第3話 学び②
『魔法の基礎』とタイトルが書かれた本をワクワクしながら読み始める。
ーー
この世界の魔法は、
火、水、風、土、光を基本属性として、
『雷翼族』が使うような雷など特殊な魔法が存在する。
基本属性の適正にしたがって力を伸ばすことを推奨する。
へぇー、と思いながらさらに読み進める。
魔法を使うのに必要なのは『想像力』と魔法を使う『感覚』である。現在、魔法を発動するための方法として詠唱と魔法陣の二つがある。この二つは、魔法を使う『想像力』の代わりとなる。『感覚』は、魔法を使って習得する他に方法はない。
『感覚』を身につけると、魔法の発動速度が速くなったり、効果が高まったりする。
「なるほど。想像力と感覚か。想像さえできれば詠唱はいらない可能性があるな。どの程度の想像力が必要かわからないけど試してみる価値はありそうだ。感覚は言ってしまえば練度みたいな認識でいいだろう。」
魔法について理解しようと自分なりに考えながら、ページを捲る。
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魔力について。
生まれた時に魔法の才能の指標として手に入れることができる『素質量』と魔法を使うほど身についていく『努力量』の総量のことが『魔力』である。魔力を限界ギリギリまで使うほど『努力量』は上がりやすい。
魔力を限界まで使うと『魔力欠乏症』となり、通常よりも魔力の回復に時間がかかるようになる。重症の場合、魔力が回復しなくなる危険性があり、最悪死に至る。
魔法を使う際には、自分の限界を見極める必要がある。魔力が少なくなると体に倦怠感や眠気の症状が現れる。これらを指標とすることを推奨する。『魔力欠乏症』になると気を失う。
「『素質量』か、これが魔法適性の基準になるわけだな。今、俺の魔力は『素質量』しかないはずだから、魔法を使って限界が近づいたら、それが魔法適性の基準になるわけか。それに、何か体に異常が出たら魔法を使うのはやめた方が良さそうだな。」
特訓の方針を決めながらページを捲る。
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『素質量』の基準について。
適性なし→初級魔法数回で限界
適正小程度→初級魔法1日数十発で限界
適正中程度→中級魔法1回
適正大程度→上級魔法1回
「この本親切だな。ちゃんと基準を載せてくれるのは。初級魔法を使って試していくか。初級魔法の内容はどこにあるんだ。」
ページを捲る。
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以下にそれぞれの基本属性の最も魔力消費が少ない初級魔法の詠唱文を記載する。
「これが、魔法の詠唱文か。読んだら使えるのかな。何から使おうか。流石に火は家の中じゃ危ないだろ。名前から想像しやすいのは『ウォーターボール』か?とりあえずやってみるか。」
深呼吸をし呼吸を整え、集中し恐る恐る右手を伸ばし、詠唱文を読む。
「[芳醇なる水の恵みよ、我が手に集まれ]」
すると、体の中から何かが抜けていくような感覚と共に手のひらに水の塊が集まっていく。
「おおー。これが魔法か。すごいなぁ」
未知の体験への感動と無事に魔法を使えた安心感に気が抜け、水の塊が手のひらに落ち、周りが水浸しになる。
「やべっ、気を抜くとすぐに魔法が消えるな。魔法を使う時、体の中から何か抜ける感覚があったがあれが魔力か?まだ、体に違和感は感じないから魔法適正少なくともゼロではないってことだよな。もう一回してみるか。次は土属性の『アースバレット』を使ってみるか。名前から想像できるのは土の塊ってことだよな」
再び集中し右手を伸ばし詠唱する。
「[大いなる大地よ、穿つ弾丸となれ]」
体の中から魔力が抜ける感覚と共にちょうど肘と手の間くらいの位置に体と並行するように土の塊が現れる。
「よし、土魔法もできたぞ。」
今度は気を抜かずにそのまま維持しようとしたが、土の塊がコツッと音を鳴らし床に落ちる。
「まだ、魔法を維持するのは難しそうだ。...今日はこの辺にしておくか。明日から周りに影響が少ない『アースバレット』を使って魔法の練習をしていくか。」
明日からの特訓に期待を膨らませ、一階にいる家族の元へ行く。




