賢者モミジ②
「……質問いいですか?」
「いいよ!」
「禁書庫って、てっきり四賢者様が管理してて、あそこに設置したものだと思っていたんですが、それならモミジさんが読んでないのはおかしいじゃないですか?当時も異世界人がいたんじゃないですか?」
「ユウタくん!いい質問だね。確かに禁書庫は、四賢者で話し合った結果、管理することになった。そして異世界人もいた。でも問題はそこじゃない」
「……わかりませんが?」
「君はモミジのこと、知ってるよね? この賢者は一度没頭すると、何日も戻ってこなくなる。そんな賢者に異世界人を紹介したらどうなるかわかるよね?そう、何日も監禁されるんだ」
「……なんでオレならいいんですか?人権無いんですか?」
「そうじゃない。君の言うことならモミジも聞いてくれる。それこそ3日間監禁するところを、君が帰りたいと言えば、すぐに解放するくらいに」
なんか嫌な信頼があるな……
……ということで、モミジさんと禁書庫のある図書棟にいくと、シアが禁書庫の前で待っていた。
「やっと来ましたね。さぁユウタ……?モミジ様?」
「……君は第5皇女だね。ユウタと知り合いなんだ?」
「ユウタとは親友……いえ、一緒に禁書庫を勝ち取った戦友です!」
「……そう。ユウタと仲良くしてくれてるんだ。ありがとう。……えっと、セラフィナ姫?」
「セラフィナは姉で、第1皇女です! 私はシアです! あんな暴君と一緒にしないで欲しいです!」
シアは大層ご立腹だ。
「……そうか、すまない、第5皇女。……そんなことより、ユウタ、行こうか」
「ちょっ!ユウタ!?どこに行くです?」
「……第5皇女、邪魔しないでほしい。これから私たちは禁書庫で、楽しい時間を過ごすのだから」
「!……なんですか、それは!?私も行くです!」
「……残念だったね。禁書庫に入れるのは2人まで。君の出る幕はないよ第5皇女。……ええとルシアス姫?」
「ルシアスは西の国の第1皇女です!わざとですか?わざと間違えているですか?」
「……違うよ?覚える気がないだけだよ。さぁ行こうかユウタ」
「……モミジさんはどうして、そんなシアを煽るんですか? シア悪いけど、今日はモミジさんに譲ってほしいんだ」
「……ユウタがそう言うなら、今日は諦めますけど、明日も譲れなんて言ったら怒りますよ!」
「そこは大丈夫だよ」
「?……まぁいいです。今日は帰るです。……モミジ様、失礼します」
「……あぁお疲れさま。えぇと……まぁいいか」
「……もう怒る気にもならないです」
なんというかシアは自由に見えて南の国で苦労してそうだ……




