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車椅子の少女と歌姫⑤
そして授業が終わり、公園の広場に4人が集まっていた。
「ごほん!この人はミホさん、クラスメイトで友人で、最近、街を騒がせている『歌姫』さんです」
「ユウタくん、その説明は悪意を感じるよ。紹介にあずかりました、ミホです。アスカ先輩とも面識があり、よくしてもらっています。名前を聞いてもいいかな?」
カエデはぽかんとしていたが、やがて慌てて答えた。
「わわわ……私はカエデと言います。いつもお姉ちゃんがお世話になっています。……あと、お兄ちゃんにはアイアンクローをくらわせるくらい仲がいいです」
「……んん?」
やめてくれないかカエデちゃん。ほれ見たことか、2人から熱い視線が飛んでくる……今日生きて帰れるかな?
「……あのミホさん!どうして隠れて歌っているんですか?」
「えっ? あぁ、実は教えてくれた先生がいたんだけど、後は1人で頑張れって、遠くに行っちゃって、練習中の歌だから恥ずかしくてね」
「……あれで練習中なんですか?すごいです」
2人の会話を微笑ましく見ていると、アスカ先輩から声がかかった。
「おい!アイアンクローってどういうことだ?」
「『初めてで恥ずかしかったけど、うれしかったです』の正体ですね」
「なるほど。……ってそういうことされるぐらい怒らしたんじゃねーか!」
「ギャー!」
今日は姉のアイアンクローをもらった。




