればいい!」


「一番難しいやつじゃないですかそれ」


りくがため息。


「逆に難易度が高いな」


実験開始。


ももかはカフェスペースでコーヒーを注ぐだけの役割。


「これなら大丈夫ですよね……?」


「問題ないはずだ」


りくが監視している。


しかし──


ももかがカップを取ろうとした瞬間。


袖が引っかかる。


コーヒーがスローモーションで宙に舞う。


「あっ」


沈黙。


次の瞬間。


バシャァァァ!!


システム端末に直撃。


「うわああああああ!!」


警報が鳴り響く。


『萌えエネルギー暴走』


「どうしてそうなるんですか!!」


ももかは泣きそう。


りくは冷静に見ている。


「予測通りだ」


「予測してたなら止めてください!!」


教授が興奮して叫ぶ。


「面白い! 次の刺激を試すぞ!」


ももかに指示。


「笑ってみてくれ!」


「え?」


「自然な笑顔だ!」


ももかは戸惑いながら笑う。


「えっと……こうですか?」


にこっ。


その瞬間。


ピピピピピ!!


研究所全体のモニターが一斉に反応。


『萌え指数:限界突破』


「えっ!?!?」


照明が一瞬落ちる。


端末がフリーズ。


ロボットたちが停止。


「システムが……落ちた!?」


りくが初めて動揺する。


「あり得ない……笑顔で全体停止?」


「私のせいですか!?」


「君以外に誰がいる」


「即答やめてください!!」


復旧中。


ピヨ助が突然起動する。


「警告。感情過多。制御不能」


「また壊れた!」


ピヨ助が回転し始める。


「萌え指数最大値検出」


「だからその指数やめて!!」


突然、研究所内のすべての機器が同期する。


画面が一斉に点滅。


『白石ももか:観測不能領域』


「え、なにこれ……」


ももかが後ずさる。


りくが低い声で言う。


「……システムが、君に同期している」


「は?」


「君の感情に反応している」


「やめてくださいそんなホラーみたいな説明!!」


そこへゆうたが普通に登場。


「おはよー」


「ゆうたぁぁぁ!!今来ないで!!」


しかしゆうたは空気を読まず笑う。


「なんか今日も騒がしいね」


ももかは安心して少し笑う。


「もう疲れましたよ……」


その瞬間。


研究所全体の数値が跳ね上がる。


『感情連動反応:最大』


「え」


教授が叫ぶ。


「これは……“共鳴型萌え現象”だ!!」


「なにそれ!!」


りくの目がわずかに細くなる。


(ももか単体ではない……周囲も影響されている?)


警報。


端末停止。


ロボット暴走。


照明点滅。


完全にカオス。


ももかは涙目。


「私もう帰っていいですか……?」


りくは少しだけ間を置いて言う。


「無理だ。原因だからな」


「やっぱりそれ!!」


混乱の中、教授だけが笑っていた。


「素晴らしい……これは想定外の進化だ……」


ももかのモニターにはこう表示されていた。


『特異個体:感情干渉型被験体』


りくが静かに呟く。


「……もはや“測定対象”じゃない」


ももかは不安そうに聞く。


「じゃあ、私は何なんですか?」


一瞬の沈黙。


ピヨ助が答える。


「定義不能」


「それ一番怖いやつ!!」



その夜。


研究所の電源は一部停止したまま。


ももかは廊下で座り込む。


「私、ただ普通にしてるだけなのに……」


少し離れた場所で、りくが見ている。


「普通、か……」


ゆうたは遠くで笑っている。


「まぁでも、面白いよね」


研究所は壊れかけているのに。


なぜか、誰も完全には止めようとしていなかった。




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