表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/34

初心者ダンジョンだった④



 先にボス戦を終えていた皆と合流し、無事なのをお互い確認する。

 俺とタクは真っ先に、一人で居心地悪そうにしている、ヒカルへと声をかけに行った。

 ヒカルの側には双槻も一緒におり、多少慣れたとはいえ人見知りのヒカルに、ちょっかい出して遊んでいた。


「おーい。 ヒカルー!」


 ヒカルに見えるように、手を挙げ存在を主張する。

 それを見つけたヒカルは、オロオロして不安そうにしていたのが一変スゴイ笑顔になった。

 ヒカルの前まで来たので、改めて声をかける。


「ボス戦はどうだった?」

「僕たちは言われてた通り、スライムが人数分出てきたよ」


 やはり俺たちの時に出てきたスライムは、イレギュラーなモンスターみたいだな。


「そっちはどうだったの?」


 今度はヒカルが聞き返して来たので、タクに説明を頼む。


「こっちは大きめのスライムが、一匹だけ出てきたんだな」


 タクが単純明快に説明する。


「一匹だけって強いモンスターが出てくるんでしょ? 大丈夫だったの?」


 人数分の能力がある一匹だって聞いていたからか、ヒカルも心配してくれたようだ。


「五体満足でここにいるんだから、大丈夫だろうよ」

「そうなんだな。 僕たち二人で瞬殺したんだな」


 後から聞いた話なんだが、一度踏破したダンジョンでは望まない限り、ボス部屋は素通りできるらしい。

 なので、俺たちが倒したスライムは騎士の能力分は含まれていなかったようだった。


「俺が相手の動きを止めて……」

「僕が狙い撃つ」

「「ほら負ける要素がない(んだな)」」


 タクと二人してどう倒したかを簡単に、説明するとヒカルはプルプル震えだした。


「どうしたんだよ? ヒカル?」


 そんなヒカルに声をかける。


「……二人で完結させたら、僕が入る所がないじゃないか!」


 なんかよくわからないことで怒っていた。


「今回はそれでなんとかなったが、本来はここにモンスターの動きを止めるまでの、牽制役が必要なんだ!」


 怒らせとくのも、アホらしいので適当に話を作る。


「そうか! ならその牽制役が僕の役目なんだね!?」


 実際にそうした方がいい時もありそうだから、ヒカルの言葉に頷いておく。

 すると怒っていたのが嘘のように、笑顔でいっぱいになった。

 この世界に来てから、ヒカルの表情がころころ変わるようになったな。

 感情の起伏が乏しかったから、いいことだとは思うが、これも勇者効果なのかね?

 人見知りはまったく治ってないけれども……


 一緒に来てた剣持たちに目を向けると、なにやら剣持が双槻にからかわれていた。

 少しばかし聞き耳を立てて見ると、剣持の弱点であろう話をしていた。

 スライムの時に嫌な顔をしていたので、もしやと思っていたがその通りだったようだ。

 どうも剣持はネバネバ、ネトネトするものが嫌いらしい。

 納豆やオクラ、山芋などは食べられないし、生魚やタコ、イカは見ることさえ嫌なだそうだ。


 それを事前に知っていた双槻は、粘液の塊であるスライムが出てきたことで、どう戦ったのかなど詳しく聞こうとしているようだった。

 さっき俺とタクで倒したって言ったの聞こえてたよね……

 ホントいい性格してるよ。

 このままでは剣持が可愛そうになので、俺は双槻へと話しかける。


「双槻たちはどうやって倒したんだ? 一人一匹ずつ倒したんだろ?」


 俺が話しかけたことで、剣持は双槻から解放される。

 剣持は双槻に見えない位置で、手を合わせこちらを拝んでいた。


「私? 私はただ斬っただけだよ?」


 双剣士なんだから斬ったのはわかるよ。

 どんな風に斬ったかを聞いたつもりだったのだが。


「あ、あれだけ細切れにして、た、た、ただ斬っただけって言うのは、おおかしいでしょ」


 ヒカルの話を詳しく聞いてみると、双槻はなんかスライムを滅多斬りにしたようだ。


「五十回くらいで消滅しちゃったし、そんなに斬ってないよ?」

「いや……十分斬ってると思うぞ」

「そうかなぁ~」


 双槻はなぜか不思議そうに首を捻っていた。

 その後ろでは同じように剣士も頭にハテナマークを出していた。

 俺が思うに君たちの常識は少しおかしいと思うよ……

 俺たちが倒したスライムより二段階も下のスライムを、五十回も斬ることないだろ。

 大きさも小さいだろうし、強くもない。

 双槻の実力なら一刀でコアくらい壊せるだろうに。

 そんだけスライムを斬ったはずなのに、装備も綺麗だし。

 笑いながら切り刻んでるのが目に浮かぶようだ。


「それを言ったらヒカルくんだって、オーバーキルだったじゃん!」


 そう言われ俺たちの視線はヒカルに集まる。

 見られた瞬間、ビクッてしてたけどビビり過ぎじゃないか?


「い、いや……ぼ、僕は普通に魔法で倒しただけで……」

「普通ってスライムの三倍以上あるファイヤーボールで燃やし尽くしてたじゃん」


 確かにそれもやりすぎ感、満載だな。

 威力的には低級のスライムなら、普通のファイヤーボールでも全然倒せるレベルだぞ。


「ス、スライムがき、気持ち悪かったから……」

「そうだよな! アイツ気持ち悪かったよな!」


 剣持と同じ気持ちのようで、ヒカルの両手を持って上下していた。

 どうもヒカルも、あのネバネバがダメだったようだ。

 

 雑談が終わったので、俺たちもリカルドからテントと寝袋っぽいのを貰い、ヒカルと双槻がテントを建てた近くに、俺たちも残り三人分を協力して建てていく。

 テントが全部建て終わる頃にリカルドからお呼びがかかった。


「全員こちらに注目してくれ」


 リカルドの声に皆が声のした方を向く。


「事前に説明しておいた通り今日はここで夜を明かす」


 ここダンジョンの中だから外が、夜かどうか時計でしかわからんのだが。


「その前に明日探索する二階層について説明しようと思う」



先に進めようと書いているのに、全然話が進まない……

なぜだ……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