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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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223◇6連魔道拳銃

223◇6連魔道拳銃

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「リボルバー」も無理矢理感のあるアイデアだがガーソンに投げたし、たぶん何とかなるだろう。

とにかく両手で握って6連射出来るだけでいいのだ。

扱いにくかろうが命中率がさほど無かろうが威力さえあれば問題無い。

必要あれば誰かが勝手に改良するだろう。

俺はそこまで面倒見きれないしな。


それにしても前世のパーカッション・リボルバーのシリンダーは綺麗なレンコン状の形をしていたな。

黒色火薬で威力は少ないにしても、シリンダーの肉厚は現代銃より少し厚い程度で作っていたしな。

あの時代にどんな手法で作っていたんだろう?


いや、思い出した。

シリンダーは鋳造の機械加工だ。

確か「CAST-STEEL」という刻印がシリンダーの横っ腹に入った写真を見たことがある。

当然6個の銃身兼薬室と中央の軸穴が開いた状態で鋳造するのだろうが、本当にあの厚さの鋳造品で持つのだろうか?

まぁ黒色火薬の使用量を規制して低威力にすれば持つか。

それでも威力は45ACP弾の半分以上は欲しいところだ。

45ACPは11.4mm口径で初速が280m毎秒くらいだ。

なら今回の12mm口径で初速200m毎秒くらいは出て欲しい。


逆に口径を小さくしてシリンダーの肉厚を増し、初速を速めて威力を確保するという方法もあるな。

なら9mm口径にして初速を300m毎秒くらいに調整すれば丁度良いな。

うん、今作って貰っている試作に満足行かなかったら9mm口径版も作ってもらおう。

これなら7本の穴も含めて全部鋳造で作っても肉厚を確保しとけば何とかなるだろう。


鋳造以外の方法で強度を出すには、鍛造で作った円柱に穴を開ける方法もあるな。

その場合は鍛造で鉄の円柱状の塊を作って、ドリルで各薬室の6本と中央軸の1本の計7本の穴を開ける。

問題はこの世界にドリルの刃が無い事だ。

あとドリル刃を回す動力工具。

いっそのことドリルも作るか。

あったら便利だし。


ドリルを作るにはまずスパイラル状の鉄の棒が要る。

これは幅が12mmである程度厚みのある板バネ用の平板を赤熱させて強くねじる事で作れる。

これの先端をゆるい角度で尖らせ、ねじりの向きに合わせて削って刃を付ける。

刃先は硬度が要るので焼き入れをしつつ少し叩いて直径を12mmぴったりに合わせ、その後にストロング系魔法で金属組織そのものを強化する。

元々接合部を強化する魔法だが、効果は材質に依存するらしいのでより強固な方になるだろう。

たぶん。


次に動力工具だな。

具体的にはボール盤。

まぁこれは動力は水車一択だろう。

もしくは短時間なら人力で3人がかりくらいでクランクを回すなど。

ベルトで動力を伝達し、必要に応じてプーリー比で回転数を調整し、最終軸にはフライホイールを付けて回転抵抗に対する抵抗力を付ける。

その軸の先端にドリル刃を固定するコレットやチャックなどの結合具を付けて穴開け加工する。

これで水平型のボール盤みたいな物になるだろう。


そこまで考えてまだガーソンの工房から出ていなかったので聞いてみる。


「ねぇ、鉄の塊に穴を開ける時はどうやってるの?」


「そうですね。材料を赤熱させて、それに冷えた鍛造の鉄棒を複数次々に撃ち込んで開けてやすね。鉄の棒を複数使うのは鉄の棒に熱が移って先端の強度が落ち、変形する前に次のを使う事で穴の精度を出してるんでさぁ。」


「それって、さっきお願いした6個の穴を開けるのに使える?」


「いや、無理でやすね。その方法で開けられる穴は相手の板がせいぜい10ミルキロム程度の厚さまででやすね。あんな塊は無理でさぁ。」


そうか。

隣接して穴を開けると直前に開けた穴が潰れるもんな。

それに厚みがあると無理か。


「それでは冷えた鉄の塊に穴を開ける方法ってのはどうなの?」


「うーん、噂では王都の大手鍛冶業者が何やらねじれた鉄の棒で鉄の塊に穴を開けているってぇのを聞いた事がありやすが、詳しくは見た事が無いんで分かりかねやすね。」


え、よく考えたらストハン鍛造機ってボルト止めの穴が一杯空いてるよな。

しかもストライカーの両端にリンク状のピンを通す穴も空いてるし。

こりゃー軍部工場にはあるな。

ボール盤。

もしくはハンドドリル。


うん、これ以上はガーソンに負担をかけられないから俺が提案した発射の衝撃をゴムリングがある程度吸収する案で進めてもらおう。

あれなら小細工だけで作れそうだしな。



それからは食事の時以外は王都に帰った時に団長と中将に押しつけるアイデアを考える。

要は前世の日常でこちらの技術で再現出来たら便利な物を魔法ありきでコンバートする作業だ。

例えば自転車だな。

動力を使わず、人力だけで大して体力を使わずとも時速10km程度で長時間走り続けられる。

道が悪いのである程度のタイヤ状の物は要るが、1時間漕いで10分休憩するのを繰り返して10時間漕げば、100kmの距離を人力のみで1日で越えられるのだ。

軍隊に使わせれば大量の人員を無動力で高速進軍させられる。

昔の日本軍が南方戦線でやっていた銀輪部隊だな。

それ以前にも機甲部隊が普及する前は世界中で使われていた記録もあったし。


あとはバイクだな。

初期のバイクは自転車に草刈り機などに使う小型エンジンを載せて走っていたので、自転車の次のステップとして順当だろう。

これなら魔道ゴーレムエンジンがそのまま使えそうだ。

回転数もさほど要らず、最初はリムドライブ程度の構造で走れるだろう。

制御はリングで魔力でやってもいいし、スロットルレバーでやってもいい。

これなら今の道でも時速20km程度はずっと出せそうだ。

悪路対応のサスペンションを付ければ時速30km程度は可能かも。

これなら安価な個人用移動手段として量産すれば普及するかもしれないな。


いや、それなら馬車に動力を積んでクルマにする方が効率が良いか。

なにせ多人数を乗せられて荷物も積める。

まぁそれはそれで既に魔法団が唾を付けているので任せるとして、やっぱりバイクは欲しいな。

日本の戦後の復興から高度成長期にかけての最初の移動手段はバイクだったし。

何よりクルマより使う部材が少ないので安価に出来るのが大きい。

前世の125ccクラスの最安モデルが25万円くらいだ。

軽四輪はいくら安くても100万円近くはした。

単純に4倍差なのでいくら大量に積めても庶民にクルマは厳しい。

そして運搬量もバイクの後ろにリアカーを付ければ200kg程度は運べそうなので用途を考えれば十分だな。


また、前世の東南アジアの方では未だに改造バイクが運搬の主力の地域もあるらしいし。

動画で見たが、180ccのバイクにフレームを追加して8人乗りにしていたな。

それがその地方の庶民用激安タクシーだそうだ。

もちろん安全性は全無視だ。

戦後の日本も似たようなもんだったし、何より速度が遅いのでこれで十分なんだろう。


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