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転生した世界で  作者: 立方体
第一章 幼少期
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第1話 新しい生活

 俺がこの世界に転生し、半年ほどが経ち、抱っこされなくてもハイハイをしながら動くことができるようになってた。言葉もある程度は理解し始めた。

 この世界についてもだんだんわかってきた。ここは、中世のヨーロッパみたいな雰囲気の世界だ。だがこの世界には魔法があるらしい。何度か母親が俺に魔法で怪我を治してくれることがあった。

 そして俺の新しい名前は『アッシュフォード・グレイブ』、グレイブ家の長男だ。母の綺麗な白髪が父の黒色の髪と混ざって灰色の髪をしている。父の名は『ギルバード』、母は『エレノア』、メイドの女性は『シャロン』と言うらしい。


 母に抱っこされながら外の様子を見た限りだとさほど大きくない町に住んでいるらしい。たまに、メイドのシャロンが遠出をして買い物に行っているから大きな街に行かないといいものは買えないんだろう。まあ、人が怖い俺にとってはこのくらいの町の方がまだちょうどいいだろう。

 でも、俺は家からまだ一歩も外に出たことはない。外に行っても庭で遊ぶくらいだ。両親は一緒に町へ出かけようとするが俺が嫌がるからだ。


ーー


 ハイハイをしながら窓に近づいていく。

 外では父ギルバードが剣を振っている姿が見える。

 ギルバードは、この町周辺に時々現れる魔物の討伐を仕事にしている。なんでも結婚する前は、腕の立つ冒険者だったらしい。たまに、俺に冒険者時代の自慢話をしてくる。生後半年の子供に理解しろってのは無理な話だ。

 俺がギルバードの自慢話で理解できたのは、元Aランク冒険者だったこと、モテていたこと、護衛の仕事中に知り合ったエレノアと駆け落ちして結婚したことくらいだった。


 護衛の仕事中に会ったって、もしエレノアが護衛の対象だった場合、エレノアは貴族なんじゃないのか?もしそうならギルバードはよく生きているな、処刑とかされそうだけど。それに結婚もできて。ギルバードは意外とすごい人なのかもしれない。あんなに美人な女性と結婚できる方法を教えて欲しいもんだ。


 そんなことを思っていると母親であるエレノアから抱っこされる。

「そんなにパパのこと見てアッシュもパパみたいに剣を使えるようになりたいの?」そう優しく話しかけてくる。

 アッシュとは俺の名前、アッシュフォードの愛称だ。

「うん。」まだ生後半年のため短く元気よく返事をする。

 「じゃあ頑張らないとね」と言いエレノアは優しく頭を撫でる。

 エレノアに抱っこされ、頭を撫でられていると、睡魔が襲ってくる。この半年で家族からの愛情をたくさん受けてきた俺は、家族を信頼するようになっていた。初めは、エレノアに抱っこされていても安心できずに眠ることはできなかったが、最近は、眠気に耐えられずによく抱っこされたまま寝ることが多くなってきた。そんなことを考えているうちにだんだん意識が飛んでいった。


「あら?...ふふ、可愛い寝顔。」

 エレノアはアッシュの寝顔を見て微笑み、起こさないように優しく撫でる。


ーー


 それから時が経ち、3歳になる頃には、一人で歩けるようになり、言葉もしっかりと話せるようになった。子供部屋として2階の部屋で遊ぶようになった。その部屋には何冊かの本が置いてあり、こっそりと読み、少しずつ知識を身につけていくことにした。

 



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