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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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187◇岬特訓1

187◇岬特訓1

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明日からの訓練の説明後、その5人で夕食に出ようとするとマークが護衛全員を引き連れて89式を取りに来た。

それぞれ自分の名前が書いてある銃を掴む。

なるほど、護衛詰所で俺に89式を預ける時に今回の10人がそれぞれ自分で渡して来たのはこれか。

誰の指示でもないらしいが、やはり1丁1丁僅かに違うみたいでそれぞれが専用化したいと思って自然とそうなった様だ。


マークに護衛の夕食はどうするのかと聞くと、市場の中に旨い店があるらしいのでそこに行くと言う。

領兵達もそれに同行するとか。

まぁ軍費は預かっていると思うので心配は要らないだろうが、万が一の時の事も思って20万円相当を渡しておく。

念のため散財はせずに使った分の記録はしておく様に釘は刺しておく。

まぁマークなら変な事はしないだろうが。


俺達の夕食は5人だけ他の護衛や領兵とは別に摂る様にと皆に言われる。

俺が貴族だというのと、司令官扱いなので粗末な食事は摂らせられないらしい。

スティーブが宿のフロントに聞いて貴族向けの食事処を聞くが、俺が止めさせて前回行ったホテルのレストランに行く。

とりあえずあそこなら大人数が入れるし、コース料理なんて言わなければさほど高価でもないだろう。

5人で行くと俺達は全員軍服を着ており、更に俺の肩章のランバート家紋章を見たウェイターに別室に通される。

まぁこれは隠しようがないのでそのまま領主家族として振る舞う。


「今回はしばらくこの街に滞在する。時々ここに来るかもしれないが、軍事行動なので料理は一般向けの物を頼む。」


俺がそう言うとウェイターは貴族用のメニューに加えて一般向けのメニューも持って来た。

並べてみると、なるほど貴族向けは豪華に盛り付けられているがメニューそのものはあまり一般向けと変わらない。

それと貴族向けの方は値段が書いてないな。

まぁこの程度のレストランで貴族が支払いに困る事はまず無いのであえて記載していないのだろう。

参考までに貴族向けの前回注文したのと同じ最高コースメニューの値段を聞いてみると1人前4000シエクとのことだった。

前回の一般向けが1人前1500シエクだったので2倍以上だ。

1万5千円と4万円との差はメニューの盛り付け、食器、部屋、ウェイターやウェイトレスの人数にかかる費用だろうな。

次回からはこの部屋ではなく一般向けの場所にしてくれと言って、コースではない1万円前後の普通のメニューを5人前注文した。

それでもレストラン側は領主家族とその一行ということで色々気を使って来たが、俺がある程度は自分たちでするからと下がらせる。

優雅に食べている場合ではないからな。


食後に4人からご馳走様でしたと言われるが、次からは質素に行くぞと言うとほっとした表情になる。

やはり食べ慣れないメニューは色々面倒なんだろうな。

宿に帰って今日は明日に向けて各自で早々に休むことにする。

風呂は無いのでフロントに言って湯桶を5人分持って来てもらい、各自体を拭って室内着に着替えて床につく。

ベッドがちょっと固いが、魔の森の管理棟に泊まった時よりはマシだったな。



次の日の朝は夜明けと共に全員起きる。

寝る時間が早いので自然と早起きになるな。

魔道具のライトはあるので本は読めるが、軍事行動にそんなに持ってくる訳にもいかず、ましてやスマホやPCも無いので一人で時間を潰すのも不可能なので大人しく寝るだけになる。

