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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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326/337

326◇トレーニング4

326◇トレーニング4

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「では次からはじっくり的の中央を狙っていきましょうか。10サブキロムの距離で暴漢の足を撃ち抜ける様になるのが目標です。それにはこの距離で的の中央の黒丸に全弾当たる必要があります。」


中心は約20cmの円で入ると10点。

人間の成人男性の腿の幅もそれくらいだ。

殺す気なら胴体を撃てばよいが、殺さずに無力化するには足を撃つしかない。

相手は銃器を持っていないので歩けなくした時点であちらは詰みになる。

まぁ投げナイフやハンドボウガンもありえるが、暴漢程度なら考えなくてもいいだろう。


足以外では肩や凶器を持った腕を狙うのが一番効果的だが、更に的が小さくなって致命傷の部位に近くなる。

たぶんこの2人が狙うとヘッドショットになるだろうな。

相手の顔を見ながらその表情を確認して撃つので自然と照準はそこに向く。

そこからぐっと肩や腕に照準を逸らせるのは無理だろう。

そのままトリガーを引いて頭に命中する。

うん、死体の量産だな。


「う、まずお主が撃ってみせてくれ。儂にはあれに当てられる気がせん。」


団長弱気になってるな。

簡単に当てられると思っていた様だ。

実際に的に相対すると想像以上に小さく見えるものだしな。


「分かりました。ではお先に撃ちますね。」


俺は9mm拳銃を構えて銃の魔道ウィンドエバキュレーターを発動する。

前世のシューティングレンジで親友と点数を競った時の様に、銃の握りを正確にする。

右手指をグリップにぴったり合う様に強く巻き付け、それに左手指をグリップが見えない様に隙間無く覆う。

両小指に力を入れ、右人差し指はリラックスさせる。

照準を合わせ、絞る様にトリガーを引く。

9発撃つと8発が中央20cmの10点圏に入っていた。

まぁまぁだな。


「こんなもんですかね。慣れれば誰でも出来る様になりますよ。」


「その慣れるまでに多大な努力が要るじゃろう?お主でどれくらいかかった?」


「私で千発程度撃つ頃にはだいぶ上達していましたね。毎日100発を10日間ですね。」


「では儂等はどうしたらよいのじゃ?ずっとここで訓練かや?」


「いえ、王都の叔父の家の地下室に射撃場があります。そこを使わせてもらいましょう。今日はここに出した100発を撃ってとりあえず撃ち慣れてくださいね。」


うん、叔父上も俺が弾薬をたっぷり提供すれば気分良く貸してくれるだろう。

まぁ団長も中将も叔父上よりだいぶ立場が上だから頼まれれば嫌とは言えないだろうが。


その後は時々アドバイスをするくらいでバンバン撃っていた。

100発撃ち尽くした頃には手の平が痛いと言って2人とも自然と終了となった。

まぁ撃ち慣れていないと変に力が入って射撃の反動を受け流す事がうまく出来ず、手の平や腕の関節にダメージが蓄積する事がある。

衝撃は瞬間的なので100発程度で腱鞘炎になる事は無いが、毎日続けると分からないな。

毎日なら50発程度に減らす様にしよう。

俺の弾薬召喚の手間もあるしな。


10mの的への命中率も2弾倉毎に的を交換しながら撃ち続け、最後の9発を撃つ頃には的の中心から60cmの円の6点圏内にほぼ全て着弾する様になっていた。

成人男性の胴体の横幅は40cmくらいなのでもう一つというところだが、まぁ初日のたった100発程度の練習結果としてはいい方なのではと思う。

最後に2人の体格に合わせてホルスターを工夫した。

中将にはザンドのショルダーホルスターを譲ってもらい、団長には俺の使っていたベルトホルスターにスカートの飾り布を被せて隠せる様にして装着してもらった。

新品のホルスターは堅くて馴染まないのであえて使い込んだ物を使ってもらう。

説明するとちゃんと分かってくれたし、ザンドには後で加工したホルスターを渡すと約束した。

9mm拳銃自体も魔道ウィンドエバキュレーターの動作実績のある物を渡した方が2人にとっては良いので、ザンドとデビッドには後で俺が新品に追加した物を作って渡しておこう。


「さて、これで自己防衛武器としての魔拳銃の事はよく分かったと思います。単に持っていれば万能の防御になる訳ではなく、撃ち手の技量と度胸にかなり依存しますね。それでも持っていない敵方に対しては強烈な差別化になりますので後は練習あるのみですね。」


「のうのう、儂の手には少し大きいんじゃが、もう少し小さい握り手の物は無いんかいのう?お主自身の手もさほど大きくはないじゃろうからそうは思わんかい?」


「私も思っていますよ。確かに今の私には少し大きいですね。しかし前世の私には丁度良かったので、その記憶で補正しながら撃てる範囲ですね。まぁ成長期なのであと数年すればましになると思いますが。」


「それは儂に対する皮肉かや?儂の手はこれ以上は大きくならんのじゃが?」


あ、しまった。

団長は成人だったな。

しかし前世でも小柄な人でも撃つ人はバンバン撃っていたので慣れの範囲とは思うんだが。


「大丈夫ですよ。前世でも団長くらいの体格の女性でも射撃競技で高得点を出す人も居ましたし、私くらいの年齢でも親に付き添われて射撃訓練している家族は結構居ましたね。」


とりあえずこう言っておこう。

何より団長はストロング魔法で筋力強化が出来るのだ。

魔法に関してはプロなのでいくらでも射撃に合わせた自己カスタマイズは出来るだろう。

前世の小柄な女性とはそこら辺が違うので心配は無いだろうな。


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