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転生した世界で  作者: 立方体
第一章 幼少期
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第15話 実技授業


 エリス先生が言っていた通り1日中座学の日が、3日ほど続き、ようやく午後から実技の授業も始まった。


 「いよいよ、今日から実技を始める。着替えて演習場に集まるように。」

 

ーー


 運動着に着替え、演習場に集合した。


 「早速、初級魔法の練習を始める。座学で詠唱文は教えたが最初のうちは詠唱文を見ながら魔法を使っていい。まずは、魔法を使う感覚を身につけていけ。...ノエラ、『ファイアーボール』を使ってみろ。」

 

 「はいっ!」


 ノエラは、急に名前を呼ばれびっくりしたが初級魔法なら問題なく使えるので的の前にまで移動し、本来は無詠唱で使えるが、詠唱文を見ながら魔法を使う。


 「えっと....[熱き火炎の素よ、我が手に集まれ]ファイアーボール」

 

 ノエラが魔法を放つと火球が的に当たり、跡形もなく燃えカスになる。

 周りからは、「おー!」と感嘆の声が上がる。


 「中々の威力だ。まさか、的ごと燃やすとは、見事だ。」

 エリス先生がノエラを褒める。

 「ありがとうございます。」

 ノエラは、恥ずかしそうに照れながら元の位置に戻る。


 「では、他の生徒も初級魔法を各自練習するように質問がある者は個別に聞きに来い。一番大切なことを伝える。...魔法を使ってて体に変化を感じたらそこで使用を止めろ。」


 それぞれの生徒は、的の前に立ち、詠唱しながら魔法を放つ練習をしている。


 俺は、初級魔法は全属性使えるのでルークの様子を見る。ちなみにノエラは相変わらず色々な生徒に引っ張りだこだ。


 「アッシュお前は練習しなくていいのか?」

 教科書で詠唱文を見ながら聞いてくる。

 「まあ、一応初級魔法なら全属性使えるからな。」

 「へぇー、すごいな。じゃあ、俺の先生してくれよ。」

 「わかったよ、約束したしな。ルークの適性属性は何なんだ?」

 「えーっと、適性検査の時は、光属性って言われたな。他は適性ないらしい。」

 「じゃあ、光属性の初級魔法『ライトアロー』の練習だな。」

 「そうだよなぁ。魔法って詠唱さえすれば使えるのか?」

 「たぶんな。取り敢えずやってみたら。」

 「ああ、分かった。」


 「[聖なる光よ、敵を貫く矢となれ]ライトアロー」

 的に向かってルークが魔法を放つと光の矢は出るが、的に当たった瞬間、光が霧散した。


 「あれ?おかしいなー。ノエラちゃんみたいに的ごと壊すつもりだったのに。」

 「初めてだから仕方ないよ。ノエラも学校入る前から魔法使ってたからあんだけ威力出たんだから。」

 「そうなのか。じゃあアッシュも前から使ってるんだろ?お手本見せてくれないか?」

 「いいぞ。」

 そう言いながら詠唱文が載ってる教科書を開こうとする。


 「なんで、教科書見てるんだ?入学前から使っているなら覚えてるもんじゃないのか?」

 「いやー、えっと...覚えてないんだよ。それにノエラだって見てただろ。」

 ルークは不審に思いながらこちらも見てくる。

 「確かに、さっきノエラちゃんも見てたな。そんな覚えるのむずいのか?」

 「うん、そうだな難しいぞ。」


 (危ねぇ、多分誤魔化せたぞ。でも、これから行動を一緒にしていきそうなルークやミアにはそんな誤魔化し続けれないぞ。ノエラの方は大丈夫かな?)


 「まあいいや、お手本見せてくれよ。」

 まだ怪しみながらも話を進めた。


 教科書を見ながら詠唱を唱える。


 「[聖なる光よ、敵を貫く矢となれ]ライトアロー」

 俺の放った光の矢は的を貫き霧散した。


 「すげーな。俺となんでそんなに威力が違うんだ?」 「授業で言ってただろ、魔法を使うための要素の一つの『感覚』だよ。ルークもずっと使っていくと威力も発動速度も速くなっていくよ」

 「数をこなすしかないのか。なんか手っ取り早く強くなる方法とかなんかないのか?」


 まあ、発動速度なら解決策あるんだけどね。ルークができるかは別として。


 「そんな方法あるなら俺も知りたいよ。早く練習しろ。だんだんどれだけ魔力使えばいいか分かってくる。...魔力切れにだけは注意しろよ。」

 「分かってるって。...よしやるか。」

 ルークは頬をパチンッと叩き、気合いを入れる。

 

 その後、ルークは2回魔法を放つと体に違和感を覚え、今日の魔力使用は終えた。


 「お疲れ様、ルークは今3回の初級魔法で魔力切れになりかけているからそれ以上の使用は抑えろ。...安心しろ、魔力は、魔法を使っていけば増えていく。」

 飲み物を渡しながら話す。

 「やっぱ、魔法は苦手だ。...早く剣術の授業にならないかなぁ。」

 「王都の学校行って騎士になるんだろ。魔法の練習も頑張らないと。」

 「分かってるって。苦手でも夢のために諦めるつもりはねぇよ。」

 

 普段は、お調子者だがルークの騎士に対する思いを感じ、素直にすごいと思った。


ーー


 それから魔力切れになりかける生徒が増えてきたため、エリス先生が終了の合図を出す。

 「集合。」


 生徒たちが最初に説明を受けた場所に集まっていく。


 「多くの生徒は魔力が少なくなった症状が出てきたと思う。その症状を覚えておけ。それが、魔法使用の止め時だ。それ以上使うと座学でも教えたが『魔力欠乏症』を起こす。魔法の使用は、自分の限界を知ることも大事だ。」


 (なるほど、大した魔力の限界について説明しなかったと思っていたが、理由は、まず体で覚えてもらうためか。確かに経験してみないとわからないからな。)


 女子生徒の一人が手を挙げる。

 「エリス先生、質問です。魔力はどのくらいで回復するんですか?」

 「いい質問だ、サラ。魔力は、総量にもよるが基本1日で回復する。この中で一番魔力が高いノエラも『素質量』だけならそうだ。だが、『努力量』が増えていくと魔力が1日で全回復しなくなるだろう。」


 「他に質問があるものは?....居ないようだな。では今日の授業はここまで。明日は剣術を始める。解散。」


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