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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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217◇空飛ぶ機械

217◇空飛ぶ機械

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「では次に王都でやっている空を飛ぶ機械についてですね。これも前世で100年くらい前に作られていた物をモデルにして、こちらの魔法を併用して再現したものです。基本的に凧ですね。これにウィンド魔道具で風を出して飛びます。具体的には魔道ジェットエンジンと言って、ウィンド系魔法を魔石と魔法陣で駆動し、筒状の魔道具から勢いよく風を吹き出させてその反動で飛ぶものですね。半年前にこちらに飛んできたので現物は皆さん見た事はあると思います。」


「あれはだれでも扱えるものなのですか?」


マークが聞いているが、実はデビッドも飛べるんだよな。

デビッドに説明してもらおうと思って目線で合図する。


「それは私から説明します。私も王都でマーティン様に教えていただいて一人で飛べる様になりました。決して簡単とは言いませんが、乗馬が出来る程度のバランス感覚があれば訓練すれば十分飛べますね。」


「デビッドには王都で散々付き合ってもらっています。東の国境の偵察にも一緒に飛びましたし、ここに帰って来る時も同行してもらいました。今では彼も人に操縦を教える立場ですね。」


皆の羨望の視線がデビッドに集まる。

うん、3座機の操縦はまだだけどね。


「空飛ぶ機械は「魔道エアクラフト」という名称で「商業者新規商品保護登録」し、王都学園に専門の開発室を設けてもらいました。これがその身分証ですね。」


俺は情報局が発行してくれた身分証を皆に見せる。

身分証は学園に発行してもらった物の上位互換だ。

所属、名前、生年月日、身分の欄があり、見出しの様に「スカンク・ワークス(魔道エアクラフト開発部)代表」とある。

その下に「国軍情報局技術支援外部協力員」との記載があり、中将のサインもあった。


「これは国軍にも認められていることでしょうか?」


マークが聞いてくる。

以前国軍に所属していたと言っていたので気になるのだろう。


「そうだね。最初から話すと、まず僕が趣味で空を飛びたいと思ったんだよ。そこで前世の趣味で飛べる機体を思い出して、こちらの材料で作れないかと思って学園の研究室を担任に紹介してもらったんだ。そしたら思ったよりもトントン拍子に進んでしまって、学園の裏山の周囲を飛んでいたら国軍情報局の局長であるロナルド・モーガン中将に目を付けられて、学長経由で製作の打診があったんだ。それで学園内に研究室を貰って他部署の援助も取り付けてくれたんだよ。費用面に関しては情報局が全面的に持つという事もあって、あれよあれよと言う間に東の国境まで偵察飛行に行くことになったんだ。」


ここまで来ると完全に軍用機だよな。

軍の紐付きみたいなもんだし。

だけどそれ以降の俺の功績から中将でも俺に気を使う様になっちゃってるんだよな。

まぁ俺が次から次に新しい機体を作り、それを使った全国的な連絡網的構想を言ったもんだからこの分野では完全に俺に依存して来てるんだよな。


「その国境偵察について少し詳しく話すね。最初は1人乗りの機体を作って僕1人で飛んでいたんだよ。それが改良するにつれてその構造では限界に近い事が分かったので2人乗りの少し大型の機体を新たに作ったんだ。この時デビッドを後ろに乗せて飛んでいるんだ。デビッドは後席で地図を確認して現在位置を割り出したり、地上からの高度を測定するのをやってもらっていたんだ。馬車で御者の横に座って道案内するみたいなもんだな。」


最初の複座機までは本当にホビー用のモーターハンググライダーなんで、前世の動画などで見て覚えていた構造をそのまま適用して割と簡単に作れた。

カーボンロッドに匹敵する様な強度を持つ桁材とか、パラシュートにそのまま使えるくらいの強度と軽さを両立した旗布とか、マイクロジェットエンジンに匹敵する魔道ジェットエンジンだとか、前世以上のハイテク素材がたっぷりあったしな。


「そこで情報部からの打診があって、東の国境の状況を調べて欲しいとのことでした。当然、私の魔道エアクラフトの能力を知った上での依頼なので断る訳にもいかず、2人乗りの機体でまず東の国境付近の駐屯所まで飛び、そこから南北に伸びる国境をこちら側に留まる様に飛んで偵察したんだ。そしたら少し北側の隣国側に谷間がある所に敵兵が300人くらい終結しているのを発見したんだよ。すぐに駐屯所に帰って報告し、そのまま王都まで戻って情報部の中将にもその事を報告したんだよ。それからだね。いろいろ使われる様になったのは。すぐに国境沿いの各駐屯地に敵集結地に集まる様に指令書が出され、それを私達がまた国境駐屯地まで配りに行ったんだよ。」


たぶんザンドとデビッド以外は初耳だろうが、聞いた内容が頭に入って来ない様で俺に尋ねてくる。


「マーティン、そんなに速く飛べるのか?無理をしてはおらんだろうな。いや、この領にまで飛んで帰って来たのだ。それよりも近い王都から国境までなら無理でもないのか。」


親父殿がブツブツ言っている。

まぁ時速100kmオーバーなんてこの世界の常識では考えられないので無理もないが。

他の面々も親父殿の言う事でなんとなく納得しているみたいだな。


「まぁこれには続きがありますのでそれもお話します。」


魔法兵を同乗させてレーダーというかパッシブソナー代わりに使ったのはどう説明しようかとちょっと悩む。


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