5話
夜が明けて現在時刻は朝の6時30分ごろ、丘となっている場所から少し下っていくと所々燃えている。
そう、第32機動歩兵中隊は接近して来たメネシスの地上進行軍を捕捉して攻撃を仕掛けたのだがこの撃破したのは先行部隊であり本隊では無かったのだ。
3機で1グループが2編成と2機で1グループが1編成している。
中島、星川、黒澤のグループは一旦休憩を挟んで索敵行動をとっていてメネシスの本隊を探している。
黒澤は通信回線を開いた。
「隊長。これで終わったんでしょうか…。」
黒澤は初の機動歩兵での実戦を経験し、先輩達の機体の操縦技術などにおいて圧倒されていた。
いくら訓練学校をトップレベルで出た彼は実戦を若干甘く見ていたのかも知れない。
同じ機体なのに機動力、射撃の正確さ、コンビネーションも上手く彼のような新人パイロットは足を引っ張っていた。
<さぁな…黒澤、戦場で一時でも油断したら死ぬぞ。訓練学校のシュミレーターじゃないんだ。>
「はいっ!」
だがそんな雑談ものんびりとはしていられなかったのだ。
<隊長!お客さんが来ましたよ!>
「お、お客さん?星川さんお客さんって?」
<メネシスだよ。メネシス!>
星川機がメネシスの本隊らしき部隊をレーダーで捉えたのだ。
その報告を聞いてレーダーに目をやると大きな点が出来ていた。
「どうするんですか隊長?」
<取り合えず隠れてホバー隊に確認を取るぞ。>
「了解です!」
<了解。>
3機は森の中へ移動し姿勢を低くして迷彩柄のシートを機体の上部に被せ2人は機体から出る。
中島隊長はコックピットハッチを開けてホバー隊と通信を試みた。
数分たって中島隊長はコックピットから降りてきて星川と黒澤の元へと駆け寄って来たのだが少々深刻な顔であった。
そんな表情を星川は見逃さず、中島へ質問する。
「何かあったのですか?」
「あぁ…強力なジャミングによって通信が繋がらない。」
「まさかメネシスがジャミング何てものを使うなんて…ECMは回復させたんですか?」
「試したがダメだ…」
3人は孤立になったのとほぼ同じ状況に立たされた。
渡辺の班とホバー隊(ベースキャンプ地)とは大体余り離れていないのでさほど問題はない。
問題があるとすればもう1グループの3人がこちらと同じ状況に立たされているに違いないだろう。
中島はこの状況を打開すべく2人に想像以上の賭けを提案する。
「あの隊列を突破しホバー隊と合流。もう1グループと連絡を取る。」
「隊長!?正気ですか!」
「この状況ではいずれかやつらに見つかって殺られる。」
2人は黙り込んでしまった。
それもそのはず、敵本隊の隊列をたった3機で突破しようという考えはあまりにも無謀な挑戦であり、例え突破出来たとしても無傷ではすまないだろう。
「どうする、お前らは…」
中島隊長は2人に決断を迫り早めに行動を起こしたいのだろうか表情からして冗談で言ってる様には到底見えるものではない。
黒澤の隣で星川は答えを出した。
「俺は…俺も一緒に行きます隊長。」
「わかった。黒澤お前はどうする?」
彼は迷っている。
3人であの隊列を突破して味方と合流するか、それともここに残って死ぬのをまつか、戦闘区域から逃亡を図ったとしても敵前逃亡犯として追われ、捕まれば恐らく銃殺刑だろう。
どちらにしろ安全な選択肢はないのだ。
「僕も一緒に行きます。」
これが彼の答えであった。
ここまで読んでくれてありがとうございますm(__)m
最近は誤字脱字が減っている?
ような気はしますが何かあったらご指摘してくれたら幸いです
次話もよろしくお願いします。




