94◇魔法兵選抜
94◇魔法兵選抜
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そこからスカイコンドルの6人には魔法兵と組むローテーションを決めて貰う。
今ここにいる4人の魔法兵はすぐに俺が後ろに乗せて選抜を行う。
少し前にリンダ軍曹とナターシャ伍長に行った選抜方法と同じだな。
魔法兵に1から4の番号を振った札を作り、名札代わりに胸と背中に付けてもらう。
1番から順番に俺の後ろに乗せ、高度500mで地上の魔力探知をしてもらう。
ついでにスカイコンドルの6人にも俺の後を着いて飛んでもらい、スロットルの操作と噴射口の調整、速度と高度の維持も覚えてもらう。
10kmの距離を一定の高度と速度で飛ぶことにより、それの開始時刻と終了時刻を記録しておくことで敵集団発見時の時間記録でかなり正確な位置が特定出来るのである。
更にその時の幅300mの中の位置も合わせるとピンポイントで確定出来る。
何故かリンダ軍曹は暗闇の中でダイレクトに地図にその位置をプロットしていたが。
一種の天才なんだろう。
余人には真似できないので時間で管理してもらうことで精度を上げてもらう。
駐屯地周辺の地図の写しを貰って後席の魔法兵に渡し、高度500mでゆっくり飛んで地上の魔力分布を確認してもらう。
エンジンが動作しているとかなり分かりにくくなるらしく、時々停止させて様子を見させる。
魔力周波数?的な概念を話してノイズとの分離を意識させてみるが、中々難しい様だ。
4人中3人までがエンジンを停止させないとまともに魔力探索が出来なかった。
まぁこれは操縦者の工夫で何とかなるので良しとしよう。
エンジンを停止させれば4人の魔法兵は全員高度400mで実用的な探知が可能だった。
500mにすると探知確率がかなり落ちるので妥当なところだろう。
一応の魔力探索能力確認が終わったのでスカイコンドルのメンバーには順ぐりに魔法兵と飛んでもらう。
俺の機にはエンジン動作時でも探索可能と言った4番を乗せ、他の3機には1から3番の魔法兵を乗せる。
スカイコンドルの操縦者も1から3番だな。
名前は覚えていないが番号は覚えていたのだが、未だに俺の付けたその順番で行動しているみたいだな。
新たに探索済みの地図の写しを渡し、俺が初日に飛んだ場所でローラーパターンをやってみせる。
時々エンジンを停止する前提で俺は時速50km程度でゆっくりと飛び、一列になってローラーする。
地上との距離が400mになる様に設定して目視と魔力探索との結果を擦り合わす。
10秒おきくらいにエンジンの停止と噴射を繰り返すので結構手間だな。
10秒間噴射し、3秒間停止する。
その3秒の間に魔力探索して地図の魔力分布と比較する。
これを日が暮れるまで徹底的にやった。
夕方になると追加の魔法兵が3人届いていた。
急いで俺の後ろに乗せて魔力探索能力を確認すると、その内2人がエンジン動作時にも探索可能だった。
距離は400mが限界だったが、まぁこれで3人揃ったので良しとしよう。
昼間の訓練でまだまだ偵察に飛ばせるのは無理と判断したので明日の昼間も訓練とし、俺は今夜の飛行に備えて寝ることにした。
夜の10時過ぎに軍医が俺とリンダ軍曹を揺り起こす。
誰も居ない食堂で毎度のお楽しみなっているカ⚪︎メイと缶コーヒーで気合いを入れ、倉庫に行って機体を引き出す。
スカイコンドルの3機は倉庫に入りきらないので屋外駐機だ。
各機に2人づつ歩哨が立っている。
何故かスカイコンドルの6人と魔法兵の7人が見送りに来ていた。
俺とリンダ軍曹は無言で敬礼し、機体に乗り込んで発進する。
今晩は今朝の続きなので北に向かって16kmほど飛ぶ。
今朝は敵発見で少し早めに切り上げたのでそこからの続きだな。
そこを起点としてローラーの続きをする。
相変わらずリンダ軍曹の魔力探索能力と空間把握能力はすごい。
地図ピッタリにナビしてくれるので、俺が少しでも逸れると細かく補正を指示してくれる。
最初はあまりにも頻繁に補正を要求してくるので、何か誤探知しているのではないかと思ったくらいだ。
今では俺も自分の逸れを何となく自認出来る様になったのでリンダ軍曹からの補正指示はだいぶ減った。
その分、リンダ軍曹の魔力探索能力が上がった様で、もう少し速くても探索可能だと言う。
そこで俺は探索範囲外でエンジンの噴射音と相談しながら時速100km程度まで上げてみた。
速度はスロットル開度で覚えているのでおおよそだが。
さすがに時速100kmまで出すとかなり噴射音がうるさくなるので時速80kmに落とす。
これならまぁ何とかなるレベルだろう。
学園に帰ったら噴射口に装着出来るサイレンサーを作ろうと思う。
もしくはエンジンの構造を変えてターボファンエンジンの様な低圧大風量の構成にするかだな。




