↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ワラベノエンド  作者: 倉 奈ノ佳
一章 〜自己犠牲の話〜
5/17

#5 磁石のからくり盤

 迷った結果、ゲーム部屋に行くことにした。そういえばこの的…何か仕掛けがある気がする。でもどう調べれば…。


「桃太ー、どうしたの?的をガン見なんかして」


「まぁまぁ。あ、気が付いてるかな?」


気付いてるよ!話しかけてきたのはアンとチャーリーさんだ。…確かに、今はアピールタイムだけれども。というか、なんでチャーリーさんは浮いているんだ?


「ヘヘ、これオレの能力なんだよねー」


『浮遊』かぁ…そういえば、さっきまで能力について調べてたんだよな。


「能力かぁ。俺まだ見つかってなくて…。」


「私は…此処に来てから、この赤頭巾からお母さんの温もりを感じるの。お母さん、私が小さい頃に死んじゃったんだけどね…。」


そうなのか…それは能力と関係するかもしれないとも思う。…辛い事だろうし、そう思うのもちょっと罪悪感感じるなぁ。


「能力の話題もいいけど、今回のテーマ“自己犠牲”でしょ?アピールしなくていいの?」


あ、そうだった。というか、自己犠牲についてのアピールってどうしろと?


「モーテンがテーマに合った感じだったし、自分を大切にって事だろうね。誰かの為に死ぬ様な真似をしなきゃ大丈夫、だろうけど…。」


「え、確かにボランティアとかはするけど…リスクは避けるようにしたいな。」


俺はそもそもボランティアとかあまりやらないな。ボランティアやるって、勇気がいると思う。


「はは、誰だってそうだよな。この後どうする?」


「うーん、あのダーツがどうしても気になるんだ。」


「え、あの時やったやつ?惜しいところで外したじゃない。」


まぁ、見た目はそうなんだけど…何かおかしかったんだよな。

「えぇと…俺らには多分分かんねぇな。マルテ兄妹は二人とも賢いし、彼奴ら頼ってみたらどうだ?」


「あぁ、分かった。参考にするよ。」




 俺は急ぎ足で図書室に向かった。二人とも読書してくつろいでいるように見える。


「ヘンゼル、グレーテル!良かった、まだいた。」


「どうしましたの?今は読書でリラックス中ですの。」


「ちょっと頼みがあって…」


「あ、結局能力について分からなかったからかな?」


今は能力のことはどうでもいい。それよりも、ダーツの件だ。

「いや、ゲーム部屋のダーツが気になって…アンとやってみたら、何かが働いて避けたんだ。だから、おかしいなーって。」


「成程…僕は興味あるよ。グレーテルも行くかい?」


「‎えぇ、行きますわ。」


 ゲーム部屋に戻ると、マルテ兄妹は少し嬉しそうだった。この部屋は初めてらしい。


「あら、本当に話に乗ったのね」


「ちょっと興味が湧いたんだ。例のダーツってこれかな、アンさん。」


「えぇ。でもどうかしたの?」


「君が投げた時、どう見ても真ん中に刺さりそうだったのに、何かが働いて外れた様に見えたらしいんだ。念の為、調べるべきかなと。グレーテル、ダーツやってみて。」


へぇ、いきなり実験かぁ。でも、ダーツって的に当てるの難しいんじゃ…。


「仕掛けがあるかの確認だよ。大丈夫、グレーテルが上手いのって料理だけじゃないんだ。基本的に何でもって感じで、ダーツも命中率結構高いんだ。10発中9発当たるよ。」


凄え、人間技か…?やっぱり、グレーテルのも正確だ。でも、見事に力が働いて避けた。ん、この避け方は…。


「磁石だね、これ。でも、これが仕掛けなんだろうね。」


「…ヘンゼル、この的と繋がってるスイッチがあるんだけど。」


「チャーリー、触るな!むやみに触ると危な…」


  バチッ


「あれ、電気が…感電してな…ってグレーテル、大丈夫⁉」


「平気、ですわ…。」


感電しそうになったチャーリーを庇ったのは、グレーテルだった。グレーテルも感電してはいないみたいだ。電磁誘導を利用していたのか…。というか、漏電って危ない。


「でも、これで的に当たるようになりましたわ。アンさん、投げてみて下さいまし。」


「えぇ。」


アンは真っ直ぐ投げた。こんどは磁気が遮ることもなく、的の中心に命中した。すると、隠し扉が出現した。


「隠し部屋か…?」


「鍵は掛かってないわね。大丈夫なの、この部屋。」


確かに、防犯面はどうなんだろう…ってそうじゃなくて。


 中に入ると、壁も床も真っ黒だった。灯りは点くけれど。


「何これ、真っ黒ね。何かを隠そうとしているのかも…。」


「ここの床だけ違和感がありますわ。…あら、紙を貼っ付けただけですわ。」


「剥がしてみるか。」


黒い紙を床から外すと…『EILO』という文字が確認できた。


「何だ、これ…暗号?」


「とりあえずメモした方がいいよ。」


メモって言われても…あ、あった!鞄にメモ帳や筆記用具を入れたまま来ていた。俺は暗号をメモした。


「…にしても、これ何処で使うんだ?」


「…あれ、壁にもあるぞ、紙の所。」


あ、本当だ!しかも範囲が広い。これ、剥がすの大変そうだなー…。


『皆さーん、24時間経過しました。広間に集まって下さい。』


「…もうそんな時間か。」


「仕方ない、明日続きをしようか。」


俺達は広間に向かった。

甘蜜です。台風怖いですね。まぁ、このデスゲーム会場は異空間の室内ですが。

さて、今回までは探索パートです。予定では一つの章で七話を予定しております。あと二話投稿したら二章です。予定では五章までです。

ちなみにですが、二章からキャラちょっと増えます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。