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【前世】第22章5話 七色 集結

その瞬間――

ドン……

扉が開く


赤鬼の族長

カイザー


空気が

一段深くなる


「ヴィヴィ」


声は低い


だが

礼を失わない


「最後のラヴィット族を

守ってくれたこと」


一拍


「……鬼族として

礼を言う」


カイザーが

一歩前へ出る


その視線が

レイラへ落ちた


「……レイラのことを頼む」


声が

少しだけ低くなる


「彼女の光を――」


沈んだ熱


失ったものを抱えたままの

赤だった


守れなかった想いを

託すように


「家族として

守ってやってほしい」


その言葉に

レイラの胸が大きく鳴る


(胸が

こんなにうるさいのに)


涙が滲む


(こわくない)


白い耳が

小さく震えた


ヴィヴィは

拳を差し出す


「覚悟はできている」


黄金は揺れない


ただ

前へ立っていた


「レイラを

もうひとりにはしない」


カイザーは

黙ってその拳を見つめた


そして

小さく頷く


託した赤と

受け取った黄金が

静かに交わった


――この日


女神イヴは

スターライトが

ひとつの場所へ集まったのを

静かに見ていた


白金の瞳は

揺れない


だが――


その視線は

一点から離れなかった


白へ重なる


失われたはずの温度


白金の瞳は

揺れない


だが


その存在だけは


長い観測の果てでも

消えていなかった


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