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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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320/329

320◇現地生産

320◇現地生産

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「40ミル砲はどうなのじゃ?あれの弾頭重量はかなりになろうから銃口エネルギーも大きいのではないのか?」


銃種      魔導銃   M95    40ミル砲

口径      16mm   12.7mm  40mm

初速      300m/s   900m/s  300m/s

弾頭重量    24g    45g    380g

銃口エネルギー 約1000J  約18000J  約17000J


先ほどのメモ用紙に40ミル砲のスペックを大雑把に計算して書き足すとまたもや団長が唸る。

あれだけの口径差があってもまだM95の方が銃口エネルギーが上なのだ。

しかも初速で3倍の差がついているので射程距離の差も大きい。

12.7mmは弾頭が細くて流線型なので空気抵抗も少ないしな。


「ううむ。その口径差があってもまだM95とやらの方が威力があるのか。凄まじいものじゃのう。で、その発射薬が詰まっているという金属の容器じゃが、銃口より太いがどうやって銃に込めるのじゃ?」


「これも前世の銃の進歩と共に変化した装填方法ですね。実演しますので見ていてください。」


M95のマガジンに12.7mm弾を5発詰める。

M95に装着し、ボルトを引いた後に前進させ、初弾を装填する。

トリガーを引かずにそのまま再度ボルトを前後させ、5発とも排莢させる。


「この様に銃身の後ろから装填します。連射速度も今操作したくらいの速度で連射出来ますね。」


「なんと、後装式なのか!儂等も魔道砲で研究はしておったが、かなり困難なので開発は止まっておったところじゃ。」


「その連射速度なら海賊船に対して立て続けにその威力のある弾を撃ち込めますな。なるほど、そうやって海賊船の喫水線より下を連続で撃ち抜いて浸水させたのか。」


中将も分かって来た様でしきりに顎を撫でていた。

親父殿は相変わらず蚊帳の外の様な表情をしていたが。

セバスチャンはメモ用紙に何か書いているな。

たぶん後で親父殿に見せる用だろう。

内容は理解していないだろうが。


「ところで肝心のこのM95だったかの入手方法じゃが、お主はどうやってこれを手に入れた?」


やはりそれは聞いて来るよなー。

まさかこれだけの物を知識だけ出して領都の鍛冶屋で作ったとも言えないし。

今から作ってみろと言われても当然無理だし。


「これは本当に秘密にしたいのですが、実は私の個人スキルで魔力を消費して出せるのです。このM95もマガジンも12.7mm弾も全て私のスキルで出しました。」


お試しとしてスキルで12.7mm弾の10発入り紙箱をローテーブルの上に召喚してみせる。

最近は唇を閉じたまま殆ど無音で詠唱が済む様になったので、スキル関連の言葉は聞かれずに済む。

「ステータス」

俺の目の前にステータスが表示されるが、他の4人には見えないので反応は無い。

その中のランク3武器の「12.7x99mmNATO実包20発」をタッチで選択し、召喚呪文を口の中で唱える。

「自衛隊魔法、ランク3召喚」

淡い渦巻く光と共に茶色い紙箱が2箱出現した。

紙箱の蓋を開けて中の12.7mm弾を取り出してみると2人とも納得した。


「それはどれくらいの魔力で出せるのじゃ?毎日出し続ける事は出来るのかや?」


「それは勘弁してください。出せる事は見せられても数は言えません。もし言うと軍や魔法団の装備品にしようとするでしょう?そうなると私のスキルに依存した装備になってしまいますよ?個人のスキルに依存した装備ほど脆い物は無いかと。」


「それもそうだな。マーティン、君はそれをこの国の技術で再現出来るのかい?」


「今すぐには無理ですが、10年もあれば可能かと。鉄を鍛える技術と精密加工する技術、発火魔石かそれに代わる有用な発射薬の開発が出来れば近い物は作れると思います。」


そもそもこの12.7mm弾が出来たのが前世でも100年以上前だ。

当時の冶金技術がどれくらいかはよく分からないが、この世界の冶金技術も10年もあれば追いつけるだろう。

俺の知識で加速させるからではあるが。


「あと、私の前世の国ではこれを大型化した大砲も作っていましたね。最大で460ミルキロムの口径の物もありました。」


戦艦大和の46サンチ主砲だな。

しかも1隻に9門も装備している。

砲弾の重量も1.4tに達する。

これが最大40kmも飛ぶのだから脅威そのものである。

この仕様を説明すると全員ドン引きしていたな。


「あ、その戦艦ですが、一度も敵と戦う事無く航空機からの爆撃で沈没しました。」


「なんと勿体無い。それだけの砲を持っている戦艦なら装甲もそれに応じた物を持っていたであろう?なぜ航空機からの爆撃程度で沈んだのじゃ?」


「その航空機からの爆撃が馬鹿にならないのですよ。戦艦は同じクラスの戦艦からの砲撃に対しては有効な装甲を持っていますが、甲板上部は色々な機能が必要なのでそこまでの装甲は無いのです。推進機関の熱や煙を逃がす煙突もありますし。」


そう、大艦巨砲主義の終焉である。

日本は自ら真珠湾攻撃で有効性を示した航空機攻撃で最強の戦艦を沈められたのだ。

変化の速さに追従出来ず、技術的な面でも量産する工業力でも遅れを取ったツケが回って来た様なものだな。


「まぁまず先にM95に近い銃を再現するのを第一目標にしたいと思っていました。これなら今の技術レベルの延長線上で何とか作れそうですし。」


「それ、いっそのこと魔道具とせんか?儂の所で研究中の魔道砲の原理を応用すれば構造は異なっても同じ結果の出せる物は作れよう?」


いいな、それ。

ぶっちゃけ物理だけでM95と同じ物を作ろうとしたら俺の労力が半端ないんだよな。

それが魔道具として作れれば魔法団にかなりの割合で作業を投げられるだろうし。


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