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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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185/276

185◇シラハマ進軍

185◇シラハマ進軍

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会議室での方針が決定し、父親の即日開始の命令が出て解散となって部屋から出たところで兄と出くわす。

昨日からの俺と父親の不審な動きを見て首を突っ込んで来たみたいだ。


「マーティン、お前俺に何か隠し事をしていないか?次期領主の俺に対して秘密などあってはならないことだぞ。」


「兄上、それは父上にお尋ねください。私には言うことを禁じられていますので。」


それを聞くとまだ会議室に残っていた父親に兄が噛みつく。


「父上!マーティンだけなぜ優遇するのですか!年上である私がマーティンがする事くらい出来ないとでもお思いで!?」


「マイケル、なぜ何回も言わせるのだ?では王都でマーティンがやっている事をお前は出来るとでも言うのか?人には向き不向きがある。お前に出来てマーティンに出来ない事もある。今はマーティンの持つ能力が必要というだけなのだ。」


「それでも!今回のこの慌ただしい動きは領内に何か重要事があったということですよね!それなのに私には何も知らされず、マーティンだけが大人と一緒に動いている。これは到底容認できるものではありません!」


「ではお前は自力で空を飛んだ事があるのか?お前は国軍の司令官クラスと面識があるのか?お前は我が領に何か利益をもたらした事があるのか?未だにただの学園生徒でしかないお前にはまだ早いのだ。マーティンが自力で勝ち得た業績と同じ様に接せよとは、驕り過ぎではないのか?」


うーん、親父殿それは言い過ぎではないでしょうか。

兄が顔を真っ赤にして震えている。

全部事実なんだけど、言葉に出して指摘されると反論出来ないだけに精神的ダメージは大きいだろうし。


「今回、マーティンと共に部隊が動くが、お前はこの屋敷から出ない様にな。外敵が侵入して家族を襲って来る可能性がある。護衛は10人近く居るので彼らが外敵に対応する。決してお前は手出しをしない様に。私も領主としてこの屋敷からは出ない様にするのでな。」


そう父親が言うと反論する理由を失った兄は顔を下に向けたまま自室の方に歩いて行った。

廊下の角を曲がって兄が見えなくなったところで父親に小声で聞く。


「父上、兄上の扱いはどうされるおつもりで?このままでは逆恨みされて私や妹に害が及ぶ可能性も考えられます。とりあえずメイドに戦闘経験のある者を追加するのはどうでしょう?」


「うむ。今のところそれくらいしか手は無いな。セバスチャンに言って戦闘メイドを追加しておこう。」


戦闘メイドって職種があるんだ。

てっきりラノベだけの設定かと思っていた。


その後、家庭内のゴタゴタが一段落したので早速出発の準備を開始する。

今日中にシラハマの港に第二案に必要な人員と装備を移動するのだ。

今回は俺も領軍の一部として参加するので服装も領軍の将校クラスの軍服を着せられた。

どうやら親父殿が俺が軍服を着た所をイメージショットで撮りたいと言って半月ほど前に作らせたものとか。

何に使うつもりだったんだよ?

