#7 優しさ故の悲劇
もう少し話せそうだったところで区切られた。という事は…
「では、今から投票を行います。説明した通り、自分には投票出来ません。テーマに最も合っていると思う相手に投票して下さい。票は固まりましたか?」
二人目の犠牲者が決まるのか。俺は…話し合いで決まった通り、グレーテルに投票した。…今考えていいか分からないけど、この投票が終わったらすぐにでも解毒しよう。
そうこうしているうちに、皆投票を終えた。
「投票結果を発表します。これが票数一覧ですね。」
票は…グレーテルには七票、俺には二票入っている。マルテ兄妹だろうか。
「今回の犠牲者は…グレーテル・マルテさんです。」
結局、グレーテルが処刑されるのか…。モーテンさんに続いて、優しい人が一人、消える。
「…仕方ないですわ。体が勝手に、って感じでしたもの。」
「遺言はありますか?」
「…お兄ちゃん、私の分まで頑張って下さいまし。」
悔しさを隠してそう言いながらも、泣いている。
「最期だし、泣かないでくれよ。僕は君が大好きだよ。」
「お兄ちゃん…!」
兄妹の死別って、本当に辛いんだろうな。俺は一人っ子だけど。そうして、グレーテルは処刑部屋に連れて行かれた。
グレーテルの処刑部屋は…かまどのあるキッチンだ。グレーテルは楽しそうにパンを作っている。パンをかまどで焼こうとした時…何者かがグレーテルをかまどに突き落とした。かまどの火は結構強いので、あっという間に焼けてしまった。
「あ…あぁ…。……妹を返せ!返せよ!」
「グレーテルさんはチャーリーさんを命懸けで庇いました。優しさは素晴らしいですが、自分の事も大切にしなければいけません。」
「何だよ、それ…!」
ヘンゼルは悲しみと怒りで取り乱している。思ったより感情的な人なのかもな…。
「す、少し休憩時間を取りますので、放送があるまで各自で休んで下さい。桃太さんは解毒しなければですね。」
そうだ、俺は毒盛られたんだっけ…あ、くらくらしてくる…。
「桃太⁉すぐ部屋に行きましょう。チャーリーさん、お願い!」
「…こりゃひどい熱だね。分かった、急ぐよ。アンちゃんは解毒薬取ってきて。救急箱にあるから。」
「あれ、俺いつの間に…。」
「良かった、気がついたんだね。」
「心配したのよ?…あら、まだ熱あるみたいね」
そうだ、処刑の後倒れたんだっけ。アンとチャーリーが介抱してくれたんだ。
「まだ暫くは安静にしててね。じゃ、オレ達は戻るよ。」
部屋の中は俺一人になった。あと投票は4回か…。俺の精神が持つのか、そもそも生き残れるのか…心配だ。
甘蜜です。これから学園祭です。
さて、デスゲームの方はこれで一章は終わりです。一つの賞につき7話くらいの予定ですからね…今回は割と短めです。だって投票だもの、回想する事とかあまりないし。
次回、新キャラ出ます。男性です。新キャラはあの人と関わりがあって…?




