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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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290◇地方出張

290◇地方出張

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搭乗配列を書いた紙を見せながら1番が説明をする。


「この様に配置しました。万一途中で飛行生物の襲来があった時は魔法団の方々に迎撃をお願い致します。魔の森からは遠く離れた飛行ルートを飛びますのでまず襲われる事は無いと思いますが、マーティン様に以前お聞きしたところ1回だけ襲われたと言われていましたので。」


「マーティン、その時君はどの様にして飛行生物から逃れたのだ?参考までに聞かせて貰えないか?」


やべ、そこを突っ込まれるとは思わなかったな。

うん、ここはガーソンに作って貰った6連魔道拳銃を出そう。

ストレージに放り込んだままにしていたので取り出す。

各シリンダーには弾薬を装填したままだった。

その時には撃とうと思って用意したが違う事を始めたため、そのままになっていたな。

懐から出したように見せかけてストレージから6連魔道拳銃を抜き出して中将に見せる。


「これを使いました。これは魔道銃の小型連射型で、私が趣味で設計して作らせた物です。ちょっと使い方に癖がありますが、慣れれば脅し用の武器になります。以前襲われた時はこれで6発とも撃ってたぶん1発当たったと思います。それで逃げて行ったのかと。」


「なるほどな。それも後で説明な。そんないい物を隠さない様に。」


別に隠していた訳では無いんだけどね。

単に忘れたいただけで。

そもそもがアリバイ専用のインチキ銃器だし。

まぁ帰省途中の盗賊撃退の時の説明に使われていたはずなので渡りに船だ。

なぜその時に追及されなかったのかと思うが、門衛に確か魔法の杖で金属弾を連発したと説明していたな。

それをそのまま鵜呑みにして連絡が王都まで行ったのかもしれない。

父親の報告書の方はかなりぼかして書いていたので、そっちを理由として採用したんだろうな。


「承知しました。図面もありますのでそれでご説明します。ただ、これは威力がいまいちで、魔道銃には遠く及びませんのでその点は予めご留意いただけますでしょうか。」


あまり役に立たないアピールだ。

そもそも前世でも軍でのピストルの扱いはサブウェポン以下である。

将校クラスが飾り兼用として常時携帯するくらいのものだ。

本気で武装しようと思ったら多連装マガジン付きのマシンピストルくらいは要る。

スコーピオンVz61やイングラムM11などだ。

両方とも弱装弾だが、大量に弾をバラ撒けるので制圧効果はあるな。

盗賊の足元を薙ぎ払うには丁度良い。


盗賊相手にサブウェポン扱いの9mm拳銃で十分効果があったって?

それは俺というハンドガンのエキスパートと、それに加えて訓練された護衛2人が居たからこそだ。

マガジンチェンジも含めたコンバットシューティングを叩き込んでおいたからあの動きが出来るのだ。

素人に持たせても自分の足を撃ったりフレンドリファイアなどで自分達にダメージを喰らわせるのがオチだな。

それなら最初から持たせない方がなんぼかマシなのである。


さて搭乗となったところで何人かがトイレに行きたいと言い出した。

格納庫隅のトイレに案内する。

そこで俺は念押しでアナウンスする。


「今行きたくなくても搭乗前にトイレに行っておいてください。所要時間は5時間弱となりますが途中で停止は出来ません。高空で強い風力を受け続けてかなり冷えますので防風衣料も着てください。用意されていない場合はこちらで準備している防水布を体の前面に掛けてシートベルトを締めていただくことになります。また、飲食も出来ませんので、飴などをポケットにお持ちください。お持ちでない場合はこちらで用意した飴がありますので希望される方はお申し出ください。」


スカイコンドルと護衛達なら途中で降りても何とかなるが、今回はお偉いさんを2名も乗せているのだ。

途中で降りて最悪離陸距離が足りなくて墜落なんて事になったら飛行計画そのものの雲行きが怪しくなる。

なので今回は途中の栄養補給は無しにして直行し、飴をしゃぶる程度にしておいて貰う。

水などはトイレが近くなるし、下手に瓶を扱うと後席に水しぶきが流れてえらい迷惑になる。


俺も前世で大型バイクの2人乗りで高速道路を時速100kmで走っていた時に、後ろの奴が体の前に回していたリュックからペットボトル飲料を出して飲み始めた事がある。

その時に口にくわえる前に少し空いた隙間から、ベンチュリー効果でボトルの中身が吸い出されて後ろの奴が悲鳴を上げていた。

すぐに最寄りのSAで止まって確かめたら、そ奴の顔がヘルメットの内装ごとビチャビチャになって大笑いしたな。


「それでは搭乗をお願いします。操縦者の方は搭乗者のシートベルトの確認をお願いします。スカイコンドルの皆さん、魔石の魔力は十分ですね?」


「はい、マーティン様。エドモンド様にも手伝って貰いまして、試作機も含めて全て満充填となっております。予備の魔石もシート下に入れてありますので万全であります。」


「はい、ありがとうございます。それでは搭乗が済みましたら操縦者の方は右手を挙げてください。私が先導します。」


やっぱりランバート領に行くには俺が先導するのが自然だろう。

殿にはデビッドの5号機が居るので、途中で脱落して行方不明になる事も無いだろうし。


今回も俺が前席に乗り、ザンドは中間席だ。

万一飛行生物からの襲撃があった場合、まず俺が飛行編隊を単独離脱しておとりとなって引きつける。

かなり離れて目視で判別出来なくなったところでザンドに操縦を任せ、俺は89式をストレージから取り出して迎撃するのだ。

6連魔道拳銃?

使う訳無いっしょ。

まず当たらないし。

当たっても威力が無いから野生生物には殆ど無力だ。


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