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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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95◇開戦

95◇開戦

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その日は深夜1時に休憩と魔石の魔力充填をしただけで飛び続け、明け方近くに1ヶ所10人程度の集団を発見しただけに止まった。

噴射口全開のままで時速80kmに上げたので魔石の消費が激しい。

前日よりも5割も消費量が増えた。

たった時速20kmの増速でこの燃費低下は許容範囲を超えると判断したので、以降は時速60kmに戻すことにする。

司令官はリンダ軍曹の報告で早速出撃指示をした様だ。


俺達は昼まで仮眠を取り、昼食をスカイコンドルと魔法兵ズと共に摂る。

エンジン動作時でも魔力探索の使える3人は機体に同乗し、他の4人は地上で魔力フィルタリングの訓練をしているとのことだ。

地上で何をしているのかというと、俺の1号機を地上で固定してエンジン噴射し、そのすぐ側で地図上で決めた魔力対象を探索するというものだ。

俺の機体を勝手に使ったことは謝られたが、どうせ他の3機と構造は同じなので気にしていないと言う。

その程度で壊れるものでもないしな。


スカイコンドルの報告によると、補充用の魔石は各駐屯地から掻き集めているが、そろそろ心許無くなっているとのことだ。

そこで俺はスカイコンドルの3機を補給機として王都まで往復させることを提案する。

単座で乗ると後席に80kg程度の荷物を積載することが出来る。

これなら機体の改造無しで3機で240kg分もの魔石を運搬可能だ。

今後4機体制で夜間偵察を継続するなら、今補給しておかないとすぐに詰む。

それを司令官に言うと即座に了承してくれた。

早速俺が情報局のモーガン中将に手紙を書き、それを複製して3通にする。

司令官にも俺の意見を肯定する書状を入れてもらって封書を3通作って封印する。

スカイコンドルにそれを渡して説明すると、1番、2番、3番が当然の権利の様な顔をして封書を受け取り、機体に乗り込んだ。

やはり順列というものがあるのだろう。

俺には理解出来ないが、まぁ仲良くやってくれ。


昼過ぎに3機が出発したので夕方までには王都に着くだろう。

そこからすぐに魔石の調達を始めて次の日の昼過ぎには王都を発てれば御の字だな。

まぁ1日くらい遅延してもまだ数日分の魔石の手持ちはあるが。


残された魔法兵ズに訓練をつける。

同時探索可の3人を順番に鍛える。

何故か全員小柄な若い女性だ。

他の4人はおっさんも混じっているのにな。

まぁ軽いに越した事はないので偵察には有利だな。


夕方までみっちり鍛えると、同探可の3人は何とか実用レベルに達した。

真っ暗な環境で地図を読むのもリンダ軍曹同様に出来る。

残念なことに実用探索高度は400m以上には上がらなかった。

また、地上の魔力分布をパターンとして認識し、それを元にナビをするのもちょっと迷いがあった。

まぁこれは回数をこなしていかないと身につかないだろうしな。

すぐにドンピシャのGPS並みのナビが出来るリンダ軍曹の方がおかしいのだ。


1号機は倉庫に入れて誰も触らない様に言う。

さすがに夜間発進する機体で勝手に訓練して欲しくない。

魔石の確認もして万全の状態にしておく。


夕食の後仮眠していつもの夜間偵察をする。

今回は2ヶ所で発見した。

そろそろ隣国から何らかのリアクションがあっても良さそうなのだが、未だに何の反応も無い。

本当に分かっていない可能性もあるが、主要部隊には定期連絡として数人の隠密くらいは走らせるだろう。

まぁ侵入した部隊が根こそぎ消えているのだ。

警戒はしているに違いない。


偵察後の夜明けに朝食を食べていると伝令が駆け込んできた。

敵集結地に一番近かった東北部第二中隊付近の農場に集結していた500名が、越境してきた敵主力部隊と交戦中らしい。

どうやらそれと同時にこちらに潜伏した戦力で後ろから攻撃する予定だったみたいだ。

敵はその部隊が一向に現れないので劣勢に陥っているらしい。

数は向こうが300前後、こちらが500居るのだが、正面で戦っている時に後ろから急襲されるとその数によっては逆転される場合もある。

だが、その裏潜伏戦力を俺が半分以上暴いて国軍がこっそり抹消したので、後ろからの戦力が半減以下になって殆ど無意味になっている。

集結しようと合図をしても僚軍が現れないので、単独で出陣した20人規模の小隊なんぞ大隊規模の国軍にとってすぐに擦り潰せる程度のものでしかない。

もし俺が暴いていなかったとすると、100人越え規模の中隊クラスが後ろから襲って来る事になったので、下手をすると総崩れになっていた可能性もあるとのことだ。


司令官と相談し、俺は空中から情勢を確認すべく現地に飛ぶことにした。

イメージショットの魔石を30組ほど借り、魔石ジェットエンジンの魔力を補充してリンダ軍曹を後ろに乗せ、急遽発進した。

今回は隠密にする必要がないので高度1000mでスロットル8割で急行する。

20分足らずで現地上空に到着し、戦場の上空を旋回し始める。

数回イメージショットの魔石で写真もどきを撮り、500mくらいまで下降して詳細を確認する。

東から攻め込んできた敵軍はその半数が倒れていた。

自軍も少なからぬ被害が出ている。

自軍の西側に少数の戦闘跡があるのは潜伏部隊との交戦跡だろう。

既に動くものは居ない。


交戦の記録として10分おきくらいにイメージショットを撮る。

時々20人くらいの集団が側方に潜んで様子を伺っているのが見えたので、その上空を小さい半径でグルグル飛び、味方の注意を惹く。

すぐに気付いて遊撃隊を送り込んで殲滅していた。

ハンググライダーベースなので速度を落とせば旋回半径は50m程度で廻れる。

スロットル操作にさえ気をつけていればかなりの仰角で失速寸前を保って飛べるのだ。

何なら500mも高度があれば失速状態からでも復帰可能だし。

まぁ凧だもんな。


午後3時くらいにやっと敵軍が撤退し始めた。

自領に引っ込まれると追撃しにくくなる。

込み入った谷間を抜けて進軍して来たので、撤退も同じルートを使う。

迷路の様になっている様で、追撃部隊が苦戦している場面が多々あった。

それらも上空からイメージショットで撮り、研究課題とする。

こんな時、空爆出来ればどれだけ楽だろうと思ってしまう。

やはり航空戦力はゲームチェンジャーだ。

一刻も早く航空戦力を作ってこの国の安全を確保してもらおう。

前世でも制空権を取った方が勝ちみたいなところがあったしな。


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