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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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196/248

196◇海賊来襲

196◇海賊来襲

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岬の崖で待つ事2時間、午後2時くらいに灯台の上の方から領兵の叫び声が聞こえた。

俺達はバレットM95の上に付いている24倍スコープで沖の方を見る。

なるほど捕虜3人の言うとおり、3隻の中型船がこちらに向かって来ている。


領兵の伝令が灯台から埠頭に走り、領兵が乗った小舟が2隻臨検の為に出発した。

こちらからも見える。

一応確認は必要だとのことで攻撃前に相手の素性を問いに行くそうだ。

予め、接触場所は灯台の下の少し外海寄りにしてくれと言ってある。

小舟には念のため鉄製の盾の様な物を2枚ずつ積んでいるので、いきなり矢を射かけられて全滅はしないだろう。

ちょっと心配だが、海賊船からの攻撃状態を監視して何かあればすぐに応戦しよう。


スコープで見ていると海賊船まではだいたい3kmくらいはありそうだ。

海図上で湾近くにある小島と同じくらいの距離に見える。

時速10kmとするとだいたい20分くらいで到着するだろう。

結構速いな。


500mくらいまで近づいて来たら海賊船の詳細も見える様になった。

船体の大きさは前回撃沈した2隻より少し大きく見える。

こっちが主力なんだろうな。

マストも3本あり、外洋航海も出来そうな面構えだ。

舷側は相変わらず下品なトゲトゲ付きの鉄板で覆われており、船首には投石器が見える。

こいつも時限発火魔法陣付きの発火魔石壺を投げるんだろうな。


臨検用の小舟が灯台下の少し外側で待っている。

海賊船が近づいて来たので、小舟の上からホイッスルを3回断続的に鳴らして停船を要求する。

海賊船は一応止まり、何か話しているみたいだが乗船は頑なに拒否している。

あ、先頭の海賊船から小舟が矢を射かけられた。

小舟の舷側に矢が刺さり、慌てて掲げた金属盾に当たって跳ね返る。

小舟から断続的に10回ホイッスルが鳴らされ、それを繰り返す。

海賊船が確定した合図だ。


その合図と共に小舟が海賊船の行く手から左右に分かれて避難する。

それと同時に海賊船からオールを漕ぐ合図の太鼓の音が響きだした。

全速で突破するつもりだな。


「撃ちぃ方ぁ始めぇー!」


俺が4人に号令を掛ける。

事前にイメトレしたとおりに、先頭の海賊船の船首喫水線下に向けて5連射×4が発射される。

次にそのすぐ後ろの斜め左に付けている2隻目に同じ様に斉射する。

更にその後ろの少し右に付けている3隻目にも同様に撃ち込む。

いずれも少し船足が落ちて船首が下がった様に見える。

しかしオールを漕ぐテンポは変わっていない。

4人は続けて先頭から3隻目まで同じ様に5連射×4を繰り返す。

これで1隻当たり40発の12.7mm弾が船首の喫水線下に当たった事になる。


ここで先頭の海賊船の太鼓の音が止まる。

見ると船首が目で見て分かる程度下がっている。

2隻目と3隻目はそれほど下がっていないので穴の空き具合が違うのだろう。

そのまま進んで先頭と当たりそうになり、急回避していた。

すぐに2隻目と3隻目の太鼓の音も止まる。


暫く見ていると2隻目3隻目も徐々に沈みだしているな。

以前の船と構造が違うのか、沈み具合が遅い。

このまま拿捕したいところだが、こちらには手数が無い。

まぁ船足が止まっているのでいずれ半沈没状態で止まるだろうが。


埠頭からは護衛が残りの2隻の小舟に乗ってこちらに漕ぎ出している。

予備の漁船も2隻ある様で、領兵が乗り込んでこちらに向かっている。

そうしている間にも海賊船は徐々に沈降していき、20分後には海面に50cm程度舷側を残す位置で止まった。

もちろんオールを漕ぐ部屋も海面下なので動けない。

帆も湾に入る時に畳んでいたので風が吹いても動かない。

まぁ今から展開しようとしてもこちらから狙い撃ちするけど。


「とりあえず撤退しようか。そのままでいいから収納するよ。」


俺は4人の狙撃セットをテーブルごと収納し、俺の分だけ念のため残しておく。

4人には89式を出して装備させ、崖を下って海岸縁まで行ってもらう。

小舟2隻に乗った護衛10人と連携して海岸から援護してもらう為だ。

各自の判断で、海賊の危険な動きを察知したら撃ってもらう事にしている。


騒いでいた海賊も1時間ほど海に漬け込まれてやっと大人しくなった。

海賊船のデッキに立って殆ど腰まで海に浸かっているので舷側を越えて泳いで岸に向かおうとするが、領兵の小舟から槍を突き出して牽制している。

何人かは軽く刺されて血を流していた。


ようやく小舟6隻が海賊船の周囲を取り囲み、船尾から浮き付きのロープを繰り出す。

領兵がそれに掴まれと海賊に指示し、領兵や護衛にかなり脅されてやっと全員掴まった。

海岸から4人が89式を構えながら上陸して逃げない様に監視する。

海賊も魔道銃の噂は聞いている様で、先ほどの遠距離狙撃の効果もあって逆らう事はなかった。


その後埠頭に着いて前回と同じ様に数珠繋ぎにされ、冒険者協会の裏手にある倉庫に押し込まれる。

そこには監視が付けられ、今回の件が終わるまでは水だけ与えられて拘留される事になる。


出ていた小舟と漁船が全て戻り、マークに報告が集まる。

マークの方針は明日にでも海賊の拠点にこちらから出向いて全て制圧するというものだった。

まぁ今回海賊の主戦力が殆ど全て捕縛されたので残りは20人も居ないらしい。

なので護衛10人の突撃隊で十分制圧可能との判断だ。

残った海賊船を無傷で拿捕したいというのもある。


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