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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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254/279

254◇3座機トレーニング3

254◇3座機トレーニング3

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続けてスカイコンドルの2番を乗せて過激バージョン体験飛行を続行する。

1番が気絶していた事は滑走路の端だったので誰も気がついていなかった様だ。

嬉々として言い出しっぺの2番が乗り込む。

1番と同じ様に手厚く持てなしてやると2番も着陸時には気絶していたな。

だらしない。

さすがにそれは3番以降に見られていた様で、嫌がる素振りをみせたがそこは軍隊。

1番の意向に逆らう訳にもいかない様で渋々乗り込む。

だが3番は意外に耐性があって、結構はしゃいでいた。

1番と2番はそれを見て面白くない様な顔をしていたな。

4番は可も無く不可も無い感じで、終始落ち着いていた。

まぁ機体から降りるときにちょっと体が震えていたが。


ザンドはさすがに可哀想なので少し抑えめに飛んでやった。

まぁ何とか気絶せずに最後まで粘っていたのは大したもんだな。

シートベルトに指が食い込んでいて剥がすのにちょっと苦労したが。


デビッドはもう1人で飛べるし、と思っていると彼も俺の過激バージョンを味わいたいらしい。

訓練飛行の時は常識的な範囲でしか動かしてなかったしな。

仕方が無いので前席に乗せ、一番過激なバージョンで飛ばす。

サービスで高度1000mからの錐もみ墜落に近い機動もやってみせる。

1番や4番エンジンだけ噴かす小細工もしっかり見ている様で、しきりに頷いていた。

さすがに慣れているだけあって冷静なものだ。

ひととおり過激サービスをして着陸をすると、スカイコンドルの面々からあれは何だと聞かれる。

上空で失速して錐もみに入った後にリカバリした事を言っているんだな。

とりあえず言葉で説明するが、全員首を振ってそんな事は無理だと言う。

現にやって見せているのに彼らは全員ちょっと引いていたな。


「あれは曲芸みたいなもんで、かなり繊細なコントロールが要るんだ。だから皆は真似をする必要は無いからね。だけど突風などであの状況になる事もあるから、理屈だけは理解しておいてほしいんだ。」


俺はそう言い、錐もみ状態に入った時の抜け出す方法を説明する。

感覚的な物もあるのでちょっと説明し辛いが、身振り手振りで飛行機のパントマイムをしながらやると何とか分かってくれた。

デビッドはもう分かっている様で、他の5人の後ろで1人頷いていたな。


それからはデビッドの時にやった様に操縦桿とスロットルレバーに軽く手を触れさせておき、俺の動きをトレースするのを各人5回やり、その後は操縦桿だけ任せてスロットルレバーは俺が握るというのを各5回やる。

この時点で1曜日は日が暮れたので終わりとした。



次の2曜日も朝からスカイコンドルのトレーニングだ。

昨日の続きで操縦桿を任せて俺がスロットルを操作する。

これを各人10回繰り返してもう操縦桿の操作に迷いが殆ど無くなって来たのでスロットルも任せる。


スロットル操作はそっとやり過ぎでもダメ、思い切り良くやり過ぎてもダメである。

足りないと失速や巻き込みに入るし、やり過ぎると操舵が追いつかなくなって錐もみに入ったりする。

3番がはっちゃけて、一度バレルロールみたいになったな。

スロットル全開と共に直線で方向舵を切りすぎて同時に昇降舵をわずかに押すと、ネジ送りの様に真っ直ぐぐるりと回転する。

慌てて操縦桿を離せと叫び、腕にパワーアシストを目一杯掛けて強引に制御を奪う。

まだ操縦桿を握ったままだった3番は腕を無理矢理振り回されて悲鳴を上げていたな。

何とか水平飛行に戻し、再度操縦桿から手を離せと命令してやっと手を引き剥がしていた。

やっぱりパニックになると体が動かなくなるんだな。


その後その状態を俺自身が単独飛行で再現を試み、割と簡単にバレルロールが出来る事を確認した。

調子に乗って急降下からの引き起こしで推力を上手いこと調整すると宙返りも出来たな。

機体が僅かにギシっていたので後でモーリスに補強をお願いしよう。

推力にはまだまだ余裕があるので補強はいくらしても良いしな。


その後は俺がまず模範飛行ルートをやってみせ、飛行中に操縦桿とスロットルレバーを渡して動きをトレースするというのを繰り返す。

若干強引な操作をする人も居るが、だいたい素直に扱っているな。

ザンドも何とかやっている様だ。


デビッドが不満げにしていたので2号機に乗って俺の1号機の後を付いて飛ぶ様に言う。

デビッドも複座機でそれなりに飛んでいるので飛行センスはある方だ。

空間認識というか、距離感の把握が割と正確だ。

着陸時のアプローチなんか俺の真似をして殆ど同じ軌跡で降りていたな。


その後も俺が何か新しいルートで飛んで、それを模倣させるというのを繰り返す。

徐々にアブノーマル状態も加えて、危機時にパニックにならない様に慣らしていく。

最後の方にはスピンさせてもさほど驚かなくなっていたな。

もちろん、スピンからの脱出方法も教えて実践させる。

数回やらせた程度で習得していたので、やはりセンスはあるんだな。


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