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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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266/293

266◇魔道ジェット船3

266◇魔道ジェット船3

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エドモンドが早速工場の魔石担当の工員達に声を掛けて3座機用魔道ジェットエンジンの量産を開始する。

材料はたっぷりあるので、後は熟練の工員の腕の見せどころだ。

エドモンドに工員にボーナスを支給すると言うと、それを聞いた工員は俄然やる気になった。

時間は金で買うものだよ。


モーリスには俺の描いた図面を元に、在庫の4基を使ってまとめる構成を考えてもらう。

接近させるとお互いに魔力干渉するのは分かっているので、エドモンドに聞いて遮蔽板を確認しているな。

推力に対する強度も要るのでそこそこ大型化するが、ミスリル鋼をふんだんに使う事で重量はさほど嵩まないと言っている。

なにせ3座機に積んで運ぼうとしているので、1セットが160kg以下になって欲しい。

分解して軽量化出来るならそれでも良いし。

寸法的には3座機用のエンジンの直径は30cmくらいなのでそれほど大きくはならないだろう。


取り付けは小型船の船尾と舷側に前世の船の船外機の様に上から挟み込む様にして固定するが、その時に4基まとめた部分が舷側の上で人力で軽く回転しないとならない。

しかも推力全開にする時は回転を止めないとならないので操作バーには握ると外れるブレーキレバーを付ける。

エンジンを120度回す都合上、操作バーが1本では足りないので舷側用には3本付けてどれでもブレーキを操作出来る様にる。

スロットルレバーはケーブルで引いて別に置き、足で踏んでペダルで操作する様にした。

これで一人でエンジンセットを操作可能になる。

操作する場合はスロットルペダルをオフにして推力を切り、ブレーキレバーを引いて操作バーを回す。

方向を決めたらブレーキレバーを離して固定し、スロットルペダルを踏み込む。

船なのでこの程度の操作手順で十分間に合うはずだ。

これが4セットあるので4人で同調して操作だな。

船長はその4人を把握し、的確な指示をそれぞれに与える。

指示の略号などを決めて効率よく伝達出来る様にすると良いな。


船首には40ミル砲を据え、240度くらい左右に振れる様な回転軸の上に置く。

船の揺れに同調出来る様に水平ダンパーを付け、揺動を押さえる。

これは魔法団に提案しているオイルダンパーを取り急ぎ作って載せよう。

効き具合をダイヤルで調整出来る様にし、スプリングで仰角を安定させる様に吊っておけば数人の人力で何とかなるだろ。

砲身は車輪を取り外して回転軸の上に置くので発射の衝撃を後ろに下がる事で逃がす事が出来ない。

これはスライドレールと板バネ、オイルダンパーを使った駐退機を作る必要があるな。

これが無いと回転軸や砲自体に色々無理な力が加わって破損するだろうし。


ここまでモーリスと打ち合わせると、俄然やる気になって実寸を入れた図面を描き始める。

どれも今までに無い新機軸なので作り甲斐があるそうだ。

俺も前世の本や記事や動画で見た知識なのでそれほど自信がある訳ではない。

だが、物理法則に従って、これくらいはやっておかないと色々不都合が出る事は分かるので先回りして対策をしておくのだ。

確かに作るのに面倒になるが、そこを端折るとほぼ確実に近い将来に不具合が出る。

そこを予め想像力で補って潰しておけば、たとえ無駄になってもやらないよりはマシである。


後はスカイコンドルだな。

軍部工場の裏手の大型倉庫では大扉を開いて量産3座機が飛び始めていた。

俺の乗ってきた試作3座機は横にどかされているが、丁寧に扱われている様で安心だ。

デビッドと歩いて行ってスカイコンドルのメンバーに声を掛ける。


「やぁ、訓練はどうですかな?」


「これはマーティン様。試作機がありましたのでいらっしゃっている事は分かったのですが、情報局に行かれたということでご挨拶が遅れて申しわけありません。」


「いやいや、そんな事は気にしないで。訓練はどんな感じ?」


「はい、スカイコンドルの1番から4番までがマーティン様直伝となりますので、まずこの4名が徹底的に3座機を自在に操れるまでを目標として訓練しております。さすがにマーティン様の見せられたあの過激な操縦は無理ですが、ご指導にありました様に安全マージンを十分に取りまして全員訓練に励んでおります。」


「安全に飛べている様でなによりだね。それでこれは情報局のモーガン中将にはもう許可を貰っているんだけど、今からこの工場である物を作るんだ。数日後にそれを南方のランバート領まで運ぶんだけど、スカイコンドルにも量産3座機で輸送をお願い出来ないかな?」


中将の書いた指示書を見せると1号氏は目を輝かせた。

実用第一弾の任務だからだな。

練習ばかりはだんだん気が削がれてくるものだろうし。


「もちろんです!是非お供させてください!」


1号氏は拳を握りしめてフンスと言わんばかりに返事をした。

残りの2号氏3号氏4号氏も笑顔で頷いていたな。


「では6機で編隊飛行する事になるから、まずそのブリーフィングをやろうか。」


俺は試作機、量産1号機から4号機をスカイコンドルの4人、量産5号機をデビッドが操縦する。

これで合計6機で160kgずつ運べるので合計960kgの運搬能力となる。

3座機用魔道ジェットエンジンセットが1基約30kg。

4基で120kg。

これを4機に分散して積む。

エンジン4基を集合取付するフレームが恐らく40kgとしてこれを4セットで160kg。

制御ボックスとスロットルペダルなどの周辺部材で合計100kg程度のものだろう。

これで一度に運べるので効率が良いな。


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