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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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315/319

315◇摺り合わせ

315◇摺り合わせ

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「まぁそれなら確実に効果があるでしょうね。では航空戦力のある我が国に海軍は不要という事でしょうか?」


「いや、それは別問題だ。飛行機械はずっと飛んでいる訳にもいくまい?交代で飛ぶにしても夜間飛んでも敵船を発見出来ないだろうし。ならば哨戒として一定の海軍力は要るな。諸外国への威力誇示の面もある。元海賊船を改造した戦艦くらいは要るだろうな。」


いや、中将は忘れているのだろうか、俺が東の国境で夜間偵察をした事を。

複数機で海上をローラーすればたとえ相手が移動していても魔力探知に引っかかる。

そして海上では遮る物が無いのでかなり遠くまで魔力探知範囲を広げられるのだ。

これにより上空1000mくらいからでも実用的な夜間偵察となる。

5機くらいでお互いの魔力を探知しながら数百m間隔で飛べば幅3kmくらいの検出領域になる。

これを24時間繰り返せば前世の海軍がやっている哨戒機と同じ事が出来るな。

まぁこれは戦火が激しくなってからでいいだろう。

まだ使える機体数も全然足りないし、何より使える航空兵と魔法兵を揃える必要がある。


「そうじゃのう。儂もそう思うぞ。それにお主の開発したスタビライザー?の付いた40ミル砲を元海賊船の両側に3門ずつくらい並べて、推進器も付けておけばそれこそ飛行機械無しでも無敵の海軍になろうて。」


まぁスタビは扱いが難しいので使う者を選ぶだろう。

元海賊船くらいの大きさがあれば外洋でもそこそこ安定するだろうから、普通の40ミル砲搭載でいいと思うけどね。

それに全部スタビ付きにするとジャイロスコープの軸のメンテが大変なのだ。

妥協するとしたら両方装備すれば良いな。

船首にスタビ付きを1門。

両舷側に普通の40ミル砲を2門ずつ。

船尾には推進器を8セット。

当分はこれで無敵艦隊になるだろう。


「それでは飛行機械に積む爆発壺はいつでも実現出来るとして横にどけておいて、お二人の協力体制についてお聞かせ願えませんでしょうか?」


「儂の方は全面的にバックアップするぞい。以前から言っておったろう?魔法団にお主の部屋を用意すると。」


「情報局もそれには異存ありません。しかし生産を考慮すると軍部工場の敷地内に拠点を作った方が良くはないですかな?新規に建てればいくらでも大きく出来ますし。」


「む、それはそうじゃのう。先ほど20人乗りの飛行機械の話もしておったしのう。」


さっき話していた異世界版ダグラスDC-3だな。

当然主要部分は金属で作る。

こちらには3座機でも使ったミスリル鋼板があるからそれを存分に利用する。

強度と重量を天秤にかけると、前世の航空機用超ジュラルミンよりも強いみたいだしな。

あれを薄板にしてパイプを作り、それでトラス構造にする。

それを基本骨格として機体胴体部は薄板のミスリル鋼板で覆えばいいだろう。

主翼は桁とリブ構造になるが、ここも薄板トラス構造を基本として前縁はミスリル鋼板の薄板で作り、それより後ろは軽量な魔物の蜘蛛糸混紡の強力な羽布張りとする。

これでかなり強靱な軽量機体となるはずだ。


機体形式は最初は不安だから複葉機にしよう。

長大な翼長を持つ単葉機は構造から来る強度的な面に不安があるからまだ乗りたくないしな。

でも複葉機のワイヤーが膨大な空気抵抗になるのは分かっているから、翼長の短い単葉機を2機重ね合わせた様な構造にする。

これなら1枚当たりの負荷も減るし、4枚あればたとえ1枚が折れても残りの3枚で何とかなるだろう。

ワイヤーや支柱を撤廃すれば単葉機に対して構造が多少複雑になる以外にデメリットは無くなる。

何より翼幅が短くなるのは格納庫に入れる時に有利だ。

将来的に空母などを作っても搭載出来る機数を多く取れるだろうしな。


「おい、マーティンよ。何を考えて折る。お主は5分くらい固まって黙ったままじゃったぞ?」


団長に肩を揺すられてハッと周囲を見渡す。

全員が俺が何も言わずに考え込んでいたのをじっと見ていた様だ。

恥ずかしくなった俺は思わずしゃべってしまう。


「い、いやその20人乗れる大型機ですね、もう実現方法を思いついちゃったもんで。それで考え込んでしまっちゃったみたいです。」


あ、しまった。

中将が目を爛々と光らせて俺の両肩をガシッと握る。


「いつ、飛べる?」


中将の食いつきが凄い。

以前俺が語った航空機社会の実現は3座機では辛いと思っていたところに、いきなり20人乗りの大型機の構想だ。

これなら密閉キャビンで快適な空の旅を満喫出来る。

そして本格的な馬車に代わる交通手段としての実用面が出て来るのだな。

何より軍用に使えば兵員と兵器を素早く要所に投入出来るというのが大きいな。


「ま、待ってください。まず3座機ですらまともに数が揃っていないんですよ。その3座機も離着陸するのに50サブキロム程度の長さの滑走路が必要です。更に以前に言った様に、多数の飛行機械が同時に飛び交う様になったら航空法と管制手段の確立が必須です。これを省略すると事故が多発しますし。」


軍用で使うんなら尚更法整備が必須だ。

その法によって軍が優先的に使える様にも出来るしな。


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