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転生した世界で  作者: 立方体
第一章 幼少期
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第21話 模擬戦

 

 「準備はいいな。...始め!」


 合図とともにアッシュは、相手の剣使いの元へと一気に距離を詰める。


 ービチャ...!

 奇襲に対して剣使いの一人は反応ができずにいたが、ノエラが反応をし、アッシュと相手との間に『ウォーターボール』を放った。

 

 ノエラは、ニヤッとドヤ顔をして、『激流《カタラクト》』を打とうとしていた。


 「カリン、エマ、ハル、妨害しろ。ロイド行くぞ。」

 アッシュがそう言い放つと、3人は詠唱をして、ノエラに対して魔法を放つ。予想通り、途中で『激流《カタラクト》』の発動は止め、対応を行なっていた。


 その間に俺とロイドで相手の剣使いと対峙する。


 ーバコンッッッ!と木剣同士がの打ち合う音が響く。

 ロイドは相手といい勝負をしているが、アッシュが対峙している相手は防戦一方になり、アッシュの放った一撃が致命傷と判断され場外へと飛ばされた。


 アッシュの相手がいなくなったことで、魔法の撃ち合いをしていたミアがこちらに向かって魔法を放つ。


 ーボカンッッッ!

 ミアが次々と放った『ファイアーボール』を『ウォーターボール』で相殺する。


 (やっぱりミアも無詠唱ができるから相手をするのは面倒だな。)



ーー

 

 一方、カリン、エマ、ハルはノエラに魔法を放ち、中級魔法の妨害をする。ノエラ側は、ミアがアッシュの相手で抜けたことにより2人で3人の相手をしている。


 ノエラが詠唱のフリのため、ブツブツと呟くと『アクアバレット』がノエラの周りへと一つまた一つと現れ、3人に向け一気に放たれる。

 

 ーシュバババババババッ


 「こんなのアリかよ![我らに仇なす刃を拒む、堅牢なる岩壁となれ]」

 「[風よ、我が身を包め。鋭き障壁となれ]」

 カリンは『アースシールド』、エマは『ウインドベール』でなんとか防ぐことはできたが、防御魔法を使えないハルは相殺しきれずにそのまま致命傷と判断され場外へと飛ばされる。


 (アッシュはボクが中級魔法を使えないように妨害してるんだね。でも、この二人相手なら負けないよ。早くこの二人を倒そう。ミア...お願い、なるべくアッシュを長く足止めしてね。)


 「レックス君、ボクの方はいいからミアの援護、お願いしても良い?」

 ノエラは、『アクアバレット』を放ちながらチームメイトのレックスに指示を出す。

 「分かった。」

 レックスは、返事をしてアッシュと戦っているミアの元へと行く。


ーー


 ノエラがレックスに指示を出す少し前。


 アッシュは、拮抗しているロイドへと魔法で援護しながら、ミアの相手もする。


 アッシュは、ノエラと同じくブツブツと呟き、無数の『ウインドカッター』をミアとロイドの相手に放つ。


 ミアは、『アクアシールド』を発動し、風の刃を吸収する。ロイドの相手は、ロイドとの対戦に集中していたため反応が遅れ、隙ができる。


 「オラァァァァ!」

 その隙を見逃さずに、闘気で強化した一撃を相手に振り下ろし、直撃する。それが致命傷と判断され、場外に飛ばされる。


 ロイドが嬉しそうな顔でこちらを向く。

 「ありがとな、アッシュ。」

 「ロイド、後ろだ。避けろ!」

 「えっ!?」

 ロイドが後ろを振り向く前に、ノエラの『アクアバレット』がロイドに直撃し、致命傷と判断され場外に飛ばされた。


ーー


 ノエラが、レックスをミアの応援の指示を出した後すぐに、ノエラチームの剣使いが落とされる。その直後ノエラは、カリン、エマに向かって放っていた『アクアバレット』の一部をロイドに向かって放つ。


 ージュババババババッ

 

 「くっそぉ...」

 カリンが苦しそうな声を上げる。

 二人は自分に向かってくる魔法を防ぐのに手一杯にになり、ロイドに向かって放たれた魔法を相殺することができなかった。


ーー


 (カリンとエマもそろそろ限界そうだな。こっちもミアと応援に来たもう一人を倒さないとな。人数有利をとってノエラを倒す。)


