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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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227◇王都行き行脚

227◇王都行き行脚

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馬車は快調に走る。

軸受けのメンテナンスはガーソンの所でやってもらったのですこぶる調子が良い。

メンテ方法はこの足回りに改造して貰った時に魔法団の人に説明の概略を書いた紙を貰っていたので、それをガーソンに書き写させている。

構造の分析を許可する代わりに分解整備をやらせたのだ。

熱心に形状を紙に書き写していたな。

車輪のタイヤ状の黒い帯も聞いていた材料を言うと、冒険者協会に魔の森での採取依頼を出すと言う。

植物の魔物の汁を煮詰めて固めた物らしいが、特性を考えるとゴムの木と同系統だろう。

そのうち金型に入れてカーカス入りの中空タイヤを作れそうだな。


今回の王都への帰りは休息日を設けずに直通で行くので5日で到着予定だ。

いくら貴族の散財の義務?があると言っても今回は目を瞑ってもらおう。

まぁ馬車が2台とも快調なので馬の負荷も少なく、5日連続で走っても問題無いというのも大きいな。


モーリス作の荷馬車は帰省時と違って荷の重量が半分以下なので後輪が時々跳ねる様に進んでいる。

やはり空荷に近いとバネレートが合わないんだろうな。

デビッドが轍を避けてなるべく荷馬車が揺れない様に器用に操っている。

4輪あるんで前輪が通っても後輪が轍に嵌まると跳ねる。

それを内輪差を含めて巧みに操作しているな。

うまいもんだ。

俺には到底真似は出来そうにない。

うん。

御者の交代でも俺は荷馬車は外してもらおう。


その後小休憩してザンドと交代しても彼も巧みに操っている。

いつ覚えたんだ?

まぁ帰省時には鍛造機2台と送風機4台で合計640kgもの重量物を乗せていたのだ。

そりゃぁサスのバネレートは路面に馴染んで適当に走っても跳ねはしない。

だけど細い車輪が轍でよれる様な不快な動きはするんだろうな。

それを避ける様に操るのは至極自然な事なのだろう。

俺は自分が車酔いには強いし、荷馬車の御者をする時はそこまで気にしていなかったので何の練習もしていないが、護衛の2人は空荷の事も想定して轍や路面のギャップをいなす走りを研究していたらしい。

うーむ、それならそうと言ってくれよ。

俺も練習したかったし。


馬車のサスのバネレートとダンパーのダンピングレートをアジャスタブルにしたいな。

荷馬車もそうだが、俺馬車も1人で乗るとたぶん跳ねると思うんだよ。

まぁ貴族の性で、常に護衛が同行するからそこまで考えなくてもいいのかもしれないが。

王都に帰ったらモーリスに相談して各々アジャスターを検討しよう。

あと中空タイヤもそろそろ考えてもいいな。


帰省の時と同じで、盗賊以外は何事もなく進んで行く。

昼食は皆の希望で例のセットにした。

カップ麺と缶詰だが、さすがに俺が飽きて来ているのでアンナに何か作らせる。

宿を出る時に女将に作ってもらったサンドイッチもあるので、作るなら鍋で葉物野菜と薄切りの乾燥肉をトマトで煮込んだスープだな。

これなら手早く出来るので、ペットボトル水と調味料をぶち込んでファイアで炙って沸騰したら具材を放り込んで15分煮るだけだ。

殆ど鍋物料理をやっている感覚だな。


3日目の夕方には野生の山羊の攻撃を食らう。

100kg以上はありそうなそこそこ大きい雄で、頭の中央の角が無いので魔物ではないが何故か荷馬車を敵認定して突っ込んでくる。

大きな2本の角を下向き構えて突進して荷馬車の後ろの車輪にぶち当てている。

ひょっとしたら魔の森で魔獣を討伐後に最後に荷馬車に積んだ時の匂いが残っていたのかもしれない。

あの時は血が漏れてそれなりに汚れたと思う。

十分綺麗に洗ったつもりだったが、野生動物の鋭い嗅覚で脅威に思ったのかもしれないな。

大きな角による頭突きを2回ほどうっかり当てられてしまったが、いくら頑丈な王族仕様の車輪でも傷は入るのでやむなく殺処分した。

具体的には至近距離で6連魔道拳銃を6発ぶち込んだんだが、4発目までは胸回りに当たっているんだけど全く効いた様子はなく、首と頭を狙ってやっと大人しくなった。

最後はザンドが剣で心臓を突いてとどめを刺していたな。

解体する訳にもいかず、そのまま荷馬車の最後部に吊るして次の宿場町の肉屋に持ち込んで買ってもらう。

鉛玉が6発撃ち込まれている事を告げ、その周囲の肉は少しえぐって捨てる様に言う。

鉛毒が気になるので、鉛玉が当たって鉛の表面が削れたと思われる部分を食べなくないからだ。

2個ほど鉛玉を取り出してもらったが、多少変形している程度で大きく潰れてはいなかった。

その場でロースなどの美味いと言われている部分を3kgほど切り取って分けてもらい、宿に持ち込む。

宿の女将に肉を預けて夕食と明日の朝食に使ってもらう様に依頼する。

3kg程度なのでそれで使い切るだろう。

夕食はかなり豪華なステーキとシチューになった。


次の日の朝食も肉がっつりで護衛2人はガツガツ食っていたが俺とアンナは半分が限界だった。

それを使って最後の肉も合わせて昼食の弁当にしてくれる。

サンドイッチの様なタコスの様なちょっと不思議な見た目だったが、昼にはこれで腹一杯になった。

さすがに護衛2人もカップ麺を欲しいとは言わなかったな。


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