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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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178◇土産とディナー

178◇土産とディナー

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次に市場の中に入って見て回る。

鮮魚、干物、焼き魚、そしてバナナ。

鮮魚市場と青果市場が一緒になってるな。

モンキーバナナみたいな小さい物を店頭で熟して売っていたのでそれも1本ずつ買って食べる。

うん、地球のバナナとほぼ同じだが、やっぱり糖度が低いな。

特産地として品種改良はしているみたいだが、まだ世代が少ないのだろう。


お土産として鰹節の様な固いブシ系の物があったので買ってみる。

2本で合わせてみるとコンコンと音がするから食べるにはカンナが要るだろう。

店員に聞くと市場の隅にある金物屋を紹介された。

ブシみたいなのを何種類か2本ずつ買いながら食べ方を聞くと、やはりカンナで削って細かく砕いてスープに入れるらしい。

水を沸騰後に火を止めて入れて後で漉す様な調理法は無いかと尋ねたが、さすがにそれは知らないと言われた。

まぁ一番出汁を取った後は廃棄するからちょっともったいないしな。

帰ったら料理長に聞いてみよう。


金物屋に行くとちょっと変わった形のカンナがあった。

どちらかというとかなりゴツ目のピーラー(皮剥き器)っぽい形をしている。

まぁこれしか無いのと、ブシを見せるとそれ用と言われたのでとりあえず買う。


後はアンナやザンド、デビッドのお土産に付き合う。

アンナはメイド仲間用にクッキーの様な物を2箱買っていた。

包み紙に簡単な魚の様な絵が描いてあったのでブシ混入タイプかもしれない。

ザンドは酒を3本買っていたな。

瓶のラベルに竜の絵が描いてある。

聞くと、タツノオトシゴみたいな魚を漬け込んだ物らしい。

滋養強壮、快食快眠に効く「らしい」。

デビッドは貝の干物をかなりの量買っていた。

酒のあてにこれが一番らしい。

自分が半分くらい消費するのだろうな。



市場を散策しているとそろそろいい時間になったので、何件かのお土産屋で美味いディナーを出す店を聞く。

やはり一番に海竜亭を言うが、向かいのホテルのレストランも中々だと言う。

ならそれで決まりだな。


夕方で混む前に席を取る前提で行く。

今度は入る前にザンドに一般旅行者として入ろうと言う。

変に気を回されると普通のメニューが出て来なくなるかもしれないし。

ザンドは店側の対応を気にして昼の様に最初に身分を明かすべきだと言うが、俺も庶民の味を知りたいと言って押し通した。

まぁそのレストランで一番高いメニューを頼むから内容は貴族向けとあまり変わらないかもしれないが。


レストランは半分くらいの席が埋まっていた。

注文を取りに来たウェイターに一番高いコースメニューを頼む。

ちょっと時間がかかると言われたので1000シエク銀貨(1万円)を握らせると厨房にすっ飛んで行った。

すぐに戻って来て最優先で作らせていただきますと言う。

まぁこれは時間と快適さを金で買うのだから正当な取引だ。


待つこと20分、ようやくコースの一品目が出て来た。

まずはスープだな。

透明な少し薄めの黄金色をしている。

ブイヨンかコンソメかと思ったが、匂いを嗅いだ瞬間、鰹出汁を思い出す。

スプーンで一口食べると、これは完全な削り節一番出汁だった。

いや、それに魚介類のエキスっぽいのが入っているな。

うーん、海辺の街の独自の味だな。

和洋折衷の様な味だが、まぁ好みの範疇に入る。

他の3人は食べたことのない味だった様で、最初の一口目は微妙な顔をしていた。

だが、二口目三口目と進めるにつれ、掬う速度が上がっていく。

気に入った様だな。


次は魚介類のカルパッチョ風のサラダもどきだった。

酢とオリーブオイルと薄めの魚醤の様な味がした。

まぁこれも美味いな。

魚介類の火の通し方が絶妙で、固くもなく生臭くもないいい線をついている。


その次は鰹のステーキだった。

ウェイターが配膳する時に品名を言うので分かる。

見ただけじゃ何の魚かまでは分からないしな。

少し大きめなのは上品さよりも腹を満たすことを優先しているのだろう。

ナイフとフォークで切り分けてステーキソースの様な物に漬けて食べる。

うん、まぁ前世のファミレスで良く出る魚料理に近いな。

客層を見ると俺達みたいな平民服の人が大半だった。

貴族はたぶん別室に案内されるのだろうな。


それから細々としたメニューが続き、最後にデザートとしてアイスクリームが出た。

3人とも驚いている。

どうやって凍らせているのかウェイターに聞くと、最近開発された冷凍の魔道具を使って作ったとのことだった。

冷蔵の魔道具は実家や学園の食堂にもあるので知っていたが、冷凍庫は見た事が無かった。

帰ったら早速調達してもらおう。


全メニューが終わり、他の3人の表情を見ると味も量も満足した様で食後の紅茶を目を細めて飲んでいた。

まぁ俺は前世の味を覚えているので量はともかく味は要改善なところを多々見つけた。

それは領都に帰ってからウチの料理長に言って色々やってもらおう。

ここで言うほど無粋ではないさ。


最後に料金を払って店を出る。

4人で6000シエクだった。

1人15000円相当だな。

店の格みたいなものを考慮するとまぁまぁ妥当なところか。

いや、貴族向けは更に高額なのもあるだろうが、素材は同じで妙に飾り付けられていて量が少ないとみた。

俺には向かないし、他の3人も庶民向けの最高級の方が良いだろうな。

別荘に帰る道を皆で歩いている時も皆満足げだったので正解だった様だ。


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