 「よそ見してて良いの?アッシュ!」

 ミアは、ブツブツと呟きアッシュに向かって『ファイアーボール』を放つ。

 「[聖なる光よ、敵を貫く矢となれ]」

 レックスも、アッシュに向かって『ライトアロー』を放つ。


 ーシュバァァァァァ

 アッシュの『ウインドベール』により、防がれたは魔法は霧散した。


 ーヒューゥ....ダンッ


 アッシュは、足元に『ウインド』を発動し、ミアに一気に距離を詰める。二人の魔法を全て『ウインドベール』で相殺する。


 「ちょっと、待って。そんなのズルじゃん。」


 ミアに剣で闘気を込めた一撃を与える。そのままの勢いのまま、レックスも倒す。そのまま二人は致命傷と判断され、場外に飛ばされる。


 そのままノエラが戦っている方を見る。


 「アッシュ、ボクの勝ちだよ。」


 ーゴゴゴゴゴゴッ....

 そこには、『激流《カタラクト》』の発動準備をしているノエラがいる。

 アッシュの頭上には、地鳴りのような音と共に水が渦となって集まっている。


ーー


 アッシュが、ミアとレックスを倒す数秒前。


 ノエラからの無数の水弾を『ウインドベール』『アースシールド』でそれぞれ防いでいた、エマとカリンだったが、魔力の限界が近づき、魔法を維持できなくなり、水弾が被弾し、致命傷と判断され場外へと飛ばされた。


 (よし、あとはアッシュだけだ。まだミア達が稼いでくれた時間無駄にしないよ。)


 ノエラは、ブツブツと呟き、集中し魔力を込める。


ーー


 (ノエラの方が一足先に終わってたか。でも、あの魔法は真下に落ちるはずだ。ノエラの蓮流の様子を何回も見てたからそのはずだ。渦の下にいなければ問題ない。)


 アッシュは、上空の水の渦の真下に入らないように移動しながらノエラに接近する。


 ノエラが、小さな手を下に振り下ろす。


 上空の巨大な水の渦が標的であるアッシュ目掛けて滝のように迫ってくる。


 (嘘だろ!?追撃できるのかよ。...当たる前にノエラを倒す。)


 「オラァァァァァァァ!」


 アッシュは、自分が出せる全力でノエラに近づく。


 ードバァァァァァァンッ


 『激流《カタラクト》』の着弾地点には水圧で抉られたクレーターができる。


 クレーターの目の前に立っていたのは、土を含んだ濁流から身を守るために『アクアシールド』を発動していたノエラだった。

 アッシュの攻撃が届くより先に、『激流《カタラクト》』が直撃し、場外へと飛ばされたのだ。


 「勝者、ノエラチーム!」


 エリス先生から、勝利宣言があるとノエラのチームメイトがノエラに集まり、周りの生徒たちからは歓声が上がる。


 アッシュの周りには、アッシュのチームメイトが集まっていた。

 「アッシュ、お疲れ様。」

 ロイドが声をかける。

 「みんなもお疲れ様。ごめん、せっかくみんな頑張ってくれたのに最後勝てなくて。」

 「謝らないでよ。僕なんて、防御魔法覚えてないせいで一番最初に負けちゃったし...」

 ハルが悔しそうに申し訳なさそうに謝る。

 「これは模擬戦なんだしここから練習していけば良いんでしょ?ね、アッシュ。」

 カリンがハルの背中をバシッと叩きながら明るく話す。

 「そうだね、最初の模擬戦にしたらかなり手応えがあったよ。それにみんな課題も見つかったと思うからまだ対抗戦まで時間あるし、どんどん練習していこう。」

 「おう!」「はい!」「うん!」「分かりました!」

 ロイド、カリン、ハル、エマがそれぞれ返事をする。


ーー


 ノエラの元に行き、二人で話す。


 「お疲れ、ノエラ。やっぱりノエラは強かったね。」

 「たまたまだよ。それに、アッシュのチームだってすっごく強かったよ!」

 ノエラが嬉しそうに答える。

 「意外だったな。ノエラがあんなに戦闘センスがあるなんて。」

 「そう?自分でもよくわかんないんだよね。なんとなく『こうしたら良いかな?』で動いてたし。」

 「...やっぱり、ノエラの高い魔力と戦闘センスは『鬼人』の『先祖返り』の影響なのかな?」

 誰にも聞こえないように顔を近づけて小声で話す。

 「た、多分そうなんじゃないかな...。それより...顔、近いよ、アッシュ!」

 ノエラは一瞬で頬を真っ赤にして、抗議してくる。

 「っと、ごめんごめん。」

 元の距離に戻る。


ーー


 それからクラス対抗戦までの間、俺たちは反省点を活かして練習を重ね、他のチームとも何度も模擬戦を繰り返した。


 そしていよいよクラス対抗戦の当日がやってきた。

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