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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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195/254

195◇海賊斥候

195◇海賊斥候

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夕方になり、訓練を終えようとしたところであちこちからホイッスルの甲高い音が複数響き、しばらくすると鳴り止んで辺りは騒然とした。

帰って来た漁師がたぶん海賊だと言うと騒ぎはもっと大きくなる。

少し経って、領兵部隊から連絡が入った。

どうやら小舟で忍び込んでいた海賊の斥候を捕まえた様だ。

6人3交代態勢で見回っていたところ、漁船が漁から帰って来るのに紛れて海賊が数人乗った小舟が港に入って来たとのこと。

漁船の漁師からチクられて発覚していた。

俺達からは見た目では漁師との違いは分からないが、漁に慣れた人間から見ると明らかに不審船との事だった。

この漁港は漁師の人数も多いので全員が顔見知りではないが、ここの漁港での主流のスタイルとは違う装備と服装だったので港に着いた時点で見張っていた領兵にこっそり報告したそうだ。

領兵はその不審船が埠頭に停泊してロープを掛けて固定した直後に声を掛けて職務質問したところ、陸に上がって急に走り出して逃走したらしい。

3人乗っていたが、3人ともばらばらの方向に逃げたので捕まえるまでに少し時間がかかった様だった。


その後、その3人を漁師や市場、冒険者協会やホテルなどの職員に面通ししたが、誰一人見た事が無い人物だったので尋問が始まった。

シラハマ領軍支部の駐屯所裏手には5人程度入れる牢がある。

そこに3人は入れられて1人ずつ別室で尋問を受ける。

頭から水を掛けられたりファイア魔法で炙られたり爪の間に爪楊枝を刺されたりする。

前世の様に人権が考慮されることは無い。

他の2人は喋ったぞとか、正直に言えばお前だけ逃がしてやるぞなどの虚実を取り混ぜて責められて1時間ほどで自白した様だ。


前回の襲撃の時に大量に捉えて尋問して海賊の事はかなり分かっているので、この3人が海賊であるという事は間違いないと判断された。

そこでこの様な場合はマークと俺に判断を仰ぐ様にと指示されていると言われる。

マークと俺は領兵に案内さえて駐屯所の裏の牢に行く。

魔法組3人とハンスも一緒だ。

他の護衛は休憩に入って夕食を摂るらしい。


牢の前に行くと中には薄汚れた30代半ばに見える3人の男が居た。

いずれも海賊という事はバレているので敵意を剥き出しにしている。

こんなことをしてただでは済まないぞとか、先に出た40人をどこにやりやがったとか騒いでいる。

こいつらは40人の行方を調べに来たらしいが、次の襲撃の下調べもしているのだろう。

もうちょっと尋問して情報を聞き出して欲しいものだ。

マークとスティーブに言うと、再び1人ずつ別室にご案内して色々やってくれる。

俺は見ていないので詳しくは分からないが、30分ほどで3人ともぐったりした状態で出て来る。

3人が吐き出した事をまとめると以下の様だった。


先発の2隻40人の行方が分からなくなっているので調査に来た。

40人全員が捕まったか殺された前提で、それの報復をする為にこちらの戦力を偵察に来た。

拠点では海賊船3隻を現在準備中で、それに大半の海賊が分乗してこのシラハマ港を一気に落とす予定にしている。

3人が戻って来た場合はその情報を元に襲撃のタイミングを検討する。

3人が戻って来ない場合はこちらの戦力に捉えられたものとして翌日の昼過ぎにこの港を攻撃して占領し、住民を人質にして領主に要望を突き付ける。

昼過ぎなのは漁船も運搬船も港に居ないのでこちらの戦力が少ないだろうとの推測による。


完全に舐められているな。

だが俺達が居ない場合はその人数で攻め込まれたら確かに負ける。

領兵5人、冒険者20人前後しか武力を持った人間は居ない。

他に漁港関係者は30人程度は居るが、力仕事は出来るが戦った事は無いだろう。

漁師達が帰って来てもそれに戦闘未経験者が40人程度追加されるだけだ。

もちろん市場に居る職員なども戦力外だ。


今はこちらに狙撃部隊5人、遊撃部隊10人、通常領兵20人が居る。

まぁ前回と同じ攻め方なら俺一人で十分対応可能なんだけど、今回は俺抜きで対応してもらおう。

何せ俺はもうじき王都学園に戻らねばならぬのだ。


その後は領兵20人を2つに分けて2交代制として全方位警戒をさせる。

護衛10人には今夜は寝ずの番を交代で2人だけ立てて後は休息する様に言う。

俺達5人は切り札なのでとりあえず休ませてもらう。



次の日の朝はいつもどおり起き、9時くらいにはマーク達と埠頭付近で合流する。

領兵は灯台にも登って望遠鏡で監視しているとのことで、海賊船の見逃しは無いだろう。

護衛10人は埠頭に分散して配置してもらう。

領兵20人は休んでいた10人も起きて哨戒に当たっている。

食事は昼前にフードコーナーの持ち帰り品を代表で何人かで買ってもらい、現場で配る事にした。


俺達はフードコーナーでとりあえず待機する。

11時くらいになったので軽く昼食を摂り、その後すぐに灯台の下に行く。

前回と同じ狙撃セットを5セット出し、セッティングする。

12.7mm弾は各人100発ずつを5連マガジン4本に詰め替えて使う。

まだ時間があるのでバレットM95のマガジンを10個召喚し、各人6本持つ。

これでマガジンチェンジだけで1人30発撃てる。

4人で撃てば合計120発の嵐で、3隻なら1隻当たり40発を喰らわせられる。

そこで4人で分散すべく撃つ順番を決める。

3隻が来たら先頭から順に船首の喫水線下を4人で一斉に5発撃つ。

これで20発が水面下に当たって穴が空く。

続けて2番目の船首に以下同文。

3番目も同じ。

これで3隻とも船足は落ちる。

これを再度先頭から繰り返す。

2周すれば船首海面下に40発が当たる事になるのでその時点で様子を見る。

その間にマガジンに12.7mm弾を補充する。


これでもまだ止まらない場合は俺が撃ち始める。

場合によっては船の状態を見て弱そうな場所を狙い撃ちし、浸水させる。

たぶん船尾辺りが弱そうに見えるな。

いずれにしても木造船で12.7mm弾を止める事は不可能なので撃てば撃つほど穴が空く。

1箇所に集中して撃って蜂の巣状態にし、水圧で押し破るのが一番効果的だな。

これで一気に大穴が開いて大量に浸水するだろう。


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