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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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104◇魔道コンタクター

104◇魔道コンタクター

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次の日、用意ができたという連絡を貰ったので情報局へ行くと、王宮魔法団の団長という人が待ち構えていた。

中将も同席している。


「儂は王宮魔法団の団長をしておるエリミネーシャという者じゃ。お前さんか、これを欲しいと言ったのは。」


「はい、私はマーティン・ランバートと申します。情報局のモーガン中将とは魔道エアクラフトの件でお世話になっており、魔法団でお取り扱いがある大魔力スイッチについてお願いしました。」


目の前のテーブルには大人の拳大のサイコロの様な物体が何個か置かれていた。

両側面に端子らしき出っ張りが6個付いており、中央には小さいサイコロの様な出っ張りがあった。

見た目は完全に電磁コンタクターだな。

俺は自己紹介をし、大魔力スイッチの必要性を説明した。

ならば現物を見せよということで、全員で馬車に分乗して軍部工場まで行くことにする。


工場に着くとエドモンドが魔力セレクターを分解して接点を磨いていた。

王宮魔法団の団長とお供の2人を紹介し、魔石ジェットエンジンとその魔力供給系を紹介する。

現状での問題点を説明し、大魔力スイッチが必要と思った根拠を示す。


「なるほどな。そりゃミスリル銅の接点でも繰り返し使うと耐えれんじゃろうて。魔力を断続する時に発生する魔力スパークが接点表面を侵食して自分の魔力エネルギーで温度が上がって焼けるのじゃ。」


「それを何とかしようと思って、セレクターの接点が切り替わる時は魔力を切断し、完全に切り替わった後で接続するために大元に大魔力スイッチを付けようと思った訳です。」


「エリミネーシャ殿、情報局としてもお願いする。この飛行装置は国防の上でも重要な位置付けになっており、高性能化するのにぜひその大魔力スイッチが必要なのだ。融通してもらえないだろうか。」


「うむ。しかしこの構成、マーティン・ランバートだったか、お主が自分で考えた物か?」


「基本的な概念は私が考えましたが、物にしたのはここにいるエドモンドさんともう一人モーリスさんという方です。前から空気を吸い込んで内部で加速し、絞った出口から勢いよく噴出させることでその反動でこの機体を押し出して飛ぶという物ですね。それに外部から魔力を供給して動作時間を伸ばすというのが今回の目標でして。」


「これ、ここだけの話にして欲しいんじゃが、これの基本原理は魔道砲と同じじゃ。まぁ圧縮出来る圧力は魔道砲の方が遥かに高いが、これでも砲弾が軽けりゃ撃ち出せる。なので軍事機密という範疇に入るんで使うのは軍の装備品だけに限定するのなら魔道コンタクターは供給可能じゃ。」


へ、へぇ。

魔道コンタクターって言うんだ。

構造はどうなってるんかな?

しかも魔道砲がウチのエンジンの原理と同じって..


「わかりました。その魔道コンタクターは軍用機だけに使うことをお約束します。ところでその動作原理を簡単にご説明していただけませんでしょうか。使う上で原理が分かっていないと不安なもので。」


「そうじゃな、これだけの物を作り上げているんじゃから原理くらいは話しておこうかの。これは高純度に精錬されたミスリル銀のブロックを2個使い、その間に緻密な制御術式を織り込んだ魔力転移魔法陣を刻んだ石英の精錬板を挟んだものじゃ。その魔法陣に外部からミスリル線を使って専用の起動魔法陣を接触させることで魔力の断続を行なっておる。機械的に動く部品は使っておらんのでほとんど消耗はせんの。」


すんげー。

ソリッドステート・コンタクターじゃないですか。

しかもスイッチングマテリアルが石英の精錬物=シリコン半導体かもしれない。

正にこれぞ思っていた部品だな。

セレクターの接点が焼ける理由も分かったし。

まさかここまで電気回路と似た様な特性を持っているとは思わなかったな。


「もう一つお聞きしたいのですが、魔道コンタクターの制御出来る魔力量ですが、今現在その魔力量を計測する方法が無いんですよ。その魔力コンタクターにしても最大通過魔力量と定格通過魔力量とは違うでしょうし。定格の場合の放熱条件も知りたいですね。何か測定出来る物をお持ちではないでしょうか。」


「お主、その最大と定格という概念をどこで知った?」


「え?これ一般的な概念じゃないんですか?連続とピークですよね?」


そう、電力制御デバイスでは当たり前の概念である。

特に無接点のパワー半導体デバイスでは。

放熱条件にもよるが、連続とピークは10倍以上の差にもなる場合がある。

たぶん魔力制御デバイスにも似た様な特性はあるだろうと思って聞いてみたら案の定だ。


「ふむ。お主とは今度ゆっくり膝を突き合わせて語る必要がある様じゃのう。まぁ今は国防が優先じゃからそれが済んでからにしようぞ。待っておるからの。」


「え、魔力量測定の方法は...」


「カンじゃ。そげなもん、ある訳なかろうが。我が王宮魔法団でもカット&トライの日々じゃとて。」


「あと、魔力遮断器も書いていたと思うんですが..」


「魔力量測定が出来ぬのにどうやって一定量以上の魔力を遮断するのじゃ?まぁ発熱量を測定しておおよその負荷量を決め、それでトリップするミスリル鉄とミスリル銅の貼り合わせの板で断続する程度じゃな。これは現物合わせで全部手作りじゃとて、売り物は無い。」


バイメタルはあるのかよ。

仕方ない、自作するか。

そういえばエドモンドが魔石の充填試験で魔力遮断器を使っていると言ってたが、あれもバイメタル方式なのかな?


カッカッカッっと笑いながら女子中学生エルフみたいな見た目の王宮魔法団団長は何種類かの魔道コンタクターと魔道バイメタル?をサンプルでくれたのであった。


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