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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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336/338

336◇王都帰還

336◇王都帰還

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「では行きましょうか。帰りも行きと同じ搭乗配置でお願いします。特に変える事も無いでしょうから、スカイコンドルの4人とデビッドの指示に従って搭乗してください。」


そう説明して馬車に分乗し、領主屋敷を出発する。

親父殿とセバスチャンが見送ってくれた。

仕事関係なので母と妹は出て来なかった。


馬車でゆっくり走って15分ほどで領兵駐屯地の練兵場に着き、予め走らせておいた先触れで兵長とその部下の準備は出来ていた。

俺が領主代理みたいになっているので兵長に指示し、3座機の準備をする。

1号機:スカイコンドル1番、情報局モーガン中将、情報局新規部署検討グループ代表

2号機:同2番、情報局技術開発課代表、情報局設備保全課代表

3号機:同3番、情報局外務課代表、情報局購買課代表

4号機:同4番、魔法団団長、魔法団護衛1

5号機:デビッド、魔法団護衛2

試作機:マーティン、ザンド

合計16人だ。

各機魔道ジェットエンジンの残存魔力確認と魔力補充を行う。

シラハマで補充していたので短時間で済む。

今度は1号機を先頭に順番に離陸し、俺が殿を務める。

次々に離陸し、練兵場上空を旋回しながら1機ずつ編隊を組む。

俺が最後に離陸して1回旋回すると1号機が王都に進路を取った。


王都への帰りは何事も無く飛び続けたが、途中で4号機の中間席に乗っている団長が暴れ出した。

スカイコンドル4番が緊急事態のホイッスルを吹き、俺が斜め横から接近する。

ちょっと危険だが、声が届く所まで接近すると団長がわめいていた。


「マーティン!ちょっと降ろしてくれ!漏れそうじゃ!」


それは大変だ。

行きは大丈夫だったのに帰りは違うのかな?

仕方が無いので全機俺の機に従えの意味のホイッスルを吹き、先頭に行く。

下を見ると少し先に道幅がある程度あって直線になっている街道があったので、全機そのままここで旋回で待機の合図をして俺だけ降りていく。

着陸してみて安全な事を確認したので再度離陸し、4号機に近づく。

スカイコンドル4番に俺がやった様に着陸せよと大声と身振り手振りで指示すると、編隊から離れて下降して行った。

それから俺は旋回中の輪の先頭に立ち、ホイッスルで先導して500mほど4号機の着陸した場所から離れる。

さすがに遮るものが何も無い場所で上から見られていたら気まずいだろうと思ってのことだ。


10分ほどして4号機が上昇して来たので旋回中の輪に加え、1号機を先頭に飛行再開の合図を送る。

うーん、やはりこの距離では途中で1回トイレ休憩は要るな。

複座機までは魔石の航続距離の関係で必ず途中で1回補充しないとならなかったからそのついでに休憩出来たが、3座機になって4発エンジンや8分割魔力供給方式で無補給飛行が可能になった事で人間の方に不都合が出たな。

他の面々は予め水分を節制したり冷えない様に衣類を工夫していたりしたので何ともない様だ。

さすがは軍人だな。

もちろん俺もそこら辺には気を使っているので無問題である。


5時間程でやっと王都が見えてくる。

途中で20分ほど手間取ったのでまぁまぁの速度だな。

王宮と練兵場の上空を避け、少し回り込んで軍部工場裏の滑走路に降りる。

1機ずつ順番に降りて、何事もなく全員無事帰還した。


「マーティン、助かったぞ。さすがにあそこで出さずに済んだので儂の面子も保たれたというもんじゃ。」


「いえいえ、飛ぶ前に十分注意をしていなかった私の責任もあります。今度からは何か空中で意思の疎通が取れる物を開発出来たらいいですね。」


「それじゃが、特定の相手に対する念話なら今すぐにでも出来るぞ。到達距離は100サブキロム程度じゃが、口に出した言葉が魔力登録した相手の頭の中にそのまま伝わるから指示などに使うておる。普通は片方向じゃが、お主の魔力量ならお互いにたすき掛けの様に魔力登録すれば双方向の会話も出来るじゃろうな。後でやってみようぞ。」


やっぱり出来るんだ。

片方向だけってのは魔力の多い上司から魔力の少ない部下に念話で送り付けるからだろうな。

それが両方とも魔力量が多ければ双方向の会話が成り立つんだ。

でもそれだと俺が監視されている様でちょっとイヤかもしれない。

まぁ到達距離が100mくらいらしいんで、学園や軍部工場に居る時は伝わらないだろうが。


「そうですね。それって、自分の言った言葉が本当に伝わっているかどうか自分で分かるものなのですか?」


「いや、それは儂でも分からん。一方的に声を掛ける様なもんじゃからな。普通は目視出来る距離で使うんで、予め決めておいた相手の挙動で聞いたと判断しとるのう。もしくはホイッスルを吹くかじゃな。」


プッシュトーク型の10mW出力の特定小電力無線機を片方受信専用にしているみたいなもんだな。

アレも市街地では電波到達距離は100mくらいだったし。

相手が受信したかどうか分からないという事なら都合は良い。

着信拒否などと思われる事も無いしな。


「なるほど。それは興味のある方法ですね。ぜひ教えてください。」


ひょっとして送信魔力を上げれば到達距離は増えるのかな?

受ける方も受信感度を上げれば到達距離は増えるだろう。

これを魔道具化出来れば使い道は無限に広がるな。

いや、魔力登録した相手にしか伝わらないという時点で汎用性は無い。

一斉送信という事が出来ないので、相手の数だけ登録が要るという事になる。

通信内容の秘匿にはいいが、航空無線などの業務用には使えないな。


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