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王城から初心者ダンジョンまでだった。



 朝、腕時計のアラームの音で目を覚ました。

 時刻は六時三十分、昨日早めに寝たからか、アラームをセットした時間にしっかり起きられた。

 イリスが朝食前に起こしに来るのが、だいたい七時、今日ももう少ししたら来るだろう。

 朝と夜はイリスと飯を食べるのが、日課になっていた。

 ベットから出て着替えながら、コーヒーぽい飲み物を入れる。

 それを飲みながら、イリスが来るのを待つこと十五分、大きなノックの音と同時にイリスが部屋に入ってきた。


「おはよーなの!」

「イリス。 ノックと同時に入ってきたら、ノックの意味が無いって何度も言ってるだろ」


 元気な挨拶はいいことだが、勝手に入ってきたらダメだろ。

 ここ数日同じことを言ってるんだが、イリスはまったく聞いてくれない……

 もし俺が着替えてたらどうするつもりなんだろう?

 ああ、イリスはまだ小学低学年くらいだから気にしないか。

 イリスに軽く説教しながら、タクとヒカルを誘い、朝食を食べに大部屋へと赴く。

 説教したところで、ニコニコこちらの話を聞いているだけなんだけどな。

 朝食の時間はいつも同じ時間に摂っているので、大部屋へ入るといつものテーブルに剣持と双槻、エリザが俺たちを待ちながら雑談していた。

 俺たちもそのテーブルへと行き、腰を下ろす。


「いつも言うが、先に食べててもいいんだぞ?」


 俺が気を使って女性人にそう言う。


「イリスと一緒に食べたいから、私は来てるのだからそれでは意味がない」

「みな様が揃うを待つのが礼儀ですので」

「二人がそー言うから、私も待ってるよー」


 俺が気を使ってそう言うと、三人ともがNOと返してきた。

 相変わらず剣持の発言は残念だ。

 イリスは嬉しそうにしてるからいいんだけど。

 全員が揃ったので、朝食の配膳をしているメイドさんに声をかけ、持ってきてもらう。

 食べ終わると一度解散し、出発の準備をして謁見の間へと移動する。

 ダンジョンに行く前に王様からお話しがあるそうだった。


 俺たち戦闘組十人以外は、ダンジョンには行かないがお見送りはしてくれるそうで、一緒に謁見の間に集まっていた。

 生徒全員が揃ってから少しすると、王様が部屋に入ってきた。

 今回はお付きの人が二、三人しか付いて来ていなかった。


「今回は非公式の場なのでラフな格好だが許してくれ」


 言われた通り王様の服装は、前の装飾がたくさん付いた重そうな服ではなく、俺たちと変わらない普通の服だったし、王冠ですら被ってない。


「おぬしらの訓練もある程度、身に付いたと聞いたので、実践としてダンジョンに行ってもらおうと思う」


 ダンジョンに行くというのを発案したのは王様みたいだった。


「ただ行ってもらうのは、冒険者がチュートリアルとして使っている、ダンジョンだから危険は少ないはずだ」


 チュートリアルダンジョンでも敵は出てくるんだろうし、簡単な罠とかも設置してあるはずだ。


「王国の精鋭、近衛騎士を五人ほど同行させるから、さらに危険が少なくなるだろう」


 リカルドは行くと聞いていたが、他にも四人ついてきてくれるようだ。


「王城に残る者は、これまで通り訓練を受け、緊急時の為に力をつけてくれ」


 残るメンバーが返事をする。

 マンツーマンで訓練を受けている俺たちとは違い、他の人たちは訓練というより、授業を受けていると言った方が正解だろう。

 魔法の訓練時はやり方を教わり、ぶっ放す俺たちとは違い、黒板で基礎とか理論とかの説明を受けているだけで、いまだに攻撃魔法は使っていない。

 戦闘訓練でも俺たちは、投げられ切られその度治されまた投げられるが、彼らは素振りや型を覚えて動いているだけで、やっても体育の延長のようなことしかやっていない。

 こちらから見るといつになったら、真剣を持って訓練するのかが全然見えない。

 本当に緊急時にしか役に立たない訓練しかしていない。

 そんな状況にならないように、俺たち十人は生傷を作りながらも頑張っているんだけどな。


「これで我からの話は終わりじゃ、くれぐれも大怪我をしないように気をつけてくれ。 お前たちも護衛頼んだぞ」


 俺たちには優しい言葉をかけ、騎士たちには激励の言葉を贈る。

 そして王様は退室して行った。


「それではこれからダンジョンへと向かう」


 リカルドの号令と共に、俺たちも謁見の間を後にする。

 王城の正門の前まで数分、クラス全員で歩く。

 これまでの十日間、王城の外に出ていないので、町に出るのも楽しみだ。

 正門まで来ると、ダンジョンに行く十人以外は一歩下がる。


「みなさん。 私たちの代表として頑張って来てください」


 残る人たちを代表して副委員長が激励の言葉をくれる。


「くれぐれも死なずに帰って来てください」


 いや、誰も死ぬつもりはないって……

 俺たちのレベルとステータスだと、逆に初心者ダンジョンで致命傷を負う方が難しいって師匠が言ってた。

 ダンジョンにいるのも、打撃を主にしたモンスターと、獣タイプのモンスターしかいないらしい。

 初級でも命にかかわる、状態異常を引き起こすような敵は出現しないそうだ。

 残るみんなに委員長が代表して、返事を返していたがいつものことか。


 そして俺たちは王城から初めて外に出る。

 外に出た感想は……

 まるでゲームの中に入ったようだった。

 某国民的RPGゲームに出てくるような街並みだ。

 簡単に言うと中世ヨーロッパの石畳にレンガの家が立ち並んでいる感じだ。

 そんな街並みを眺めながら、リカルドに続いて先へと進む。

 町の外までは結構何度も角を曲がった。


 途中にマーケットのような通りを通ったが、そこは三百メートルくらい真っすぐの道だった。

 現金は受け取ってない為、買い食いはできなかったが、俺たちが召喚された者だというのは、国中に広まっていたようで何件かのお店で、果物や食べ物をもらえた。

 各々それを食べたり、鞄にしまったり性格が出ているようだった。

 俺はなにかあった時の非常食用に鞄にしまっておく。

 剣持とかはもらったそばから食べていた。


 そんな感じで歩いていると街の外に出る門までやってきた。

 門番をしている兵士にリカルドが話を通し、門から外に出る。

 外に出ると目に見える範囲に、一つ建物が見えるが、そこが初心者ダンジョンの管理をしている建物だそうだ。

 チュートリアルダンジョンということもあり、門から数十分歩くとダンジョンの入口の近くに見えていた建物に着いた。



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