191◇船推進考察
191◇船推進考察
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5人での先発狙撃&後方支援訓練が一段落したので今日はこれで終わりとする。
夕食は宿に一旦帰って平民服に着替え、昨日行ったホテルのレストランに再度行った。
ウェイターは俺の顔を覚えていたので別室に通そうとするが、それを断って一般用のフロアに案内してもらう。
そこで一般用のメニューを5冊用意してもらい、各自好きな物を注文しろと言う。
まず俺が高額な方のメニューを注文して皆の敷居を下げる。
するとそれに続いてちょっとだけ値段の下がる物を注文していた。
まぁ足りなければ追加すればよいし。
俺はそんなに食えないので追加はしないが、皆には遠慮は無用と言っておく。
どうせ後でかかった費用一括で戦費としてウチの会計に請求するので問題無いだろう。
領収書的な物はその都度貰っているし、俺の食事は特に金額の上限は決められていない。
父上は俺の見せたままで承認するだろうし。
次の日、午前中は自由時間として11時に昨日の市場の奥の方のフードコーナー集合とした。
俺は宿の部屋で色々考える時間とする。
今回は魔道ジェットエンジンは一つも持って帰っていないが、これを船の船尾に積めば船外機として使えるだろう。
船尾にトランサム的な平面の頑丈な板を固定し、これに複数の魔道ジェットエンジンを並べる。
空中版のウォータージェット推進みたいなもんだ。
前世のプロペラボートにも似ているな。
並べた魔道ジェットエンジンを平行リンクで同時に左右に振れる様にしておけば舵が切れる。
水面下に方向舵が不要になるので浅瀬に乗り上げる時も安心だな。
船首にも小型の魔道ジェットエンジンを付け、手動で水平に360度回せる様にしておく。
これにより、離岸着岸や後退が自在になるな。
急速な回避が必要な場合でもスラスター代わりになるので直接船首を曲げられる。
急減速時のリバーサー代わりにもなるだろう。
船体がある程度大きくなっても魔道ジェットエンジンを増設することで対応出来るだろう。
スロットルレバーがあるのでいくらでも連動出来るし。
いや、これって水中で使えないのか?
空気の代わりに海水を吸い込んで後ろ向きに噴出する。
完全なウォータージェット推進になるな。
船体に内蔵して船底から吸い込んで後ろ向きに噴出する。
魔道ポンプジェットだな。
だが、そこまですると船体構造が複雑になるので船外機としよう。
前世の船外機のスクリューがある部分に魔道ウォータージェットエンジンを付ける。
コントロール部をエンジンカバー相当の部分に付ければ同じ様な構造に出来るな。
使わない時や浅瀬に乗り上げる時はチルトアップ出来る様にしておけばメンテや破損防止にもなるし。
前世の50人乗り大型クルーザーくらいまでなら大型船外機を6基並べて使っているのもあったな。
魔道ゴーレムエンジンで遠隔操作でチルトアップ・ダウン出来る様にすればかなりの大型船にも使えるだろう。
水を直接駆動するので低速クルージング時にも燃費が悪化しないと思うから長距離貨物輸送にも使えそうだ。
必要に応じて水中に下ろす船外機の数を変えれば最適エコランも出来るだろうし。
問題は液体を効率よく後方に噴射出来るかだが、これは使う魔法陣の術式を変えないとならないかもしれない。
ウィンド系魔法なので気体相手なら効率が良いが、液体はどうなるかだな。
どっちかいうとウォーター系魔法の魔法陣の方が適する物があるだろう。
王都に帰ったら早速エドモンドに相談だな。
まぁ最初の過渡期は量産済みの魔道ジェットエンジンをそのまま流用する方が簡単なので、軍部工場で3座機用の大きめの奴を4基ほど譲ってもらって実験してみよう。
ただ、小舟程度なら問題無いだろうが、中型船くらいになると魔道ジェットでは船体の重量と水の抵抗でかなりロスが多くなりそうだ。
前世のプロペラ推進船でもせいぜい10人乗りボート程度のサイズまでだったしな。
いや、もっと大きいプロペラ推進ならホバークラフトが100人乗りや戦闘艦でトラックが積めるサイズの物もあったよな。
そうか、あれは重量はあるが水面からエアクッションで浮いているからあの速度が出るのだ。
ならば魔道ジェットエンジンを送風機代わりにしてホバークラフトを作ればよいのだ。
スカートならカイト翼で散々旗布を使って来たので、あれを防水処理すれば使用可能だろう。
特注として重量に目を瞑って厚さを増す様に織ってもらえばスカートに最適な仕様になるだろうし。
構造はミスリル鋼パイプを主体としてモノコック的に組み、停止時の浮体として木製の密閉箱を内部に多数詰めておけばよいだろう。
数が多ければ多少壊れて浸水しても全体は沈没しないだろうし。
これならこちらの技術だけでも50人乗りくらいは作れるだろうな。
うーん、しかしホバークラフトは長距離を低めの速度で長距離航行するのには向いていない。
なぜなら動力の資源消費が激しいからだ。
浮くだけで一定の魔石を消費するし、速度を上げると今度は空気抵抗が問題になってくる。
これでは外国の3本マストの大型船相当は難しいか。
あの積載量をホバーで浮かせるとなると船体は巨大になり、燃費は極悪になるだろう。
とりあえず既設の船舶の後部に魔道ジェットエンジンを並べて、どれくらいの最高速度が出てどれくらいの燃費かを実測してみよう。
確か王都近くに大きめの湖があったのでそこで船を借りて実験すればいいな。
また、小舟を俺用に1隻新調し、魔道ジェトエンジン搭載して遊びに使おう。
形状をジェットスキーっぽくバイクに跨がる様な構造にしておけばかなり激しいアクションにでも着いてくるだろう。
いやーこれは楽しみだな。




