第七部 第二章
四階層のダンジョンの奥の方に向かう。
三階層までライトがついているから、逆に三階層で穴掘って隠れている方が、意表を突くかと思ったが、すでに二階層まで連中が入ってきているなら無理だ。
時間を考えたら五階層が良いのだろうが、ここまで来ちゃっているし。
穴の掘りやすい場所をリリーが探している。
なるべく粘土層で穴が掘りやすい場所を見ているようだ。
それで奥の奥でやっと見つけたらしくて、それで背中のリュックみたいなものから折り畳みのスコップみたいなのを出して掘り出す。
その間にも馬鹿みたいにアンダーバットが来るがそれを<疾風>さんが撃退していた。
本当に馬鹿みたいにダンジョンの中を飛んでいる。
「これを殺した後は穴を掘って埋めないといかんな。アンダーバットの死体がこんなにあったら何かあるのかと気にして調べに来るだろうし」
<疾風>さんが後処理の面倒くささからか舌打ちした。
そして、リリーもせっせと穴を掘っている。
これが地上なら掘り出した土の問題があるのだが、ダンジョンなんで分かりにくさがあるので、そう言う意味では誤魔化しやすいのだろう。
これが外で穴掘ってたら、太陽に当たった土と当たって無い土とはすぐにばれてしまうのでどうしょうもない。
「ヤリスゴスダケデイインダナ。トリアエズカクレレルダケホルゾ。アマゾネスシキトハホドトオイトンネルニナルガ」
とリリーさん的には場当たり的なトンネルしか掘れないのが嫌らしい。
まあ、アマゾネスのトンネルと言えば縦横無尽に掘りまくって、相手の敵地の背後から攻めたりとか、前世で言うベトコンとかのトンネルに近い。
どちらにしろ、時間は無いので、それで行くしかないのだが。
流石のアマゾネスである。
ガンガン穴を掘っていく。
トンネル戦をさせたら最強とか言われる訳はある。
そもそも、ゲリラ戦の強さで有名なのだ。
どうにか、近辺のアンダーバットを始末して、今度は<疾風>さんがダンジョンの地面に耳をつけて調べている。
リリーの穴掘りは止まらない。
<疾風>さんが音を聞いているので、止めた方が良いのかな?
と思ったら、構わないと<疾風>さんに手で合図されてリリーのトンネル堀りは持続させたままで調べていた。
「意外と、ある程度、調べながら降りているみたいだな。やはり挟み撃ちか? どこかで、8階層の神聖帝国の特殊部隊が動くはずだが、今は動いていないようだ。それよりもわしと同じような探索のスキル持ちがいるような感じだな。トンネル堀りを急いでもらわないと、多分、同じ階層だとばれそうな雰囲気だ」
<疾風>さんの発言が怖い。
<疾風>さんも傭兵経験があるから、この手の追跡戦の探索スキルを持っているのだが、相手も持っているなら普通に考えてモンスター狩りにダンジョンに入るメンバーと違う事になる。
まずいな、完全に嵌められたって事だ。
そのクラスが挟み撃ちとか考えるだけに恐ろしい。
ついて無いなぁとつくづく思う。