もちろん軍服なら一人で着替えられるのでアンナは同行しない。


軍服には階級章は無いが、一目でランバート家の者と分かる紋章が両肩に付けられている。

実質最上位なので司令官扱いだな。

馬車で行くのに当たって装備重量軽減のため、サプレッサー付きバレットM95・4丁と俺の追加で出したサプレッサー無しの1丁をまとめてストレージに入れる。

ついでに89式も必要数の15丁をストレージに入れる。

弾薬も含めるとこれだけで重量は200kg近くになるな。

それに応じた魔力消費があるが、今の俺の魔力なら余裕で保持出来る。


俺の馬車には5人が乗る。

スティーブ、デビッド、ルークの魔法組3人、俺、そしてハンス。

ハンスには緊急指令として父親からの指示書が届いていた。

重たい銃器類と身の回りの荷物は全て俺がストレージで引き受けたので身軽なものだ。

すぐに飛び乗って先行で出発する。

今11時くらいなので午後3時くらいにはシラハマに着くだろう。


護衛隊長のマークにも魔法組以外の10人を出す様に指示書が出ている。

もちろんマークも現場の指揮で人数に含まれている。

その他に領軍兵力として駐屯地の兵長に20人の領兵を出す様に指示が行っているはずだ。


全勢力は今日中にはシラハマで配置に付き、領軍兵士による24時間体制の監視を開始する。

それと同時に魔法組3人による魔強銃部隊には3交代制で24時間待機が始まる。

俺とハンスは指導役と予備だ。

到着して指導する間もなく海賊の襲撃があったら俺が対応するが。


今回送った勢力がシラハマの街で配備が完了したら、その状態で10日ほど過ごす予定だ。

それまでの間に海賊が襲撃して来たら前回同様遠距離狙撃で対応する。

その分、海賊拠点の小島で撃破する海賊船の数と人数が減るので好都合だ。

その間に魔法組3人とハンスに岬の崖からの長距離射撃の手ほどきをする。

崖から沖合の方向に岩礁が何カ所かあるので、それを狙えば実用的な訓練になる。

海面に着弾すれば水しぶきが上がるので着弾位置の確認は容易だ。

それが済んだらバナナ船に乗って波で揺れる海上から射撃する訓練だな。

距離はまず50mからで、慣れたら100m離して撃つ。

それぞれ直径50cm程度にまとまれば良しとしよう。


魔強銃の訓練が一段落したら今度は護衛10人のCQB的トレーニングだ。

おそらく海賊拠点の小島は狭い建物が並んでいるだろう。

そこに何の準備も無く突っ込むと待ち伏せや罠にあっさり嵌まってしまう。

それを予測していかなる状況でも対応出来る様にチームプレイを訓練する。

うーん、こんな時は89式ではなく、9mm拳銃弾を使うサブマシンガンの方がいいんだけどな。

確か自衛隊装備に9mm機関拳銃というウージーもどきのサブマシンガンがあったと思う。

あれがあったら室内戦では取り回しも良くて威力も適度でいいんだけどな。

まぁ無いものは仕方が無いので、89式のストックを折りたたんだままで腰だめで撃つ方法も伝授しよう。


俺の乗る馬車はもちろん俺馬車改2なので極めて乗り心地が良い。

領都を出発してこれに乗ったことのないスティーブとルークとハンスがしきりに褒める。

御者をしていたデビッドに代われと強要しているな。

順番に御者席に乗る様に指示し、しかし浮かれてスピードを出し過ぎた場合はデビッドが責任持って殴ってでも抑える様に言う。

はっちゃけると馬の負荷もあるし、何より途中で故障したら目も当てられない。

まぁあこの足回りはあの魔法団がもっと大型の馬車用に作った物の流用なので、そう簡単に壊れるとは思えないが。


2時間ほど走っていつもの道の駅もどきで馬の休憩を20分ほどする。

馬に水を飲ませ、人間は店で買った饅頭もどきとお茶で一息つく。

それでも足りないみたいで、デビッドにせっつかれてカ○リーメイトと缶コーヒーを出す。

当然これも秘密として、初めて食べるハンスに他言無用を強制する。


さらに2時間ほど走るとシラハマの港町に到着した。

まず領軍の駐屯所に行き、父親署名の命令書を見せる。

少し遅れて護衛10人と領軍兵士20人も到着する予定と言い、人数分の宿泊施設の確保を依頼する。

俺達5人は海に近い1階に部屋のある庶民用5人部屋の宿を取る。

すぐに3交代制で待機を開始するからだ。

魔法組の3人には順番を決めさせ、俺はストレージに入れていた武器弾薬と個人荷物を全部出す。

それぞれ自分の持つ銃が決まっている様で、名前を書いた紙がストックに貼られていた。

ハンスは必然的に残ったサプレッサー付きバレットM95を自分の持ち分として確保する。

89式も似たような状態で、ストックには名札が貼られていた。

それ以外の89式10丁は部屋の隅に並べて立てかけておく。

弾薬もそれぞれ200発、マガジンも4本ずつ置いておく。

60人の海賊相手ならこれだけあれば十分だろう。


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