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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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152◇領都食べ歩き

152◇領都食べ歩き

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さて、今日は領内の繁華街に行って気晴らしをしよう。

アンナとザンドとデビッドを連れて3人に故郷の街で息抜きをさせる為でもある。

色々食べ歩いたり買い物をしたりして若者らしく過ごしてもらおう。

まぁ俺が一番若いんですがね。


「マーティン様、わたしあんまり食べ歩きしたことないんですよ。特にここの街は地元なのになぜか気が引けちゃって。知ってる人に会ったらあいつどんだけ食い意地が張ってるんだと思われたらどうしようって。なので今日はマーティン様のお供ということで楽しみです!」


「いやぁ私たち護衛も主人と共に出かけても普通は後ろで控えているだけですよね。それがこの様な同行を許していただいてご相伴に預かれるなんて今から楽しみです。」


「そうですね。マーティン様に出していただいたあのお湯を掛けて食べるパスタ?に比べると感動は少ないかもしれませんが、やはり地元の名店と呼ばれる店に入れるとなると嬉しいですね。」


アンナ、ザンド、デビッドの感想である。

今日は王都同行組の慰安食い倒れ行脚ということにして、我が領都のいかなる店でも入りたい放題としているのだ。

何せ領主の次男で、領都でも学園でも有名人の俺がスポンサーだ。

断れる店などこの領都には存在しない。


まぁまずはまだ昼前なのでスウィーツだな。

アンナが異常に張り切っている。

前日に今日の予定を言ってあったので、メイド仲間にリサーチしていたらしい。


「このお店にしましょう!メイド長が絶対だと言ってました!」


ザンドもデビッドもこれには逆らえない。

もちろん俺もだ。


今日は全員私服で俺もラフな格好なのであまり気付かれていない様で、店に入ると普通に席に案内された。

ウェイトレスがメニューを持って来る。

しかしアンナは握りしめていた小さな紙を見て宣言する。


「ランバートパフェ4人分お願いしますっ!」


何だそれ?

どうやらメイド長に強く推されていたみたいで、その店に行ってそれを食べないのはありえないとまで言われたそうだ。

男3人は反論する気も起きず、飲み物を注文する。

俺はコーヒーを頼んでみたら、この店でも最近取り扱いだした様で注文が通った。

他の3人は紅茶だな。

まだ得体の知れない黒い液体は敬遠したいらしい。


「マーティン様のそのコーヒーですが、かなり苦いと思うんですが慣れると美味しく感じるものですか?」


アンナが尋ねるが、コーヒーは美味というのとは少し違うと思う。

いわゆる甘味や旨味成分とは対極の味覚だし。

苦味と酸味と喉越しで一体感を味わい、精神的に満足するものだと思う。

だからお子様はコーヒーを好まないんだよな。

一番若い俺が何言ってんだと思うかもしれないが、これは肉体年齢ではなく精神年齢で飲むものだ。

そういう蘊蓄を語るとアンナは感心し、護衛の2人は半ば呆れた顔をした。

まぁ言わんとすることは分かる。


全員がちょっと気まずい空気になったところで注文した品が来た。

ランバートの名前を冠しているからにはどんな凄いものかと見ると、バナナパフェであった。

この領は王国の南の方に位置しているので、大きめの離島ではバナナ栽培が盛んらしい。

しかし、輸送方法が確立していなかったので南部の沿岸部で食べられている程度らしかった。

それをまだ青いうちに「熟成制御」魔法を掛けることで3週間くらいは自由に食べ頃の熟成度合いをコントロール出来る様になったので、内陸深くまで流通する様になったらしい。

また、熟練の魔法使いになると味見することなくズバリ完熟の状態に出来るので、甘味処では重宝しているそうだ。

という事をアンナが熱く語っていた。


「うーん!美味しいっ!まるで口の中でとろける様ですっ!」


「確かにこれは美味しいですね。今まで食べたことのない味だ。」


「いいですね。ここまで美味しいものがいつでも食べられるなんて。」


うーん、俺的には前世のロ◯ヤルホストの常設メニューのホットファッジサンデーの方が圧倒的に美味かったな。

アレが好きで週一くらいは食後に頼んでいた。

アレに入っているバナナをとろけたチョコに絡めて食べると絶品である。

そうだ、俺の持っている板チョコを湯煎で溶かして掛けると似た様な味にならないかな?

後で屋敷の料理長に聞いてみよう。


「うん、十分美味しいね。王都にもここまでの味はあまり無いと思うよ。」


一応絶賛しておく。

だが、アンナが「十分」と言った部分に食い付いて来た。


「マーティン様、十分ということはそれ以上があるということでしょうか?」


どうしようかな?

とりあえず八百屋で熟成済みのバナナを買って帰るか。

極秘裏に入手したことにした板チョコを出してホットファッジにして屋敷内全員に振る舞えば納得するかな?

先に父親に話を通して1回だけの味覚とし、秘密厳守にしてまた機会があれば食べられるとすればいいだろう。

いや、こちらでは人数が多すぎるな。

王都の叔父の屋敷でやろう。

あちらなら兄もいないので下手に騒がれる事もないしな。


アンナにはざっくりと説明し、王都帰還後の楽しみとして納得させた。

ザンドとデビッドも一緒に行くので不満もあるはずもなく。


最初のインパクトが大きすぎて後の食べ歩きは平凡なものになってしまった。

まぁ一日中若者らしく楽しめたので良しとしよう。


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