表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

77/151

第六部 第七章

「コンナマックラナバショデナニヲスル」


 リリーが4階層に入った途端に騒ぐ。


「いや、だから、<ワールドハイドゥ>が来た時に待ち伏せする為に深い階層に入るんだろ? 」


 俺がリリーに説明した。


「アヤシイ」


「あのな……あんな怖いベアトリクス・フォン・アレクスト女王陛下に睨まれてんのに、訳の分からんことをするはずないだろうが」


「オトコトイウモノハワカラナイカラ」


 いや、俺はお前が分かんないよ。

 

 なんなんだ、こいつ。


 などと思いながら、地下へとさらに降りていく。


 一瞬にして、<疾風>さんが槍で何度も何度も突きで空間に閃かせた。


 それと同時にリリーも鞭のようなもので何度か叩いた。


 そこには、地下の洞窟に良くいる、アンダーバットと言う血吸い蝙蝠が<疾風>さんとリリーの攻撃で落ちていた。


 意外と30センチくらいはある個体だが、全然強くないし、全然倒しても旨味が無いので有名な雑魚モンスターである。


 ピジョンバットとかなら捕まえて生きたまま売ればそこそこ値段がつく。

 

 伝令役に使えるし、便利で頭が良いからだ。


 このアンダーバットは違う。


 ゴミだ。


 何しろ、身体から魔石が取れないのだ。


 倒しても売れるところが全く無い。


 肉はまずいし最悪である。


 釣りで言うなら、ギンダベラとも呼ばれるヒイラギみたいなものか。


 釣れても旨味が無いので捨ててしまうようなものである。


「ぐぐぐぐぅぐぐぐぐぅ♪ 魚が引っ張っている♪ ぐぅぐぐぐぅぐぐぐぅぐぐ♪ 上げればギンダベラ♪ 」


 などと前世で釣りに行った友達が横で歌ってた歌を思い出す。


 海岸で浮き釣りすると引きは良いけど、上げてがっかりするのがこれである。


 小骨が多いし表面はヌルヌルするし、近所のスーパーで干してつまみに売ってたのを驚くくらいまずいのだ。


 ぶっちゃけ、何度も何度も冒険者が入って大きなものは倒しちゃったから、冒険者が相手にしないようなゴミみたいなモンスターだけはいるのだろう。


 それが何度も何度も寄って来るので<疾風>さんとリリーが気にも留めずに次々と倒してほったらかしだ。


 アンダーバットは本当に肉はまずいし、魔石は無いのだ。


 まあ、そうするよなと納得してしまう。


 なので、<ワールドハイドゥ>の中核が入ってくるような美味しい場所じゃ無いんだけどな……。


 しみじみとそう思う。


「ホントウニナニモイナイネー」


「もう少し、奥に潜らないとまともなモンスターは出て来ないな」


 などとリリーの言葉に<疾風>さんが突っ込んだ。

 

「まあ、お金になるのは8階層から下くらいに行かないと……」


 と言いつつ、別にモンスターを取りに来たわけでは無いので、別にこのあたりでも良いのだけど。


 隠れれそうな場所がなぁ。


「6階層くらいで良い場所があったはず。7階層は8階層に行く連中の休憩場に使われるから、その辺りで潜むのが良いと思う」


 <疾風>さんが自分の経験から話す。


 他の冒険者と会えば、<疾風>さんが有名人過ぎて、目立っても困るし。

 

 まあ、キャンプして明後日あたりに来るのを待ち伏せするだけだからな。


 それで、皆で6階層に向って降りて行った。

 

 


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