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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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244/259

244◇40ミル砲試射

244◇40ミル砲試射

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全員で昼食弁当を食べて紅茶で休憩し、その後練兵場に移動する。

今度も情報局馬車、魔法団馬車、俺馬車+40ミル砲の順番だ。

少し離されつつも40ミル砲をいたわりながらゆっくり行く。

砲架にもサスペンションとゴムタイヤが要るな。

馬車と同じ速度が出せないと何かと制約が多すぎる。


20分ほどで王都から少し離れた練兵場に着く。

ランバート領の練兵場の4倍以上はありそうな広大な広場と、その横には10棟くらいの官舎が並んでいる。

聞くところによると、ここは1000人の兵士が寝泊まりして訓練する所らしい。

兵站部隊も併せ持ち、食事や物資の調達もこちらで独自にやっているとの事だ。

緊急時にはここを独立系統の軍として動かす事も可能らしい。

こういう練兵場が王都の周辺には5箇所もあるが、ここが一番大きいそうだ。


「さて、練兵場の指揮官には情報局がここを使う連絡を先触れで出してある。それを持ってそのまま弓の射座に行こうか。」


よく見ると、練兵場の両脇に300mクラスの弓の射場がある。

歩兵の弓なら200mで足りるのだが、バリスタと呼ばれる大型ボウガンの様な弓は300mくらいの射程があるらしい。

今日はそれと競わせるつもりだとか。


射座に着くと、兵士が弓を持って訓練していた。

的までの距離は100m、200m、300mの3タイプで、それぞれ的の大きさも異なっている。

直径にして1m、2m、3mくらいだな。

弓兵の横ではバリスタも構えられていて豪快な発射音と共に槍の様に太い矢がうなりを上げて飛んでいった。

あ、300mの的を外したな。

200mや100mの的も当たっているのより外れた矢の方が多いな。

周囲の土塁に無数の矢が突き刺さっている。


あ、魔道銃の訓練もしているな。

200mの的に撃ち込んでいる。

まだ数が揃っていないので2丁だけだが、交互に同じ的を撃っているな。

さすがに魔道銃の弾痕は遠くて見ても分からない。

側に望遠鏡を使って採点している上官みたいな兵が居るな。


「私は情報局のモーガン中将である。本日これより軍の試作兵器の試射をするので訓練は一時中断して見学する様に。」


中将が射場の責任者に向かって指示する。

まぁ隠す必要は無いんだしな。

既にランバート領からの報告書に記載されているし。


「ではマーティン、あの3種類の的に近い順に当てていってもらえないか。」


「目測で100サブキロム、200サブキロム、300サブキロムと思いますが、100と200は試射済みなのですぐに当てられると思います。ただし、300はまだ照準の確認をしていませんので10発くらいは試し撃ちをさせてもらえませんでしょうか。」


「それは構わぬ。ではまず100と200から撃ってみてくれ。」


デビッドとザンドに指示して40mm砲を馬車から外し、俺も協力しながら射座に押して行く。

250kgは大型バイクと同じくらいなんで1人でも動かせるはずなのだが、下が土で車輪の抵抗もあるので結構重たい。

やはり軸受けの抵抗が大きいので、馬車の軸受けも含めてコロ軸受けを作る必要があるな。

これはまだ魔法団の馬車にも採用されていなかったので後で提案してみよう。

うまく行けば俺馬車や40ミル砲の分も作ってくれるだろうし。


射座に着いたので大雑把に向きを合わせ、照準器の照門を起こしておよその仰角を調整する。

その間に護衛2人は馬車から出して用意していた発射薬とフェルト、砲弾を詰める。

最終的に俺が100mの位置の的に照準を合わせ、ハンマーを起こして発火魔法陣の板を挟む。

トリガーに付いた紐を砲の後ろの方に垂らしておき、火蓋を切る。


その間に中将は兵に指示して的を全て新品に交換させていた。

今まで使っていた物は穴だらけで命中が分かりにくいからだな。

バリスタ担当の兵がギラついた目でこちらを見ている。

見た目はバリスタよりも40ミル砲の方が小さいので侮っているのだろう。


「全員指を耳の奥まで突っ込んでください!もう少し後ろに下がってもらえますでしょうか!では撃ちます!」


俺はポケットから出した耳栓をして照準の最終確認をし、トリガーに繋がる紐を引く。

魔道銃とは桁が違う轟音がして砲口から噴煙が噴き上がる。

直後に100mの的の60点圏にポツリと穴が開く。

同時に後ろの土塁から土煙が噴き上がる。


安全のためハンマーから発火魔法陣の板を外して火蓋を閉じ、すぐに次弾の装填を始める。

照準も200mに合わせて調整する。

1分足らずで準備は完了し、再度発火魔法陣板を取り付けてハンマーを起こして火蓋を切る。


「もう1発行きますので指を耳の奥に突っ込んでください!」


トリガー紐を引くと再び轟音が響き、200mの的の50点圏にポツリと穴が開く。

200mの的は直径が2mくらいあるのでランバート領の河原でやった1mの的より遙かに大きい。

これを外す事はまず無いな。


続けて300mの的を狙うべく準備をする。

再装填は2人に任せ、照準の狙点を考える。

砲弾はゆるい放物線を描くはずなので100m地点と200m地点の照準よりももっと仰角を大きく取る必要がある。

但し、この砲の最大射程は試した事が無いので放物線の頂点が分からない。

まぁ2つの照準位置をそのまま延長した様な調整をするしかないな。

とりあえず2点の延長線上より少し上を狙う様に照門を調整し、それに合わせて砲身の仰角を調整する。

弾道学を学んだ訳では無いので大雑把な事しか出来ないが、魔法団がそこら辺の計算式を使っているはずなので後で聞いてみよう。


再度周辺に注意を促し、300mの的に向けて発射する。

初弾は少し手前に着弾した。

的の10mくらい前に土煙が上がる。


次はそれを勘案してもう少し上を狙う。

次もその次も外したが、4発目以降は5発連続で全て300m地点の的に命中した。

直径3mの的一杯にばらけているが、前装砲にしては集弾率もまぁまぁだな。

更に5発撃って最終的には300m地点の的の30点圏にまとまる様になった。

直径約2mの散布界といったところだな。


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