まぁ移動の疲れと、夕食を食べた後の満腹感で割と素直に寝れるから寝付けずに悶々とすることもない。


朝食は宿の用意したものを宿の食堂で食べる。

宿の主には俺がランバート家の者だとは言ってあるが、軍事行動なので余計な気は回すなとも言ってある。

なので食堂にいる他の客とメニューは同じだ。

すぐに食べ終わり、一旦部屋に戻る。

部屋は施錠してあるが、盗難の心配はいつでもあるので朝食に出る前に銃器と弾薬類は全て俺のストレージに入れてある。

部屋で軍服に着替え、宿のフロントに鍵を預けて灯台のある岬を目指して5人で歩く。

普通に歩けばだいたい30分くらいだな。

約2kmといったところか。

走って10分から15分程度だろう。


灯台の下の崖の縁に着き、海を見渡す。

出発前に護衛詰所でストレージに入れておいた折りたたみテーブルと椅子を5セット出す。

それに続いてサプレッサー付きM95を4丁、サプレッサー無し1丁をケースごと出す。

4人はそれぞれ自分の名札が貼られたケースを開け、M95を取り出して俺を中心として左右に2人ずつテーブルの上に置く。

俺は最近召喚したサプ無しのスッピンのM95をテーブルに置く。

スッピンと言ってもハンスに協力してもらって付けた魔道ウィンドエバキュレーターは銃身に巻き付いている。

これに魔力満タンのウズラ卵大の魔石を12個入れて蓋をし、フォアグリップまで引かれたミスリル銅線に触れて軽く魔力を流してみる。

魔力ブースターで魔道ウィンドエバキュレーターが発動し、銃口より先の空間の空気がグワっと揺すられるのが分かる。

うーん、自分で起動したのと違って、魔道具で起動した真空は何かが違うな。

消音効果は似たようなものなので問題は無いが。


魔力を止めると真空状態も解除され、パスンという音と共に銃口付近の違和感が消える。

そこで前回出していなかったスコープを召喚する。

Mark4 6-24x52照準補助具で、魔力600で出て来る。

スコープをバレットM95上部のピカティニー・レールに取り付け、簡易工具で強くネジを締め付ける。

マガジンを抜き、ボルトを引いて左側面の2本のロックピンを抜き、レシーバーからバレルブロックを取り外す。

バレルブロックをテーブルに置き、バレルが貫通状態で向こうが見える様にする。

その状態で海上にあるおよそ200m先の岩礁にバレルを後ろから覗いて中心が合う様に向け、土魔法で固定してスコープを調整する。

スコープの調整ネジは左右はそのまま合わせ、上下はドロップを15cm程度考慮して少し上目に合わせる。

その後バレルブロックをレシーバーに戻し、ロックピンを入れて固定する。

マガジンに12.7mm弾を5発込め、バレットM95に装着する。


先ほどのボアサイティングでスコープの向きを銃身の延長線上にだいたい合わせたので着弾が大きくずれることはあるまい。

再度ミスリル銅線に魔力をかけ、銃口に真空を発生させて先ほどの200m先の岩礁を狙う。

トリガーを引いて発射するとそこそこうるさいが耐えられる範囲の発射音がする。

1発目は着弾が見えなかった。

数発続けて撃つと何となく岩礁を削っているのが見える。

そこで岩礁の手前の海面に向けて撃つ。

これなら海面に着弾した水しぶきが盛大に上がるのでよく分かる。

右下に50cmくらいずれていたので何発か撃ちながらサイトインする。

20発撃ってやっと思い通りの場所に当たる様になった。

海風が少し吹いているが、かなり弱いのでこの距離なら10cmもずれないだろう。


他の4人は俺がスコープを付けてサイトインするまでをじっと見ていた。

以前にも見ているはずだが、やはり物珍しいのだろう。

それに今回はサプレッサーではなく魔道ウィンドエバキュレーターという新装備も付けている。

これについてはハンスが他の3人に小声で説明していたので俺には聞いて来なかった。

逆に俺が4人に聞く。


「この魔道ウィンドエバキュレーターだけど、そちらの4丁のサプレッサーと同じくらいの消音効果があるよ。小さい分重量も軽く、取り回しも良くなるけど逆に長距離狙撃の時は軽い分当たりにくくなると思うんだ。今回のこの派遣が済んで領都に帰ったら両方撃ち比べてみて今後どっちを使うかを決めてくれたらいいからね。」


まあこの4丁のサプレッサーは外さずにそのままとし、新たにM95を4丁召喚しよう。

そうすることで単純に他の護衛にも撃たせる事が出来る様になるし、今がっちり付いているガーソン謹製サプレッサーを無理矢理外すことをしなくてもいいので銃に傷も付かない。

これとは別に俺専用のサプ付きM95も別に1丁あるが、それはそれで予備として置いておく。

なので俺専用M95はサプ付きサプ無しの2丁ということになるな。


その後はまず俺が4人のサプ付きM95を順番に岩礁に向けて撃ち、スコープのずれを調整する。

4丁とも少しずつずれていたので5発ずつくらい撃って調整完了とした。


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