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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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183/276

183◇反撃検討

183◇反撃検討

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静まりかえった会議室で俺はメモを読みながらここに居る面々に分かり易い様にアレンジして説明する。


第一案:殲滅案

私が王都から持って来る3人乗りの魔道エアクラフトに乗り、シラハマの港近くの着陸出来る所に降りる。

シラハマの港に発火魔石粉を大量に移送し、それを詰める壺も多数用意する。

私とデビッドの2人で魔道エアクラフトに乗って、余った1人分の席に発火魔石を詰めた壺を多数積む。

シラハマから離陸し、30キロムの距離を15分程度で飛べば海賊の拠点の島に着く。

飛ぶ高度を弓矢のまともに届かない100サブキロム程度に保ち、発火魔石壺を海賊船と小島の拠点に落とす。

落とされた壺は時限動作式の発火魔法陣を貼ってあるので地上で割れると同時に発火し、木造船や建物を延焼させる。

これを繰り返し行い、海賊船とその他の船、陸上の建物や倉庫類を全て燃やし尽くした後にシラハマから船で領軍を送って残党狩りをする。

捕虜は一切考慮しない。


第二案:海賊船破壊による戦力喪失の後に占領軍を派遣案

バナナ船である程度の大きさの物を借りだし、オール付き小舟多数で牽引して海賊拠点まで行く。

バナナ船には俺と護衛魔法組の3人、ハンスの合計5名を乗せ、今回使った魔強銃の射手とする。

バナナ船には上記5名以外に護衛部隊に魔長銃を装備させた攻撃隊を10人乗せ、上陸後の戦力とする。

海賊拠点に近づくと海賊船が迎撃で出て来ると思われるので、真っ先に舳先の海面下に魔強銃で集中攻撃して穴を開け、半沈没させる。

4隻全て同じ様に処理し、海賊船を全て無効化する。

海賊のその他の小型船も同様に舳先海面下攻撃で半沈没させて無効化する。

その後、拠点小島の港には海賊が待ち受けていると思うので、護衛10人による魔長銃の一斉射撃で殲滅する。

降伏すれば縄で縛って転がしておく。

護衛10人でまとまって全方位警戒しながら島内を探索し、人質や強制的に連れて来られた者を保護する。

島内の敵対海賊殲滅及び人質保護が完了したら海賊の死亡者はまとめてファイア魔法で焼却して地面に埋め、生存者はバナナ船に乗せてシラハマの港に連れ帰る。

無人になった海賊拠点島は後日領軍の部隊と捕虜の船大工を派遣して海賊船の引き上げ及び修理を試みる。


「という2つの案を思いつきました。いずれも十分に実現可能と判断しています。」


俺がそう締めると、重苦しい沈黙が続いた。

思ったよりも容赦無い方法なので平和ボケした現在のこの面々には刺激が強すぎるんだろうな。

まぁ前世でもこれに近い戦法は近代でも取られていたので別に突拍子も無い方法でもない。

米軍と日本軍との南方戦線や本土空襲は前者の殲滅戦に近かったし、欧州の占領戦は後者の集中攻撃戦に近い。


「それはどちらの案も当方の犠牲は出ない前提と思っても良いのか?」


父親が重苦しく聞く。


「はい、基本的に火力で圧倒しますし、何より敵の攻撃が届かない所から攻撃しますのでよっぽどの不注意が無い限り当方の被害は出ないものかと。」


まぁ後者の案は上陸して殲滅するので待ち伏せや罠を仕掛けられる可能性がある。

それを力でねじ伏せる為に常に10人でまとまって動くし、危険だと思ったらまず89式を撃ち込んで様子を見る。

これだけすれば銃器を持たない相手に後れを取ることはあるまい。


「他に案はないか?今回のこの案を各自持ち帰って更に有効な戦法がないかどうか考えてみてほしい。なお、マーティンが説明した内容は高度な軍機が含まれているので他言無用とする。情報が漏れた場合は経路を徹底的に追求して漏らした者を厳罰に処すからそのつもりで。」


まぁそうなんだよな。

第二案はバレットM95や89式があるからこその作戦なんで、この武器が他にバレたら色々面倒な事になる。

本当は40mm砲をと言いたいんだけど、そんな時間も技術も無い。

たぶん半年くらいは試行錯誤しないと実用レベルの威力と命中精度が出る砲は作れないだろうな。

火縄銃もどきの今の魔道銃では海賊船相手ではちょっと無理そうだし。

だけど第二案を実行したら魔道銃を多数使って海賊を撃退したと報告するしかないだろう。


「では明日の今回と同じ時間にまた集まってくれ。」


父親が締めくくって解散となった。

俺とザンドとデビッドだけが残る。


「マーティンよ、あの容赦ない戦法はあれからの知識か?」


「はい、あれの歴史書に色々な戦法が書かれています。その中の一部を引用して少し改変したものですね。」


まぁ地球の戦争の歴史は長い。

長すぎて現代まで伝わっていなくてオーパーツ扱いされている戦いの記録もあるくらいだ。

しかも今現在でも戦争中のロシア-ウクライナを筆頭に、中国や北朝鮮などの一触即発な国家も多数あるし。

中東付近も泥沼化して誰が本当の敵か分からなくなっていたりもする。


まぁこちらのテクノロジーだけで実現可能な第一案の方が全てに渡って安全なんだけど、ちょっと俺が耐えられそうにない。

人によってはゲーム感覚でする者も居るだろうが、俺はちょっと遠慮したい。

まぁ父親が決めたらやるしかないんでその時は腹をくくるが。


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