魔法の授業だった
昼食を終えついに魔法の時間がやってきた。
場所は大部屋から移動して、外にある訓練場へやって来た。
簡単な机と椅子が準備してあり、まるで青空教室だ。
エリザ様は当然ついてきているし、リーダー騎士もだ。
イリス様はというと授業の邪魔になると昼食の食器などを、片付けに来たメイドさんに連れていかれた。
すごく駄々を捏ねていたが、エリザ様に怒られ無理やり連れていかれた。
連れていかれたのを見ていた剣持は悲しそうにしていた。
また後で会うとは思うけどな。
席に座って待っていると一人の男性がこちらに歩いてきた。
「みなさん初めまして、私はあなた方に魔法を教えることになった。 宮廷魔法師のルーイ・アストラルと申します」
結構偉い人が先生としてやってきたみたいだ。
「よろしくお願します」
委員長がまずは挨拶し、俺たちもそれに続き挨拶する。
今まで学校で毎日やっていた行為なので、なんの違和感もなくやってしまった。
その訓練されたような動きにルーイさんもエルザ様も驚いたようだ。
「それでは時間も勿体ないので訓練を始めてしまいましょう」
俺もみんなもルーイさんの話を聞く態勢になる。
「まず魔法について説明しますが、魔法は自身の持つ魔力を体内で別のエネルギーに、変換して放出する現象のことを言います」
この辺はアニメやゲームの知識と同じだから理解するのは簡単だ。
堅物の委員長はオタク文化に疎いのでしっかりメモを取っていた。
「そして魔法には一人ひとり適正があり、基本的には適正がある属性の魔法しか使えません」
ステータスに魔法の属性が書いてあったから、そうだとは思ったがなら俺は闇魔法と影魔法を使えるんだな。
「ステータス欄に~魔法と記述があると思いますが、それは訓練しなくても使える魔法です。 ステータスにない属性も潜在的に使える能力があれば、訓練しだいで使えるようになります」
今、ステータスにない魔法も使える可能性があるみたいだ。
「それでは、みなさんに自身の属性を調べてもらいましょう。 この紙を一枚ずつ配ってください」
ルーイさんに手渡された紙を一枚ずつ取り回していく。
「全員に行き渡りましたね。 その紙は火、水、風、雷、光、闇の六属性を調べることができます。 紙には六芒星とその角に属性が書いてあると思いますが、その紙に魔力を通しますと適正がある場所に色が付きます」
この紙はいわば能力鑑定をするアイテムということか。
「私が見本で実際にやってみましょう」
ルーイさんが紙を手に持ち魔力を流す。
紙が少し光っているので、たぶん魔力を出しているんだと思う。
魔力を流し終わり、紙をこちらへ見せてくれる。
さすが宮廷魔法師、その紙には六属性全部の部分に色が付いていた。
「このように色が変化いたいます。 ではみなさんにもやっていただきたいと思います」
「ルーイさん……私たちは魔力の使い方がわからないんですが?」
委員長が俺たちの問題を質問してくれた。
「もちろんそれも聞いていますので、これから魔力の使い方をお教えします」
エリザ様が事前に王様に、俺たちが魔法のない世界から来たことを話しておいてくれたようだ。
「魔力の使い方ですが、まず自分の内側に意識を向けながら、お腹の辺りに少し力を入れてみてください」
俺たちはルーイさんの説明に従い目を瞑り、お腹に手を置き集中する。
「すると身体の中心に、暖かいモノを感じことができると思いますがそれが魔力です」
集中して魔力を探していると、なんとなく暖かいモノを感じることができた。
数人感じることができてない人がいたが、ルーイさんが個々に回って魔力を感じられるように補助している。
ルーイさんの手伝いもあり、全員が自分の魔力を認識することができた。
「その魔力を身体の中を循環させるように動かし、手から放出するようにして紙へと流してみてください」
身体の中の魔力を動かそうとまた意識を集中する。
小さい頃に漫画とかを真似てやっていたのが効いたのか、意外と簡単に魔力を動かすことができた。
そのまま手の方へと動かしていき、紙へと放出すると……
三つの場所の色が変わった。
一つはステータスにあった通り闇で、あとの二つは風と雷だった。
本当に使えるかどうかはこれからの訓練次第だろうが。
タクも早々に魔力を使うことができたようで、紙をこちらに見せ嬉しそうにしていた。
ヒカルは多少苦戦していたようだが無事使えたようだ。
これもできていない人の所に行ってルーイさんが個別に教えていた。
魔力の放出はコツが必要のようで全員が成功するのに結構時間がかかった。
本日のメイン、属性魔法の使い方だ。
「最後に魔力の属性変換を教えます。 まずは初歩魔法で試してみます」
ついに本当の魔法を使う時がきた。
「みなさん、魔法はイメージが大切です。 指先に魔力を集中して使いたい属性を、指先に出すイメージをしっかりと頭に思い浮かべてください」
みなルーイさんに言われた通り指先に集中する。
俺の場合はステータスに出ている、闇属性でイメージする。
すると指先にぼんやりと黒い雲のようなモノが現れ始めた。
どうやら俺にもちゃんと使えたようだ。
この属性変換は割とみんなすぐに使えるようになっていた。
学校の授業で化学もやってるし、地球ではイメージの元になるものがたくさんあるから、イメージするのは簡単だったのだろう。
俺も闇魔法ができてから、風、雷と試してみたが結構すんなり使うことができた。
風魔法と雷魔法を使ったことで、この二つがステータスに新しく増えていた。
「全員使えるようになりましたね。 指先に魔法を出すくらいなら、どこでやってもいいので自分で練習してみてください」
やり方はわかったので、一人で練習もできるだろうから、あとでいろいろ試してみよう。
「ただ魔力が0になってしまうと気絶してしましますので、ステータスを小まめに見ながら、魔力残量には気をつけてください」
言われてステータスを確認すると三割くらい魔力が減っていた。
四、五時間ずっと魔法を使ってたから、減ってるのは当たり前だが思ったよりは減っていなかった。
「それではこれで今日の授業は終了にさせていただきます」
集中していて気がつかなかったが、結構時間が経っていたようで空がオレンジ色になり始めていた。
ステータス
名 前 渡来 キエル 年齢 17
レベル 1
体 力 150
攻撃力 150
防御力 100
素早さ 200
魔力 70/100
職業 暗殺者
スキル
気配遮断 Lv.MAX 暗器術 Lv.1 NEW 魔力操作 Lv.1
闇魔法
Lv.1 シャドーボール【闇の玉を作り出し打ち出せる】
NEW 風魔法 Lv.0 NEW 雷魔法 Lv.0
暗視 Lv.- 忍び足 Lv.- 暗器収納 Lv.1【収納数 1】
固有スキル
影魔法
Lv.1 影縫い【影を触る、攻撃することで相手の動きを止められる。 影魔法のLv.で拘束時間が変化する】
影の道
【気配遮断のLvに準じて、スキルの効果率アップ。 最大10倍】




